Guitar Heroの超絶プレイとMODコミュニティ

 当ブログでたびたび紹介している人気音ゲー「ギターヒーロー」の続編についての話。今度ギターヒーローIIIの収録曲として、イギリスのヘビーメタルバンド、Dragon Forceの「Through the Fire and Flames」のプレビューが先日公開された。映像はこの曲のプレイ画面。

 見ていただくとわかるように、この曲はプレイしているうちに鼻血がが出そうなほどの超ハイレベルで、上級者向けのボーナストラック曲として提供される。このプレビューが最初に公開されたのは、ギターヒーローのファンサイトで、MODコミュニティにもなっているScore Hero.com。ちなみにMOD(モッド)とは、市販のゲームを改変して新たなゲームを作ったり、ゲームのシナリオを作ったりする活動のことで、ゲームにエディターや開発キットをつけて売っているゲームを中心にファンがコミュニティを形成して、カスタマイズしたゲームデータを公開している。
 このギターヒーローは、欧米では非常に大人気のゲームで、MODコミュニティもかなり大きなものが形成されている。実は上記の曲も、ファンの間ではギターヒーローIIのカスタマイズ用のデータが出回っていて、下記の映像のようにコアなファンの間ではすでに楽しまれていた(こちらのビデオの方が人がプレイしている生々しさがあって楽しめる)。

 見ての通り、かなりの超絶変態プレイで、ファンの間ではかなりの話題になったらしく、この曲が弾きたいというニーズがこれで高まったことも、開発元がこの曲を選んだ理由になっている様子。その感謝の意を込めて、このファンサイトに一番にこのプレビューを提供したようだ。最近のゲームのマーケティングにおいては、このようなファンコミュニティとのリレーションの強化も一つの施策となっている。

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パワーポイントファイルのサイズを小さくする方法

 パワーポイントスライドに画像を普通に貼り付けるとすぐに数メガのファイルになってしまって、メール添付とかには不便だなと思いつつ、最近ふと調べてみてパワーポイントのファイルサイズを小さくするテクニックを見つけた。知っている人にしてみれば今さらの話でしょうし、大容量USBドライブが普及した今ではあまり問題にならなくなってきましたが、知らない人には役に立つと思うのでいちおうお知らせしておきます。
 単にパワーポイントのスライドに画像を貼り付けるときに、そのまま貼り付けるのでなくて、「形式を選択して保存」を選んで、JPEGやGIFなどの特定の形式を選んで貼り付けると、画像ファイルが圧縮されてファイルサイズが大幅に縮小されます。場合によってはサイズが10メガ→1メガなど、10分の一くらいにまで縮小されるので、よくプレゼン資料を作る人であれば、ハードディスクの容量がかなり節約できるでしょう。ワードやエクセルで画像ファイルを貼り付ける場合も同様。
 もう少し調べて理屈を分かった上でやればもっと便利なのかもしれないですが、とりあえずはこれだけで手っ取り早く用が足せるので、Officeファイルの肥大化に困っている人にはお勧めです。

オンラインゲームを利用した学習ワークショップ

 今度、9月1日に下記のような子ども向けのオンラインゲーム学習ワークショップを開催します。募集人数は8名と少ないですが、お近くにお住まいで対象年齢のお子さんがいらっしゃる方はぜひご参加ください!
フューチャーキッズウェブサイトより転載)

テレビ電話のある世界

 前回のエントリーで、「ゲームとテレビが数少ない息抜きのひと時」というような記述をしたところ、日本に帰ってから共に家庭を持つ予定のとある方面から問題点を指摘された。現在の留学末期の生活の一部分を表現しようと試みた記述だったものの、たしかに適切さに欠ける言い回しだったと猛省。
 日本に婚約者をおいたまま再び渡米してきて、仕事自体は楽しくても単調で気が滅入りそうな研究生活を続ける状況で、テクノロジーの恩恵を受けている面は大きい。特に今はビデオスカイプが大いに活躍している。ほぼ毎日、顔を合わせて話ができるので、他の通信手段よりも距離感がずいぶん縮まる。しかも先日帰国した際にスカイプとカメラをセットアップしたおかげで、これまでかさんでいた通信料が大幅削減されて、ケーブルインターネット代の24ドル以外には何もかからなくなった。これだけで、WiiコネクトもTivoもスカイプもブログもメールもYouTubeも(先日からようやくのニコニコ動画も)カバーされる。
 ビデオスカイプについてふと考えてみると、子どもの頃に見ていたSFアニメとかでよく出ていた「テレビ電話」の世界がもう現実のものになっていることに気づく。ほんの数年前には質も悪くてまだまだだなと思っていたものが、音と動画のタイムラグがない状態で、タダ同然で利用できる。今更の感もあるが、でもこれはすごいことだと思う。
 このサービスも既存の電話会社ではなくて、少し前にはまったく存在しなかったソフトウェア会社が実現させた。電話サービスの延長ではなく、ユーザーからすればパソコンのアプリケーションの延長で利用される形で提供されている。その業界の流れを変えるサービスは、必ずしもその業界の既存プレイヤーが生み出すとは限らないということだ。
 そう考えると、教育にしても、新しい教育を生み出し、未来の教育を支えるのは、既存の大学や教育機関とは限らない。現在の学校が満たしきれていない学習ニーズはずいぶんあり、学校のスタイルが合わない学習ニーズもある。今はSFの世界の話のような絵空事として語られていることを真面目に捉え、そこに向かっていく道筋を見極め、その実現に必要な教育サービスを作り出すことができるのであれば、それは必ずしも現在のような学校である必要はないかもしれない。少し先を見て現在の問題に取り組んでいければよい結果につながるし、今やっている研究はそんな流れにあるのだからもう少しがんばってみよう、と自分に向けた気休めなんだか励ましなんだかわからない感じでまとめつつ。

アメリカのTV番組あれこれ

 日本から戻ってきて以来、毎日論文を読んで、研究計画を書き、頼まれ原稿を書き、メシを食い、また原稿を書き、翻訳を進め、とパソコンに向かって書いてばかりの単調な日々が続く。ブログ書きも以前ほどの息抜き手段にはならなくなってきた。ごくたまに遊ぶゲーム(最近はDDR Super Novaと真・三国無双3。でも最近うちのPS2の調子が悪い)と、不在中にTivoで録りためた番組を食事中に見るのがささやかな息抜きのひと時となっている。
 Tivoのおかげ(過去記事参照)で、以前は長期不在の時は泣く泣く見逃していた番組も見れるようになり、録画管理にのための時間もほとんどゼロに近くなった。

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不適切なWiiゲームアイデア集

 Wiiでこういうゲームがあったら・・というパロディビデオ。すでに最初のWii紹介ビデオが公開されてすぐ、同じようなコンセプトでWiiリモコンで不謹慎なことをしているゲームプロモをファンが作っていた(そちらも探したけど残念ながら見つからなかった)。このビデオでは、わざわざゲーム画面まで準備して凝った作りになっている。こういう不適切なアイデアを考え出したらいくらでも発想が広がるというのは万国共通らしい。最後のネタは、発売時に話題になった、Wiiリモコンが飛んでテレビを壊す問題のパロディ。こうして発想を広げていけば、そのうちあながち悪くないゲームアイデアもでてくるかも。

シャワー式トイレへのアメリカ人の認識

 英国人セレブリティシェフ、ゴードン・ラムジーのレストランのシェフを目指して料理人たちが競うリアリティショー「ヘルズ・キッチン」は今年は3シーズン目で、夏の人気番組として定着した。秋からはゴードン・ラムジーがあちこちのレストランに乗り込んで行って罵声を浴びせるリアリティショーが始まるそうだ。
 番組では、毎回小チャレンジをして勝ったチームがご褒美に豪華な体験ができて、負けたチームは掃除や下ごしらえなどの雑用を課される。その後レストランを営業して、その日のパフォーマンスの悪かった挑戦者がひとりずつ脱落するというおなじみのスタイル。
 今週の放送では、残った5人が高校のカフェテリアに出向いて高校生たちのランチを作り、一番人気のあったメニューを出した挑戦者が勝ちというチャレンジをだった。勝った挑戦者の女性たちは、プライベートジェットでラスベガスに飛んで、豪華なスイートに泊まって、昨年の優勝者が経営するレストランで食事をして、優勝した時に味わう生活を体験していた。
 泊まったホテルのスイートのトイレには日本ではありふれたシャワー式トイレが設置されていて、それにやたら感動して、他の挑戦者たちにそのトイレがいかにすごかったかを力説していた。この人の反応は今のアメリカ人のシャワー式トイレに対する普通の感覚らしい。数年前から日本のトイレメーカーはアメリカでの販売を開始しているものの、なかなか普及していない。まだ実際に一度も見たことはないし、この番組で登場したように、ラスベガスのような観光地の高級ホテルに行けばかろうじて見られるくらいなのかと思う。
 アメリカ人も日本に行って使用したことがあれば、その素晴らしさを理解して、この挑戦者の女性のように受け入れるものだが、生活の基本的な習慣にまつわる観念というのはなかなか変わりにくいようで、なかなか普及にはつながっていない様子。アメリカ人のアメリカンな感覚では、この製品はいつまで経っても生まれなかっただろう。そういえば、発明家オーディション「アメリカン・インベンター」では、前に立つと自動的に便座が開く発明を誇らしげに持ってきた発明家がいたが、そんなものは日本ではとっくに実用化されてるよと思った。
 日本のメーカーの細やかなこだわりは素晴らしいし、日本はこういうところは便利でよいなとつくづく思う。10年もしたらアメリカでもシャワー式トイレがあちこちで見られるようになるのだろうか。

CEDECでシリアスゲームセッション

 9月26日(水)~28日(金)に東京大学で開催されるCEDEC(セデック)で、シリアスゲームに関するテーマで、講演とラウンドテーブルセッションをやります。詳しくはシリアスゲームジャパンの方に掲載しましたので下記をご覧ください。
 シリアスゲームに関心のある多くの皆さまのご参加をお待ちしております。
https://anotherway.jp/seriousgamesjapan/archives/000960.html

ギターヒーロー続編の話

 以前にも何度か紹介した、欧米で大人気の音ゲー「ギターヒーロー」は引き続き好調で、XBOX360版が出たり、違う形のギターコントローラーやワイヤレスコントローラーが出たり、引き続き売れ筋商品として扱われており、すっかりメジャーなシリーズとなった感がある。
 売り出した当初は、ギターコントローラーの箱がでかくて場所をとることから、「ゲームショップの棚に並びにくいものは売れない」というこれまでのゲーム流通のセオリーから失敗を懸念する声もあった。だが、第一作がバカ売れしたおかげでそんな声も消し飛んでしまって、今ではゲームショップやスーパーのゲーム売り場には、ギターヒーローを置くためのスペースがしっかり確保されている。ビジネス上の些細な制約条件など、売れるものをきちんと作れば吹き飛んでしまうというよい例だ。

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セカンドライフビジネスは落とし穴だらけ

 一般メディアで頻繁に取り上げられ、ガイドや関連書も大量に出版され、もはや一般消費者レベルまで認知が広がってきた感のある3Dバーチャル世界「セカンドライフ」。その注目のされ方は、新たなコミュニケーション空間ということにも増して、バーチャル世界のビジネスチャンスという扱われ方がよくされています。まあどんなビジネスであれ最初はそんなものではありますが、今はかなり売り手の意欲が先走っているところがあって、実態とはやや温度差があるようです。
 この温度差があるうちに適切なビジネスモデルを組めれば本当にビジネスになる見込みはあるし、そうでなければただ踊らされて無駄銭を払って、高い授業料を払ったね、となる危険もあります。そういう意味では、まだ海のものとも山のものともいえない状況にあると見た方がよいでしょう。
 認識しておくべきことは、リアルのビジネスで成功する力のない人が、バーチャルだから成功するということはまずないということです。これはリアルビジネスで成功しなくてはバーチャルで成功できないという意味ではありません。リアルだろうがバーチャルだろうが、その商材や使うツールが異なるだけでビジネスはビジネスという点に変わりはないのですから、そのビジネスとして成功させる知識なり経験なりがないまま、煽り文句にそそのかされて素手で飛び込んだところで、すぐに成功できるほど甘いものではないことをよく心に留めておくことがまず大切です。

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