一昨日の2月13日、久々にLudix Labで公開研究会を開催しました。ご参加者の皆様ありがとうございました。
「教育のゲーミフィケーション、これまでとこれから」と題して、教育分野のゲーミフィケーションの概要と最近の事例やデザイン理論など「これまで」の状況について話題提供して、参加者の皆さんと「これから」についてディスカッションする構成でした。
私からは「教育のゲーミフィケーションとテクノロジー」について、特にデジタルバッジとVRやARの話題でお話ししました。今回あらためて思いましたが、この二つのテクノロジーを取り巻く最近の状況はとても面白くて追及する意義があります。この分野は米国が先導している状況が続いていますが、国内でも今後、開発のリソースや普及のプラットフォーム作りに向けた動きをどうとっていけるかというところです。
海外で研究事例も論文も増えているためなかなかフォローしきれないのですが、このような発表の機会があることで、少しずつ集めた情報や文献を整理してキャッチアップしています。整理しきれず盛り込めなかった話題もありますので、今後も継続的に発表の機会を持ちたいと思います。
気が付けば、LudixLabの結成は2013年1月ですので、もう5年が過ぎました。フェローたちがそれぞれに忙しくなっていて、以前ほど集まれなくなってますが、今後も程よいペースでイベントを企画したいと思います。
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Ludix Lab 公開研究会「教育のゲーミフィケーション、これまでとこれから」
■趣旨
2010年に「ゲーミフィケーション」という用語が登場してから8年、教育分野でも様々なゲーミフィケーションの活用が展開され、研究分野ではそのデザイン理論も生まれてきました。
今回の公開研究会では、ゲーミフィケーションとは何か、どう教育へ導入されていったのかを解説しつつ、最新の事例や展開を紹介していきます。また、研究分野で構築されたデザイン理論についても紹介し、教育とゲーミフィケーションの「これまで」を俯瞰的に見ていきます。
フロアディスカッションではこれまでの展開を踏まえた上で、教育とゲーミフィケーションの「これから」を議論し、登壇者と共に今後の展開を考えていきます。
教育のゲーミフィケーションに興味がある方、教育にゲーミフィケーションを導入したいと考えている方、この分野の今後の展開に興味がある方はぜひご参加下さい。
<タイムテーブル>
(1)イントロ
(2)ゲーミフィケーションと教育への導入
(3)教育のゲーミフィケーションとテクノロジー:デジタルバッジとVR/AR
(4)教育のゲーミフィケーションのデザイン理論と評価理論
(5)フロアディスカッション「教育のゲーミフィケーションのこれからを考える」
(6)ラップアップ
■登壇者:
藤本徹(東京大学 大学総合教育研究センター 特任講師)
福山佑樹(東京大学 総合文化研究科 特任助教)
池尻良平(東京大学 大学院情報学環 特任講師)
■日時:2018年2月13日19:00-21:00
■会場: 東京大学本郷キャンパス福武ラーニングスタジオ1と2(B2F)
■参加費:一般:前売3000円、当日4000円(軽食、飲み物付き)
■定員:25名(定員に達し次第〆切)
■登壇者プロフィール
藤本 徹(ふじもと とおる): 慶應義塾大学環境情報学部卒。民間企業等を経てペンシルバニア州立大学大学院博士課程修了。博士(Ph.D. in Instructional Systems)。専門は教授システム学、ゲーム学習論。ゲームの教育利用やシリアスゲーム、ゲーミフィケーションに関する研究ユニット「Ludix Lab」代表。著書に「シリアスゲーム」(東京電機大学出版局)、訳書に「幸せな未来は「ゲーム」が創る」(早川書房)など。
福山 佑樹(ふくやま ゆうき): 早稲田大学人間科学部卒。東京大学大学院学際情報学府を経て、現在にいたる。首都大学東京での非常勤講師や研修用ゲームの開発などにも取り組んでいる。ゲームを利用した社会問題の学習手法など、ゲームと教育・学習の関係性について研究している。分担執筆に「職場学習の探究」、「対人援助のためのグループワーク2」など。
池尻 良平(いけじり りょうへい): 東京大学大学院学際情報学府で修士・博士課程を経て、2013年より現職。専門は教育工学、歴史学習、転移、ゲームデザイン。社会の問題解決に応用できる歴史のゲーム教材を開発している。共著に『ゲームと教育・学習(教育工学選書Ⅱ)』(ミネルヴァ書房)、『歴史を射つ』(御茶の水書房)、訳書に『学習科学ハンドブック[第二版]第2巻 効果的な学びを促進する実践/共に学ぶ』(北大路書房)、『21世紀型スキル: 学びと評価の新たなかたち』(北大路書房)など。
■主催: Ludix Lab(NPO法人Educe Technologies)