妻ブログ紹介

 今年に入って時間の使い方をリストラしている影響で、当ブログの更新は快調には程遠い様子で推移してますが、先月から妻がはてなで自分のブログを始めましたのでご紹介します。
いつもひたむきに
http://d.hatena.ne.jp/sfuji/
 タイトルの表すように、いつもひたむきなブログであります。慣れないはてなのシステムに、始めの頃は下書き保存したのに消えたとか貼った写真がでかいとかぼやいてるので、たまに手を貸したりしてましたが、最近は慣れてきたようでひとりで静かに書いてます。
 経営コンサルタントという職業柄、彼女は経済やビジネス関連書をよく読むので、本紹介をメインに、日頃の仕事や生活を通して考えたことなどを書いてます。ブログはアクセス数などでリアクションがすぐにわかるということを身をもって実感して、個人のツールとしてのパワフルさに感心しながら取り組んでいる様子です。
 当ブログともども、どうぞごひいきのほど。

産経新聞のシリアスゲーム記事掲載お知らせと所感

 シリアスゲームジャパンで紹介してますが、産経新聞でシリアスゲームの記事が掲載されました。僕も海外と国内の動向についてコメントしてます。
ゲームで社会問題を解決 高い教育効果、進む研究や開発(MSN産経ニュース)
https://anotherway.jp/seriousgamesjapan/archives/001204.html
 シリアスゲームジャパンを始めたのが2004年春だったので、もうすぐ開設から丸5年になる。欧米では一つのニッチ産業として定着してきていて、日本でも着実に関心が根付いてきた。始めた当初はほとんど誰も見向きもしない状況だったのだけど、今ではもう海外のシリアスゲーム関連ニュースをウォッチしてすぐに記事にしてくれるライターさんのいる情報系ウェブサイトはいくつか出てきたし、今回の産経新聞のように一般紙で取り上げられる機会も増えてきた。シリアスゲーム、デジタルゲームと教育などのテーマの情報がニュースバリューを持つようになってきたということなのだろう。
 シリアスゲームジャパンの活動にいろいろと手を入れたいと思いつつ、必要最小限の活動を維持するのがやっとという状況でここまで来た。情報共有の機能は今後も引き続き維持しながらも、今年はできるところから新しい手を打っていく予定で、いくつかネタの準備を進めている。
 ということで、シリアスゲームジャパンの今後の新しい展開にご期待ください。

Do Less. Then, Do Even Less

 帰国して1か月ちょっとが過ぎた。帰国してすぐの頃は、日本を離れていた8か月のギャップがあちこちに感じられて、生活のあちこちを楽しんでいたのだが、だんだんと環境適応モードに入ってきてから忙しなくなった。どこかでウィルスをもらってきたのか熱を出して寝込んだり、無駄に情報量が多いのに疲れたり、まだ都会の生活に慣れてない感じの反応をしている。情報行動も触れられる情報がずいぶん変わったことで変化に適応する必要が生じている。
 帰国したらやらないといけなかったことと、やろうと思っていたことに着手しはじめたら、それだけで時間が足りなくなって一週間がまたたく間に過ぎていく。こうなるのもある種当たり前で、今までやりたいと思って手をつけずにいたことを解禁したので、その時点で帰国前よりもやろうとしていることの量が拡大しているのだ。それに人にも会えるようになったし、会合などにも参加できるようになった。外に出る数をかなり絞っても、確保できる作業時間というのは案外少ないものだと痛感する。解禁が早すぎたかと計画を見直したり、前と比較して共通するところを効率化しようとしたり、あれこれ試行錯誤する毎日だ。
 そんな毎日を続けていて、たまに読むライフハック系のブログに目を通していたら、次のような記事が出ていた。
The Lazy Manifesto: Do Less. Then, Do Even Less (zenhabits)

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2009年の活動方針

 新年明けましておめでとうございます。
 今年の年越しは、妻の実家の京都でゆっくり過ごしてきました。ゆっくり休んできて、これから新年の活動を始動させようかというところです。
 毎年、その一年の活動の振り返りと新たな年の活動の抱負を書くことを恒例にしているので今年も一つ。昨年は活動テーマとして、「個々の仕事のパフォーマンスの最大値を上げる」ことを掲げ、「博士論文研究の仕上げ」、「2冊目の翻訳書出版」、「帰国後の活動の立ち上げ」を目標として活動してきました(2008年の活動方針)。
 目標についてはいずれもまだ途中で、年内にケリをつけることができなかったのですが、個々の仕事の質を上げることに集中することは、これまでになく徹底して行うことができました。まだやろうとしていることに自分の力量が追い付いていないために、計画よりも時間を取られることに終始した一年でしたが、活動を絞り込んで集中したことで、年初の自分には見えなかったものが見えるようになったことを実感できた一年でもありました。
 今年の前半は、昨年蓄えた力を活かして、昨年中に達成しきれなかった上記の目標を達成することを優先事項に活動したいと思います。博士論文研究はあともう1サイクルの実験で論文として形にできるメドが立ち、翻訳書は新年度早々には世に送り出せるスケジュールで校正作業を進めてます。帰国後の活動も、これまであたためていた構想を具体化する作業を一つずつ進めていくことにしています。
 それから今年は、自分のキャリアの歩を大きく進める一年にしていこうと思います。一つの大きな方針として、今年から数年間かけて、新しい学習文化を創造することをテーマとした、シリアスゲームや学習コンテンツの企画、開発を行う事業体を立ち上げる計画で活動していくことにしました。これまで踏み込んできた研究と事業の軸足をどうシフトするかをしばらく悩んでいましたが、何か新しい価値を創造して、社会を変えていく力を生むことが自分にできるとしたら、それを実現できる体制とはどういうものかを考えた時、少なくともここ数年は事業活動をメインに、どこまでいけるかチャレンジするのがベストだろうと考えました。
 まずは自分の個人オフィスから始めて、シリアスゲームの企画・デザインスタジオを立ち上げて活動していく構想を基本に活動していきます。研究者としての活動も、事業と研究の両輪となって前に進んでいくものに絞り込んで取り組んでいく方針で行こうと思います。うまく軌道に乗るまではあれこれ試行錯誤したり、研究者としてのわらじに頼ったりしながら進むことになることが予想されますが、自分にできる最大限の価値創造のための事業活動がその先にあることを前提に活動したいと思います。
 27歳で形だけは独立して以来、「アナザーウェイ」をコンセプトに活動してきましたが、ここ数年は、自分自身がほんとうの意味でアナザーウェイに踏み出していくための新たな「アナザーウェイ・マインド」の醸成期間だったように思います。今年は実際に誰も歩かないようなアナザーウェイを自分が進んでみて、そこから新たな価値を生み出していく一年にしたいと思います。
 皆さん、一緒に面白い活動をしていきましょう。今年もよろしくお願いいたします。

日本のシリアスゲーム研究、今後の課題

 先日、東京大学で日韓国際シンポジウム「オンラインゲームの教育利用~なぜオンラインゲームは教育に役立つのか?」が開催されたので参加してきた。会場の福武ラーニングシアターは満席。この会場のある福武ホールには完成してから初めて訪問したが、とてもかっこよい施設だった。
 会の詳しい模様はメディア関係者がしっかり参加していて、しっかり取材してよい記事を書いてくださっているので、そちらを参照していただくことにして(記事リンクまとめ)、少し日も経ってしまったこともあるのでここでは個人的な所感を。

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これはまさしく、「ゲームの教科書」

 「ゲームの教科書」(馬場 保仁、山本 貴光著 、ちくまプリマー新書)を読んだ。
 本書は、セガの「プロ野球チームをつくろう!」などの人気シリーズのディレクターとして知られる馬場保仁さんと、コーエーで「戦国無双」などを手がけたゲーム作家の山本貴光さんの二人によるゲーム開発の入門書。構成は次のようになっている。

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久しぶりのSFC訪問とゲームしない学生たち

 慶應SFCの上山信一教授の研究会にお招きいただいて、ゲストスピーカーとしてシリアスゲームの話をしてきた。
 今回SFCに行ったのは何年ぶりだっただろうかと記憶をたどってみてもなかなか思い出せず、帰りながらようやく、留学前のMCC時代、池田靖史教授の研究室に当時担当していたプロジェクトの打ち合わせで伺って以来だと云うのを思い出した。なので約7年ぶりのSFCだった。

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不幸の伝播(1)銀行の風景

 毎回、日本に帰ってきて以前と違うところに気づくことがある。一番感じるのは、テレビをつけても街を歩いても、人やメディアを介してそこここで不幸が伝播しているような感覚だ。
 たとえば、銀行の風景はずいぶん変わった。留学前は銀行が合併後の支店統合前だったので、近所の支店はだいたい空いていて快適だったのだが、数年経ってみて、久しぶりに用事があって銀行へ行ってみると、いつも混んでいる。

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考えをためて出す

 ステートカレッジ~成田の移動中の暇な時間は、帰国してからの活動計画のあれこれを考える時間になった。当面の活動計画、授業シラバス、頼まれているプレゼン準備、シリアスゲームのアイデアなど、今まで頭の中にためていた企画を一気に吐き出した。出さずにためていたものを出してかなりすっきりした。
 実はここ数ヶ月間は博士論文研究に集中するために、帰国後の活動のための企画作業はあえて全くアウトプットをせずにいた。時にものすごく考えが湧いてきて書いてまとめておきたい衝動に駆られることがあったが、簡単な備忘メモをつけるだけにとどめておいて、頭の隅に追いやるようにしていた。

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