CVを更新するために今年の活動実績を整理しつつ、今年の出来事を振り返っていました。今年は特にいろいろなことがあり過ぎて、これも今年だったのかというな変な感覚です。主だった活動は以下のような感じで、このほかに書ききれませんが、クローズドな企業内研修や各種勉強会講師等も数件担当しました。
研究論文はゼロではないですが、もっとパワフルなものを書けるような研究成果を出し続けることが当面の課題であります。翻訳書は年内に出せて良かったですが、思った以上に随分と時間をとられてしまって他の活動の足を引っ張ったのが反省点でした。来年も引き続き精進していきたいと思います。
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共訳書:
ジェイン・マクゴニガル(妹尾堅一郎監修、藤本徹、藤井清美訳)(2011)「幸せな未来は『ゲーム』が創る」, 早川書房
論文(査読付):
藤本徹(2011)効果的なデジタルゲーム利用教育のための考え方, コンピュータ&エデュケーション, 31
藤本徹(印刷中)シリアスゲーム開発を題材としたゲーム開発者教育の導入, デジタルゲーム学研究, 5(2).
国内学会発表(査読付):
藤本徹・山田政寛(2011.9)近年のゲームの教育利用研究の動向と今後の課題, 第27回日本教育工学会全国大会予稿集(課題研究),181-184, 首都大学東京, 2011年9月19日
国内学会発表:
妹尾堅一郎, 藤本徹(2011.8)マイケル・サンデル教授「白熱教室」の授業法 ~講義形式の可能性と限界等を考察する~, PCカンファレンス2011, 熊本大学, 2011年8月7日
講演・パネリスト登壇、主催ワークショップなど:
藤本徹(2011.12)「シリアスゲーム産業の形成と今後の展開」、九州大学シリアスゲームシンポジウム、東京ミッドタウン、2011年12月7日
「シリアスゲームが起こした変化と新たな機会」九州大学シリアスゲームプロジェクトシンポジウム、アクロス福岡、2011年3月15日
(パネリスト登壇)
「シリアスゲームの産業化に向けて」九州大学シリアスゲームセミナー、東京ミッドタウン、2011年12月7日
「Emerging Opportunities of Serious Games Market」Korea Serious Game Festival, Seongnam City Hall, South Korea, 2011年10月7日
「楽しさと学びを融合するシナリオデザイン」、BEATセミナー、東京大学、2011年9月3日
「マイケル・サンデル教授「白熱教室」のスタイルを検討する-講義形式の限界と可能性の再確認-」PCカンファレンス2011セミナー, 熊本大学, 2011年8月8日
「メディア環境と学び その変容と多様化—教育イノベーションの隠れたイシューを俯瞰するー」PCカンファレンス2011シンポジウム, 熊本大学, 2011年8月6日
「シリアスゲームのビジネスモデルを探る」九州大学シリアスゲームプロジェクトシンポジウム、アクロス福岡、2011年3月15日
(主催ワークショップ)
「ゲーム要素を活かした学習ソフト開発の事例研究」, 第27回日本教育工学会全国大会, 首都大学東京, 2011年9月17日.
「ゲームフルな教育をデザインするワークショップ」, 東京大学, 2011年12月16日.
教育経験:
東京工芸大学芸術学部ゲーム学科「シリアスゲーム論」非常勤講師
慶應義塾大学環境情報学部「環境情報学部の創造」非常勤講師
IPBA 知財ビジネスアカデミー(日本弁理士会主催)「知財関連の研修・授業の講師育成講座(基礎)【ワークショップ】<知財マネジメント編>」副担当講師
投稿者「tfuji」のアーカイブ
「ゲームフルな教育をデザインする」ワークショップを開催しました
先週16日に、「ゲームフルな教育をデザインする」ワークショップを開催しました。ご参加者の皆さまありがとうございました。
今回のワークショップは、教育分野のゲーム研究に関心がある院生や学部生たちと一緒にやっている勉強会、CLG(Community for Learning and Games)研究会のメンバーで企画しました。最初の公開イベントということもあって小規模な開催にしたのですが、おかげさまで定員の倍以上のお申し込みをいただきました。そのため、ご参加いただけなかった方も多数出てしまいました(申し訳ありませんでした)。
今回のワークショップの模様は、下記ツイートまとめをご覧ください。
「ゲームフルな教育をデザインする」ワークショップのまとめ
http://togetter.com/li/228844
発表を担当したQuest to Learnの事例は、以前から興味を持っていたのですが、今回調べてみてさらに興味が増しました。カリキュラムや学習活動に関する資料は豊富に公開されていて、資料を読みこむほどに、ゲームデザイナーと教育研究者のコラボレーションによって入念にデザインされた学校なのだということが伺えます。産学官連携のプロジェクトの組み方や予算確保の進め方についても、ただお金があればできるというものでもなく、教育改革プロジェクトとしてよく考えられたものであるということを理解しました。藤本発表のスライドはSlideshareで下記のように公開しましたのでご覧ください。
個人的にも気づきの多い充実した時間でした。一緒に発表した院生の池尻くん、福山くんの事例も面白かったし、後半のグループセッションも参加者の皆さんが熱心にワークに取り組んでくださり、最後の全体ディスカッションはゲーム要素を取り入れた教育のデザインについて示唆にあふれた議論ができました。このテーマに関心のある方たちがつながる機会を作れたことが何より嬉しいことです。
次回開催を希望する声もたくさんいただきましたので、今後も学習とゲームに関連したテーマを設定して、不定期に開催したいと思います。
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「ゲームフルな教育をデザインする」ワークショップ
趣旨:昨年来の急速な「ゲーミフィケーション」への関心の高まりは、教育分野へも波及しています。既存のゲーム的な要素を含んだ活動をゲーミフィケーションの枠組みで捉えて評価し直す動きとともに、ゲームデザインの手法を用いた新たな教育カリキュラムや学習環境を生み出そうとする試みも、欧米を中心に進められています。
今回の研究会では、「教育のゲーミフィケーション」をテーマとしたワークショップを開催します。ゲームデザイナーと教育専門家が協力してカリキュラムを開発した米国ニューヨーク市の公立チャータースクール「Quest to Learn」やニューヨーク公共図書館で行われたイベント「Find the Future」などの事例を紹介し、ゲーム要素を取り入れた学びの場のデザインするためのアイデアや工夫の仕方を議論します。
主な対象者:
教育・人材育成関連企業の方、学校や教育機関教職員の方で、新しい学習活動デザインアプローチを模索している方
内容:
1.イントロ、趣旨説明
2.事例紹介
・Quest to Learn:学校カリキュラム全体のゲーミフィケーション事例
発表者:藤本徹(東京大学大学院 情報学環)
・Find the Future(ニューヨーク公共図書館で行われたゲーミフィケーションイベント):学習活動のゲーミフィケーション事例
発表者:池尻良平(東京大学大学院 学際情報学府 博士課程)
・Games for Learning : ゲームを用いた学習の事例
発表者:福山佑樹(早稲田大学大学院 人間科学研究科 博士課程)
3.グループワーク
4.全体セッション~ラップアップ
日時:12月16日(金)18時30分~21時
会場:東京大学本郷キャンパス 福武ホール地下2階・ラーニングスタジオ1
主催:CLG(Community for Learning and Games)研究会
共催:東京大学ベネッセ先端教育技術学講座(BEAT)
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「ゲームフルな教育をデザインする」ワークショップを開催します
12月のイベントのお知らせ二つ目です。
教育分野でゲームに関心のある院生や学部生たちと小規模な勉強会をたまに開催してきたのですが、そろそろ少し関心のある方々が参加できる場をご提供できればと思い、公開研究会として下記のようなワークショップを企画しました。
年末押し迫っての週末夜開催なので、忘年会と競合して負けてしまいそうな気もしていて、どれくらいの方が参加してくださるのか心もとない限りですが(笑)、万難を排してご参加くださる皆さんにはしっかり成果を持ち帰っていただけるような楽しい学びの場をご用意したいと思いますので、どうぞご参加ください。
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「ゲームフルな教育をデザインする」ワークショップ
趣旨:
昨年来の急速な「ゲーミフィケーション」への関心の高まりは、教育分野へも波及しています。既存のゲーム的な要素を含んだ活動をゲーミフィケーションの枠組みで捉えて評価し直す動きとともに、ゲームデザインの手法を用いた新たな教育カリキュラムや学習環境を生み出そうとする試みも、欧米を中心に進められています。
今回の研究会では、「教育のゲーミフィケーション」をテーマとしたワークショップを開催します。ゲームデザイナーと教育専門家が協力してカリキュラムを開発した米国ニューヨーク市の公立チャータースクール「Quest to Learn」やニューヨーク公共図書館で行われたイベント「Find the Future」などの事例を紹介し、ゲーム要素を取り入れた学びの場のデザインするためのアイデアや工夫の仕方を議論します。
主な対象者:
教育・人材育成関連企業の方、学校や教育機関教職員の方で、新しい学習活動デザインアプローチを模索している方
内容:
1.イントロダクション、趣旨説明
2.事例紹介
・Quest to Learn:学校カリキュラム全体のゲーミフィケーション事例発表者:藤本徹(東京大学大学院 情報学環)
・Find the Future(ニューヨーク公共図書館で行われたゲーミフィケーションイベント):学習活動のゲーミフィケーション事例
発表者:池尻良平(東京大学大学院 学際情報学府 博士課程)
・Games for Learning : ゲームを用いた学習の事例
発表者:福山佑樹(早稲田大学大学院 人間科学研究科 博士課程)
3.グループワーク&ディスカッション
日時:
12月16日(金)18時30分~21時
(18時15分開場・18時30分開演)
会場:東京大学本郷キャンパス 福武ホール地下2階・ラーニングスタジオ1
http://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/access/
(本郷キャンパスの赤門入ってすぐ左の建物です。)
定員:20名
参加費:
社会人:1500円、学生:1000円
※軽食・飲物代と資料代に使用します。当日受付でお支払いください。
参加申込方法:下記申込フォームよりお申込ください。
http://bit.ly/sFAF1z
※定員に達しましたので、募集を締め切りました。ありがとうございました。
主催:CLG(Community for Learning and Games)研究会
共催:東京大学ベネッセ先端教育技術学講座(BEAT)
九州大学のシリアスゲームセミナーで講演します
もう今年もあと残すところ、ひと月ちょっととなってしまいました。ブログも最近はお知らせばかりになってしまっていて申し訳ないです。仕事で文章を書く以外、前ほど落ち着いて何かを書くことが減っているのがやや残念なので、少し物を書く時間を増やしたいなと感じています。
といいつつ、例によってまたお知らせになってしまうのですが(笑)、12月にいくつか講演など出番があるのでお知らせします。
まず一つ目、ツイッター等ですでに告知しましたように、東京ミッドタウンで行われる、九州大学シリアスゲームプロジェクトのシリアスゲームセミナーで講演します。昨年に引き続いてのお招きに感謝しています。同プロジェクトの今年度の活動成果報告とパネルディスカッションが楽しみです。
セミナーのプログラム詳細は、九州大学シリアスゲームプロジェクトウェブサイトの案内ページをご覧ください。
http://macma-lab.heteml.jp/sgp_official_website/main/news/#77
―――以下、主催者からの案内より転載
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シリアスゲームセミナー
「シリアスゲーム産業化の推進に向けて」開催のご案内
◆◇◇◆◇◇◆◆◇◇◆◇◇◆◆◇◇◆◇◇◆◆◇◇◆◇◇◆
この度、九州大学が中心となって進めております福岡市委託事業“シリアスゲームプロジェクト”におきまして、シリアスゲームセミナーを開催いたします。
今回のセミナーでは、昨今ゲーミフィケーションの分野でカリスマ的な存在となっている、ゲームデザイナーのジェイン・マクゴニガルの著書『幸せな未来は「ゲーム」が創る』の翻訳も手掛けられ、日本のシリアスゲーム分野研究の第一人者である東京大学 藤本徹先生による講演、また当プロジェクトの本年の成果であるリハビリ用ゲームと観光ARGの実例を報告します。
後半は「シリアスゲーム産業化の推進に向けて」として、現在シリアスゲームを産業として実践されている方々をお招きしたパネル形式によるディスカッションを予定しており、国内におけるシリアスゲーム産業をより盛り上げるための具体的なアイディアをそれぞれの立場から出し合い、会場一体となって活発に議論を深めたいと思います。
皆さまのご参加をお待ちしております。
日時: 12月7日(水) 開場13:00 開演13:30
場所: 東京ミッドタウン・デザインハブ リエゾンセンター
東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー5F
http://www.liaison-center.net/?page_id=725
定員: 90名 (事前申込制 ・ 定員になり次第締切)
会費: 無 料
主催: 九州大学芸術工学研究院 福岡市
窓口: シリアスゲームプロジェクト事務局
Tel: 092-553-4499 (担当:馬場)
セミナーのプログラム詳細については、下記案内ページをご覧ください。
http://macma-lab.heteml.jp/sgp_official_website/main/news/#77
*申込方法*
参加ご希望の方は下記ご記入の上、「12/7セミナー参加申込」としてメールにてお申し込み下さい。
1. ご所属 2. お名前 3. TEL 4. Email 5. 懇親会に参加する ・ 参加しない
メール返信先: sa-baba <at> design.kyushu-u.ac.jp
(ご記入頂きました情報は事務局にて厳重に管理し、当イベントの運営利用のみに利用させて頂きます。)
翻訳書「幸せな未来は「ゲーム」が創る」を上梓しました
すでにTwitterやFacebookの方ではお知らせしてますが、ジェイン・マクゴニガル著「幸せな未来は「ゲーム」が創る」を上梓しましたのでご報告いたします。先週から店頭に並んでいます。
シリアスゲームジャパンの方でご紹介していますのでこちらもご覧ください。
ジェイン・マクゴニガル「幸せな未来は「ゲーム」が創る」出版のお知らせ
http://seriousgames.jp/2011/10/post-114.html
今回は翻訳者の藤井清美さんと共訳で翻訳を担当しました。プロの翻訳者の方の仕事を見ながらアドバイスをいただきながらの翻訳作業で、とてもいい経験ができました。校了からわずか2週間での出版となり、出版社の編集担当の皆さんの仕事ぶりには頭が下がる思いです。監修の妹尾先生にはご多忙な中、本書の出版が実現するために奔走していただきました。解説の武山先生には日本のARG事例も踏まえて、本書の理解が深まる解説を書いていただきました。
この半年ほどずっと続けて取り組んできたプロジェクトがようやく形になって、今はただただホッとしています。一息つく暇もなく他のプロジェクトが展開していますが、空き時間をすべてこの翻訳作業に注ぐことを余儀なくされていた日々から解放されたことで生き易さを感じる毎日です。
でも何より、ワクワクしてきて元気の出る良い本で、訳していて楽しかったです。本書はマーティン・セリグマンをはじめとする「ポジティブ心理学」の研究成果を引用しながらゲームの可能性を語っています。訳していてポジティブな気持ちになれて得した気分になりました(笑)。
本書の翻訳に携われたことをとても光栄に思います。皆さんが本書から少しでも何か前進するための示唆や元気を得られたら何より嬉しいです。それだけでこの仕事をやった甲斐があります。ゲームのことが分からなくても楽しめる内容ですし、ゲームに詳しい方はなお楽しめる本です。ぜひご一読ください。
【送料無料】幸せな未来は「… |
シリアスゲームとゲーミフィケーション
昨日、日経ビジネスオンラインの「超ビジネス書レビュー」で拙著を取り上げていただきました。
『シリアスゲーム』で社会問題を解決! ~マジメと娯楽は両立できる(日経ビジネスオンライン 超ビジネス書レビュー)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20110902/222404/
この本書いたのは、もう4年前になるのですが(もうそんなに経つのですね・・・)、ここ最近、ゲーミフィケーションがバズワード化して急に一般層へ広まりつつあるので、その流れで関心を持っていただく方もおられるかと思います。
それで最近もシリアスゲームとゲーミフィケーションの違いが分からないとか、同じものなのかとかという質問をいただいたり、ツイッターでそういうつぶやきを見かけたりすることもあります。
たしかに似たところもあるし重なっているところも結構あります。分かりにくいところが誤解される向きもあるかと思いますので、少し解説しておこうと思います。
まず、シリアスゲームとゲーミフィケーションの共通点は、「ゲームの社会的用途への応用を志向している」点にあります。
シリアスゲームの関心は、エンターテインメントゲームの分野で発達したデザイン手法や関連技術をエンターテインメント以外の分野で活用する、というところにあります。ゲーミフィケーションもこの点は共通しています。シリアスゲームの以前から存在するゲーミング&シミュレーションという研究分野も同様です。従来のゲーム産業にとってはニッチ領域であるというところも共通点と言えば共通点でしょう。
一方で、シリアスゲームは、あくまでゲームとしての枠組みでの社会的用途でのゲーム開発と利用を志向した考え方ですので、メディアの形態としても「ゲーム」として開発されるものが多いです。この点、ゲーミフィケーションは、ゲームデザインの手法やゲームメカニクスの要素を活かしてエンターテインメント以外の分野のサービス開発に活かそうという考え方ですので、メディアとしての形態はゲームであることにはこだわっていないところに一つの違いがあります。
シリアスゲームは「ゲームの中に社会的テーマを取り入れたゲームの開発や娯楽以外でのゲームの利用」であるのに対し、ゲーミフィケーションは「もともとゲームでない社会的な活動やサービスにゲームの要素を取り入れて、ユーザーの満足度や利用継続を図る活動」という点が大きく異なります。
また、シリアスゲームはソーシャルゲームの普及以前からの取り組みであることから、ソーシャルゲーム以前の従来型ゲーム産業からの影響が大きく、ゲーミフィケーションは、新興のソーシャルゲームのサービスやデザインからの影響を色濃く受けている点も違いと言えるでしょう。
シリアスゲームの枠組でゲーミフィケーションを捉えると、「アドバゲーム」と呼ばれる企業プロモーションや営利活動促進のためのゲーム利用に近い流れにあって、むしろ「アドバゲームのソーシャル化とモジュール化」という側面が強いように見えます。ソーシャルゲーム以前の伝統的なゲーム開発者が見ればあまりゲームっぽくないものをゲームとして売っているソーシャルゲームの台頭があって、そのなかで「ゲームっぽくないゲーム」にユーザーが慣れてきたことが、ゲーミフィケーション普及の背景にあると思います。
シリアスゲームとゲーミフィケーションを対比してみると、いくつか面白い論点があって、事例とか、海外で起きている議論なども面白いので、折を見て取り上げたいと思います。
日本教育工学会全国大会の若手飲み会のお知らせ
当ブログいただいている方で、JSETの大会に参加する方も結構いらっしゃると思いますので、念のためお知らせしておきます。大会二日目夜恒例の若手中心の飲み会が今年も開催されます。
開始が遅めですので首都圏近郊から参加の方は、帰りが心配ということで遠慮されている方もいらっしゃるかもしれませんが、最後までいないにしても結構交流できる時間はありますから、ちょっとでも顔を出していただくと良い出会いがあるやもしれません。
拡散だけして自分が申し込み忘れてた、というような人(私)もいると思いますので、参加するつもりの人は、まず速攻申込して幹事さんに安心してもらいましょう。
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今年もやってきた
Learning of Tomorrowな自称ワカモノタチの大宴会2011!!
日時:9月18日(日) 開場(受付開始) 20:30 開始 21:00 (23:00終了)
場所:庄や 南大沢店 (南大沢駅前)
東京都八王子市南大沢2-3 ファブ南大沢2F(TEL 042-678-4161)
申し込み締め切り:8月31日(水)
申し込みサイト:http://labs.m-mode.net/wakamono/
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今年もこの季節がやってまいりました!!
例年100名以上の自称ワカモノがお集まり頂き、
大盛況の例のヤツを今年も企画しました!!
「Learning of Tomorrowな自称ワカモノの大宴会2011」
知り合いも増えれば,学会もますます楽しくなるものです.
より楽しい,実りある学会にしましょう!!遠慮なくドシドシご参加ください!!
なお,このメールを皆さんのお近くの興味・関心のある方に
ご転送いただければ幸いです.
皆様にお会いできるのを楽しみにしております.
どうかよろしくお願い致します.
本企画についてのお問い合わせは,
(jset-wakamono2011@list.waseda.jp)までお願い致します.
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■日時
9月18日(日) 開場(受付開始) 20:30 開始 21:00 (23:00終了)
■場所
庄や 南大沢店 (南大沢駅前)
東京都八王子市南大沢2-3 ファブ南大沢2F(TEL 042-678-4161)
http://r.gnavi.co.jp/e515322/
■会費
社会人4000円 学生2000円
■ウェブサイト
http://labs.m-mode.net/wakamono/
■申し込み方法
ウェブサイト下「ENTER お申し込みフォームはこちら」からお申し込みください
■参加資格
自称ワカモノ!であればOKです.
教育工学会がはじめてでお友達がいない、という方も,ご参加下さいませ。
きっと知り合いがぐんと増えますよ!
なお、ワカモノの大宴会は有志のボランティアに
よって運営されています。不手際などあるかと思い
ますが、ご理解いただければ幸いです。
●情報発信中!!
Mixi Learning of Tomorrow コミュニティー
http://mixi.jp/view_community.pl?id=2668705
(以下、敬称略/順不同)
■代表
瀬戸崎典夫(早稲田大)
■副代表
池尻良平(東京大)
■会計・総務・当日受付
大山牧子(京都大),遠海友紀(関西大学),荒優(東京工業大)
■会場・誘導
上西秀和(東京工業大),木村充(東京大),井ノ上憲司(熊本大),渡辺雄貴(首都大),松河秀哉(大阪大)
■Web管理
重田勝介(東京大),福山佑樹(早稲田大)
■広報
堀田龍也(玉川大) ,山本雅之(ジャストシステム),森田裕介(早稲田大),岩崎千晶(関西大学),藤原康宏(岩手県立大),山口悦司(神戸大),西森年寿(大阪大),今井亜湖(岐阜大),中原淳(東京大),村上正行(京都外大),望月俊男(専修大),根本淳子(熊本大),林敏浩(香川大),谷塚光典(信州大),亀井美穂子(椙山女学園大),尾澤重知(早稲田大),寺嶋浩介(長崎大),稲垣忠(東北学院大),光原弘幸(徳島大),松浦健二(徳島大),深見俊崇(島根大),小尻智子(関西大),八重樫文(立命館大),中澤明子(東京大),歌代崇史(北海学園大),林一雅(東京大),高木正則(岩手県立大),御園真史(島根大),藤本徹(東京大),椿本弥生(公立はこだて未来大),益川弘如(静岡大)
日本教育工学会全国大会のゲーム研究セッション
今度、9月17~19日に首都大学東京南大沢キャンパスで開催される、日本教育工学会全国大会のゲーム研究関連の2つのセッションについてお知らせです。
一つ目は、9月17日に「ゲーム要素を活かした学習ソフト開発の事例研究」と題したワークショップです。
デジタル教科書への関心が高まる中、ゲーム要素やインタラクティブな仕掛けを取り入れたデジタル教材開発は今後も重要な位置を占めていくと思われます。紙媒体やCD-ROM教材の焼き直しにとどまらず、次世代のデジタル教材開発を実現していくためには、まだ乗り越えるべきさまざまな制約や困難があります。
このワークショップでは、ゲームデザインの手法を応用した「ゲームニクス」のデザインアプローチを取り入れて開発されたベネッセのニンテンドーDS学習ソフト「得点力学習DS」を事例として取り上げ、監修者、開発者、ユーザー側の教員、それぞれの立場から話題提供していただいて、このソフトのデザイン要素や開発上の工夫、実際に学校で利用してみて起きた効果などについて議論していきます。
豪華ゲストにお越しいただいて、90分枠には収まらないほどの密度の濃いセッション企画となりました。こちらも今から楽しみです。
それともう一つ、大会最終日の19日午後の課題研究で、「ゲーム・シミュレーションを利用した教育・学習支援」というテーマのセッションを開催します。
藤本より、ゲームの教育利用研究に関する動向や今後の課題についての研究発表を行います。
他にもカードゲームを用いた教育実践やゲーミング研究者の立場からゲーム教育利用やデザイン手法に関する発表があります。
ワークショップ、課題研究セッションとも、他ではなかなかやってない内容かと思います。
どうぞご参加ください!
参加費は、ワークショップの方は無料で、どなたでもご参加いただけます。
課題研究セッションの方は大会参加費(非会員当日申込4,000円)がかかります。
(3日間通しで全セッションご参加いただけます。)
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日本教育工学会第27回全国大会
日程:9月17日(土)~19日(月)
会場:首都大学東京 南大沢キャンパス(京王相模原線「南大沢」駅 改札口から徒歩5分)
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W04 ゲーム要素を活かした学習ソフト開発の事例研究
http://www.jset.gr.jp/taikai27/program/program_w.php#four
9月17日(土)18:00~19:30 会場:302
主催者:藤本 徹(東京大学)
概要:
ゲームを利用した教育は、多様な展開が可能な一方、制約や課題も多く、ゲーム要素を活かしつつ実用に耐える教材の開発には困難も多いのが現状である。
本セッションでは、ベネッセのニンテンドーDS学習ソフト「得点力学習DS」を事例として取り上げ、ゲーム要素と学習要素を組み合わせたデザイン手法について議論する。
同ソフトは、ゲームデザインの手法を応用した「ゲームニクス」のデザインアプローチを取り入れて開発されており、学習指導要領対応教材としての基準を保ちながらゲーム要素を取り入れるためのデザイン上の工夫が施されている。
セッションでは、同ソフトの開発担当者にゲストとして話題提供していただき、参加者とともにゲーム要素を取り入れた学習ソフトの可能性や課題を検討する。
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課題研究9:ゲーム・シミュレーションを利用した教育・学習支援
http://www.jset.gr.jp/taikai27/program/program_session.php?tp=K#a_K9-205
9月19日(月)14:30-17:00 会場:205
コーディネータ: 山田政寛 (金沢大学)
司会者: 藤本徹 (東京大学) , 林敏浩 (香川大学)
K9-205-01
近年のゲームの教育利用研究の動向と今後の課題
◎藤本 徹 [東京大学], 山田 政寛 [金沢大学]
K9-205-02
歴史的解決策を現代の問題の解決方法の生成に応用する力を育成するゲーム学習のデザインと評価
◎池尻 良平 [東京大学], 山内 祐平 [東京大学]
K9-205-03
社会的ジレンマを体験するためのカードゲーム教材が協力行動意図に与える影響の検討
◎福山 佑樹 [早稲田大学], 中原 淳 [東京大学], 森田 裕介 [早稲田大学]
K9-205-04
ゲーム/ゲーミングの教育学的位置づけとそれに応じた設計原理・手法
○松田 稔樹 [東京工業大学]
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BEAT公開研究会「楽しさと学びを融合するシナリオデザイン」(9/3)のお知らせ
とても楽しみなセッションが企画できました。ぜひお越しください!
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お知らせ BEAT Seminar ─────────────────────
2011年度第2回 BEAT公開研究会
「楽しさと学びを融合するシナリオデザイン」 9月3日(土)開催!
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BEAT(東京大学情報学環ベネッセ先端教育技術学講座)では、
2011年度第2回 BEAT Seminar 「楽しさと学びを融合するシナリオデザイン」
を9月3日(土曜日)に開催致します。
学習環境のデザインにおいて、学習者の意欲を高め、学習活動に引き込む手法
はこれまでにもさまざまな形で提案されています。
ユーザーを活動に引き込むという観点からは、デジタルゲーム開発で
取り組まれている、楽しさを生み出す世界観やコンテンツデザインの手法は
独自の発展を続けています。
今回のBEATセミナーでは、コーエーテクモゲームスで歴史ゲームを
プロデュースされている竹田智一さんと、eラーニング教材開発の専門家
熊本大学の鈴木克明さんにお越しいただき、ユーザーの活動を促進する環境
デザインについて議論します。
みなさまのご参加をお待ちしております。
日時:2011年9月3日(土)14:00~17:00
場所:東京大学 本郷キャンパス 情報学環・福武ホール(赤門横)
福武ラーニングシアター(B2F)
アクセスマップ>>http://www.beatiii.jp/seminar/seminar-map46.pdf
内容:
14:05-14:45
1.講演1「歴史ゲームのシナリオ開発の実際」
竹田智一 (コーエーテクモゲームス)
14:50-15:30
2.講演2「シナリオを重視した学習コンテンツデザイン」
鈴木克明 (熊本大学)
15:40-16:00
3.参加者によるグループディスカッション
16:00-17:00
4.パネルディスカッション「楽しさと学びを融合するシナリオデザイン」
司会:
高橋 薫 (東京大学)
パネリスト:
竹田智一 (コーエーテクモゲームス)
鈴木克明 (熊本大学)
藤本 徹 (東京大学)
定員:180名
参加費:無料
(懇親会:セミナー終了後1F UT Cafeにて 参加希望者(3,000円))
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参加お申し込みはこちらからどうぞ。
http://www.beatiii.jp/seminar/index.html
PCカンファレンス 2011(8/6-8)での登壇予定
近々二つの学会の大会で登壇予定がありますのでお知らせしておきます。
一つ目は、8月6日~8日に熊本大学で開催される、コンピュータ利用教育学会(CIEC)のPCカンファレンス2011です。
http://gakkai.univcoop.or.jp/pcc/2011/
まず、初日(8月6日)の「メディア環境と学び」についてのシンポジウムでパネリスト登壇します。
—
(以下、大会ウェブサイトから転載)
【シンポジウム1】「メディア環境と学び その変容と多様化—教育イノベーションの隠れたイシューを俯瞰するー」
本シンポジウムでは,全体会基調講演「教育イノベーション第3期に向けて〜メディア環境の変容と多様化の中の学びに関するイシューを整理する〜」を受けた形で開催いたします。
すなわち,急速に進展するメディア環境の変容と多様化を俯瞰的に見つつ,そのマクロなイノベーションの流れが教育に及ぼす影響を「教育イノベーション」の動きととらえ,そこに潜む多様なイシューについて多様な角度から議論し,多様な意味を抽出しようとする試みです。
特に,以下のイシューについて焦点を合わせたパネルセッションを予定します。
電子書籍
オープンエデュケーション
ソーシャルメディア(とマスメデイア)
これらの進展に伴う,多様化する「知のあり方」について,メディア活用能力の育成から情報リテラシーや情報倫理といった「教育・人財育成」について,さらには「産業政策や文教政策」について等々,その変容から多様化まで考察を行う予定です。
パネリスト
熊坂 賢次(CIEC理事:慶應義塾大学 環境情報学部教授)
高田 仁(九州大学 経済学研究院産業マネジメント部門准教授)
花島 誠人(財団法人 地域開発研究所 主任研究員)
藤本 徹(東京大学 情報学環 特任助教)
モデレータ
妹尾 堅一郎(CIEC会長:東京大学 知的資産経営総括寄附講座特任教授)
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次が最終日(8月8日)に「マイケル・サンデル教授「白熱教室」のスタイルを検討する」というテーマのセミナーでパネリスト登壇します。
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【セミナー3】「マイケル・サンデル教授「白熱教室」のスタイルを検討する-講義形式の限界と可能性の再確認-」
ハーバード大学のマイケル・サンデル教授が行う「正義論」の授業は,NHK教育TVでの放映を切掛けに,日本に「白熱教室」の一大ブームを起こしました。書籍は70万部を超える売り上げを記録し,さらに関連・類似番組や書籍の発刊を促しています。
本セミナーは,その授業内容(政治哲学)そのものに踏み込むのではなく,その授業スタイル(インタラクティブな講義形式)について,授業形態論・モデル論の立場から検討・考察を加えるものです。
この「白熱授業」の背後には,実は,TA(ティーチングアシスタント)の存在や,リーディングス(論文集)といった教材・教育支援環境が潜んでいます。それらを含め,この授業を多様な角度から評価し,それを起点に講義形式の限界と可能性について考察を進めたいと考えています。
授業法のあり方を考えたい方々に多くご参加をしていただきたく思います。
パネリスト
伊藤 洋典(2011PCカンファレンス実行委員長:熊本大学 法学部教授)
北村 士朗(CIEC理事:熊本大学 教授システム学専攻准教授)
長岡 健(CIEC理事:法政大学 経営学部教授)
藤本 徹(東京大学 情報学環特任助教)
モデレータ
妹尾 堅一郎(CIEC会長:東京大学 知的資産経営総括寄附講座特任教授)
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このサンデル教授の話については、7日午後の分科会発表の妹尾堅一郎先生の発表の共著論文を書きました。こちらは登壇しませんが、会場にベンチ入りしてます。
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マイケル・サンデル教授「白熱教室」の授業法 ~講義形式の可能性と限界等を考察する~
米国ハーバード大学のマイケル・サンデル教授が行う授業は、多くの人にとって、退屈な授業の代名詞のように嫌われがちな「教員からの一方的・知識伝授型・大教室講義」のイメージを変えさせた。一般視聴者を惹きつけたこと、難解とされる政治哲学に親しみをもたせたこと、教授の書籍がベストセラーになると共に関連・類似の書籍・番組が追随したこと等、いわゆる「白熱教室」現象を多くの国々に巻き起こした。この授業は、一般的な知識伝授型あるいは情報伝達型の講義とは異なり、学習者を議論に引き込み、気づき・学び・考えさせるインタラクティブなものである。また、事前/事後に学生が関連知識を得るための教材提供やティーチングアシスタントを活用した運営体制が背後にある。本報告では、大教室でこのような「講義」を可能にする授業法全体の構成や運営を俯瞰すると共に、その可能性と限界等、授業法における意味を考察する。
登壇者:妹尾 堅一郎(東京大学)
共著者:藤本 徹(東京大学)