今度、9月17~19日に首都大学東京南大沢キャンパスで開催される、日本教育工学会全国大会のゲーム研究関連の2つのセッションについてお知らせです。
一つ目は、9月17日に「ゲーム要素を活かした学習ソフト開発の事例研究」と題したワークショップです。
デジタル教科書への関心が高まる中、ゲーム要素やインタラクティブな仕掛けを取り入れたデジタル教材開発は今後も重要な位置を占めていくと思われます。紙媒体やCD-ROM教材の焼き直しにとどまらず、次世代のデジタル教材開発を実現していくためには、まだ乗り越えるべきさまざまな制約や困難があります。
このワークショップでは、ゲームデザインの手法を応用した「ゲームニクス」のデザインアプローチを取り入れて開発されたベネッセのニンテンドーDS学習ソフト「得点力学習DS」を事例として取り上げ、監修者、開発者、ユーザー側の教員、それぞれの立場から話題提供していただいて、このソフトのデザイン要素や開発上の工夫、実際に学校で利用してみて起きた効果などについて議論していきます。
豪華ゲストにお越しいただいて、90分枠には収まらないほどの密度の濃いセッション企画となりました。こちらも今から楽しみです。
それともう一つ、大会最終日の19日午後の課題研究で、「ゲーム・シミュレーションを利用した教育・学習支援」というテーマのセッションを開催します。
藤本より、ゲームの教育利用研究に関する動向や今後の課題についての研究発表を行います。
他にもカードゲームを用いた教育実践やゲーミング研究者の立場からゲーム教育利用やデザイン手法に関する発表があります。
ワークショップ、課題研究セッションとも、他ではなかなかやってない内容かと思います。
どうぞご参加ください!
参加費は、ワークショップの方は無料で、どなたでもご参加いただけます。
課題研究セッションの方は大会参加費(非会員当日申込4,000円)がかかります。
(3日間通しで全セッションご参加いただけます。)
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日本教育工学会第27回全国大会
日程:9月17日(土)~19日(月)
会場:首都大学東京 南大沢キャンパス(京王相模原線「南大沢」駅 改札口から徒歩5分)
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W04 ゲーム要素を活かした学習ソフト開発の事例研究
http://www.jset.gr.jp/taikai27/program/program_w.php#four
9月17日(土)18:00~19:30 会場:302
主催者:藤本 徹(東京大学)
概要:
ゲームを利用した教育は、多様な展開が可能な一方、制約や課題も多く、ゲーム要素を活かしつつ実用に耐える教材の開発には困難も多いのが現状である。
本セッションでは、ベネッセのニンテンドーDS学習ソフト「得点力学習DS」を事例として取り上げ、ゲーム要素と学習要素を組み合わせたデザイン手法について議論する。
同ソフトは、ゲームデザインの手法を応用した「ゲームニクス」のデザインアプローチを取り入れて開発されており、学習指導要領対応教材としての基準を保ちながらゲーム要素を取り入れるためのデザイン上の工夫が施されている。
セッションでは、同ソフトの開発担当者にゲストとして話題提供していただき、参加者とともにゲーム要素を取り入れた学習ソフトの可能性や課題を検討する。
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課題研究9:ゲーム・シミュレーションを利用した教育・学習支援
http://www.jset.gr.jp/taikai27/program/program_session.php?tp=K#a_K9-205
9月19日(月)14:30-17:00 会場:205
コーディネータ: 山田政寛 (金沢大学)
司会者: 藤本徹 (東京大学) , 林敏浩 (香川大学)
K9-205-01
近年のゲームの教育利用研究の動向と今後の課題
◎藤本 徹 [東京大学], 山田 政寛 [金沢大学]
K9-205-02
歴史的解決策を現代の問題の解決方法の生成に応用する力を育成するゲーム学習のデザインと評価
◎池尻 良平 [東京大学], 山内 祐平 [東京大学]
K9-205-03
社会的ジレンマを体験するためのカードゲーム教材が協力行動意図に与える影響の検討
◎福山 佑樹 [早稲田大学], 中原 淳 [東京大学], 森田 裕介 [早稲田大学]
K9-205-04
ゲーム/ゲーミングの教育学的位置づけとそれに応じた設計原理・手法
○松田 稔樹 [東京工業大学]
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