6日間の帰省を終えて自宅に到着。実家で2泊、バス2泊、飛行機内1.5泊というかなり乱暴なスケジュールではあったものの、なかなかよい旅だった。行きの別府への道中はスムーズで、予定通り到着。弟の結婚式はとても和やかなよい結婚式で、無事に終了。親戚が増えた。ギター演奏はまあまあ。実家滞在は全部で3日間しかなかったが、日に二度温泉に入り、三食たらふく食べた。
今回は名古屋空港を利用し、別府との間は夜間高速バス。バスでの移動は疲れるが、グレイハウンドに比べれば格段に快適だった。新しい名古屋空港は、国内線と国際線が飛んでいるのでとても便利で、陸路の交通の便もよい。空港内のお土産屋やレストランはさすがに新しいだけあってとても品がよかった。強風のため、出発便が遅れ、名古屋空港で3時間ほど足止め。待ち時間に利用したビジネスコーナーは有線LAN接続が無料で利用できたのはありがたかった。しかしデトロイトに着いた時には乗り継ぎ便はすでに出ていて、今度は6時間待ち。まいった。そんなこんなで約40時間かけてようやく自宅へ到着。
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明日帰国
弟の結婚式へ出席のため、明日から日本へ。でも期末のいろんな作業が終わっていないので来週月曜にはまた戻ってくる。忙しない。でも温泉入って美味いもの食べてたら、勉強も仕事もはかどらないのは明らかなので、選択の余地無し。来期の修了試験に向けてこの冬休みの間に相当準備しないといけないし、それ以外にも仕事増えてきたし。医療健康系シリアスゲームの調査をかたづけたら、翻訳と執筆作業。一つ一つボリュームがでかいので、それだけやってれば冬休みもあっという間に終わりそう。アイトーイを使ったエクササイズツールアイトーイ・キネティックを買ってきたので、雪に埋もれて部屋に閉じ込められている間は、これで運動不足を解消、できるだろうか。
シリアスゲームコミュ始めました
Mixiでシリアスゲームコミュニティを立ち上げました。Mixi入ってる方、どうぞご参加ください。
この気にMixiやってみたい方は招待しますのでご連絡ください。
Mixi シリアスゲームコミュニティ
http://mixi.jp/view_community.pl?id=449908
ラジオ更新
今日は雪も降って、夕方からさらに寒くなってもう摂氏でマイナス10度以下になった。でもアメリカの家屋は中にいれば暖かい。昼飯にダウンタウンのレストランでサンクスギビングビュッフェのランチを食べに行って、満腹になって帰ってきて、ひと月半ぶりにネットラジオを更新。DJは今回はお休み。またやってみたくなったら再開の予定。今回は聞きやすいメロディックなハードロック系の曲を増量。日常的に聞いてくれるリスナーが増えてきたのは嬉しいことで、曲選びも楽しくなってくる。どうぞお楽しみください。
ギターヒーロー(音ゲー)
日本では有名な音ゲー「ギターフリークス」の米国PS2版「ギターヒーロー」が今月リリースされた(レビューの日本語訳が出てた)。相当に人気を博しているようで、発売日には街のゲーム屋ではあっという間に完売。しばらくは品切れという状況が続いているが、メーカーのオンラインショップで買ったらすぐ届いた。このゲームは久々に個人的な楽しみのために買って、純粋にエンターテイメントとして遊んでいる。何が楽しいかというと、収録曲はロック系のヒット曲ばかりで、ハードロック・へビィメタル系の曲も豊富に入っていて。オジーやメガデス、クイーン、ボストン、といった古めのバンドの名曲から、最近の若いバンドのヒット曲までプレイできる。こういう選曲で売れるというのはさすがロックの国だ。
このギターヒーローもそうだが、太鼓の達人もDDRも、その他音ゲー全般はいずれも音楽の文字通り、「音を楽しむ」ことをどんなツールよりも実現している。楽器を楽しめるようになるには、ある程度の練習が必要で、自分の弾きたい曲を思うように弾けるようになるにはさらに練習しないといけない。カラオケでも自分の歌唱力が制約になって、難しい曲では気持ちよくならなかったりするが、このゲームはリズムにあわせて正確に操作すれば、いい音でフィードバックされるので、とても心地がよい。音ゲーはそうした楽器のスキルの部分をカットして、リズムの部分だけに焦点を当てることで、その楽器の楽しさ、演奏する気分を味あわせてくれる。これほどの音楽への導入ツールは存在しないと言ってよいと思う。ギターヒーローが上手になったからといって、ギターが弾けるようになるわけではないけれど、ギターを弾く楽しみの一部分は十分に味わえる。その楽しさがきっかけで、本物のギターを弾きたくなる人や、出てくるバンドの曲をさらに聴いてみようという人も少なくないはずだ。
実際、先日Mixiで音ゲープレイヤーとリアルのドラマーに「音ゲーで楽器のスキルが身につきますか?」と質問を投げてみたところ、たいへんに面白い反応があった。高度なスキルは身につかないけど、リズムパターンの習得や興味をわかせるための導入として有効な一方で、セッティングが違うことや受身にリズムを刻むことのデメリットがあるようだということがわかった。ドラマーとしての経験があってドラムマニア未経験の人は、概してうまくプレイできなくて、自分への期待と結果のギャップにフラストレーションを感じる人は多いようで、経験あるドラマーほど「こんなのはドラムではない」という印象を持つようである。ゲームでの興味が高じて本物のドラムを始めた人も少なからずいた。音ゲー好きが高じて、音楽キャリアに進んだ人もいた。学校の音楽教育が子ども達に何の影響も与えないばかりか、逆に音楽嫌いを生むような機能不全な状況にある中、音ゲーはインフォーマルな音楽教育ツールとして機能している側面があることが見えてくる。ではこれを意図的に音楽教育の中に取り入れるとしたらどんなことになるだろうか、というのはとても楽しい研究テーマだ。もはやたかがゲームではなくて、個別学習支援ツールとしての機能は、ゲームとして扱うだけではもったいないクオリティである。技術は普及レベルでそこにあるので、あとは目先を変えた用途開発だけで、かなりすごいことができると思う。
ひと区切り
今週はとても寒く、昼間も氷点下から10度以下の日が続いて冬らしくなってきた。今月ずっとかかりきりだった実験用教材の開発も、実験に入ったので一区切りした。実験開始の前日にはもうエネルギーゼロ状態だったけど、できてない部分を仕上げないといけなかったので、さらに力を振り絞ってボロ雑巾状態になって何とか仕上げた。いつものことだが、ボロ雑巾状態までがんばってしまうと、その反動で翌日は使い物にならない。仕上げたと言っても、時間切れでゲーム要素を盛り込みきれなかったので、こんな感じのなんの新しさもない、一昔前のマルチメディア教材みたいになってしまった。ゲームとは呼べないので、インタラクティブアニメーション教材の研究と称することにした。ゲーム部分のアイデアはすっきり固まらず、作っていくうちに形になるだろうと高をくくっていたら、形にならないまま終わってしまった。最初にイメージが固まってなくても、走りながらアイデアが出てくるというのはよくあることだが、開発期間の短くて手が足りない時はそんなことに期待してはいけないということを思い知った。
今学期の様子
まだそれほど寒くないものの、紅葉もすっかり落ちて、冬が近づいてきた感がある。シリアスゲームサミットから帰ってきてからは、ありったけの持ち時間を全て実験用のゲーム教材の開発に充てていたので、ブログ更新も滞りがちになっている。各学期の様子を毎学期始めに書いていたのだが、今学期はやらないままにもう後半戦の後半に差し掛かろうとしているので、少し時間をとって、今学期どんな授業を取っているかについて触れておきたい。
シリアスゲームサミットDC二日目
引き続きシリアスゲームサミット二日目。今日はなんと行ってもメインは自分の発表。今年はすでに日米あわせてこれで6本目の発表なので、発表自体も慣れてきた。前日によく寝ないとパフォーマンスが大幅に低下することも前回のAECTで痛感したので、今回はしっかり寝た。AECTでは満員だったので調子に乗って、今回もどれくらい客が入るかなと期待していたら、30人そこそこといったところ。3月のGDCでも似たような感じだったのを思い出して、まあこんなもんかなとややがっかりしながら開始した。でもとにかく話すネタは豊富にあって、しかも優れた日本のゲームの話ばかりなので、聴衆の反応もとてもいい。前日よく寝たおかげもあって、話のテンポも崩さずに話すことができた。後で聞いたら、プレゼンはすべて収録されていて、MP3でネット上で公開されるらしい。ひー。プレゼン終了後、何人もの人がステージに詰め掛けてきてあれこれ問い合わせしてきた。プレゼン中に「ニンテンドッグ持ってきてる人いたらデータ交換しようね」とネタで言ったら、ほんとに持ってる人がいて、データ交換しようとしたが、残念ながら日米のDSは違う周波数を使っているか何かのせいで通信ができなかった。ショック。でも日本のDSで米国版のDSソフトを走らせることはできるということはわかった。
今日のセッションのハイライトは、カーネギーメロン大で開発された消防士訓練用ゲーム「ハズマット」のセッションだった。ステージにはニューヨーク消防署のえらい人から消防士がずらっと並んでいて、ハズマットを使った訓練デモを見せてくれた。こうやって使うんだというのを実際に見せられるとなかなか迫力があった。消防署のえらい人たちがこのゲームへの期待を述べるなど、このゲームがシリアスゲームの中でも一番の目玉として今も健在なことをアピールしていた。
もう一つのハイライトは、二日目の一番最後のセッションで「インストラクショナルデザインはシリアスゲーム開発に必要か?」といった趣旨のディベートだった。不要派のマークプレンスキーと必要派の大学の研究者がそれぞれに議論を戦わせ、超満員の場内は大いに盛り上がっていた。個人的には結論の出ているテーマで、議論もその範囲を超えてはいなかったので、余興として楽しんだ。
セッション終了後は、オープンスペースに場所を移してのゲームスタジオ各社のシリアスゲームショーケースをやっていた。フリードリンクだったが、帰りの運転があったのでやむなくクラブソーダなど飲みながら、参加者たちと情報交換した。カンファレンスディレクターのジャミールがいたので挨拶した。何気ない彼の振る舞いにとても感銘を受けた。普通にニコニコしたインド人といった風貌なのだが、他の人に話を振るタイミングとか、話を終わらせるタイミングとか、いちいち彼の振る舞いは洗練されていて、さすが大舞台を仕切るディレクタだなと納得した。
帰りも遅くなるので、早めに会場を後にして、ステートカレッジに向けて車を走らせた。DCエリアを抜ける前に案の定、道に迷って一時間くらいロスした。しかもいきなり隣の車線から車が突っ込んできて、危うく大事故になるところを間一髪無傷で済んだ。性能のよいレンタカーだったおかげで助かった。奥様2名を載せて事故ったのでは、だんな様たちに八つ裂きにされてしまうところだ。ともあれ、あとは何事もなく12時前に帰宅。今回の遠征も無事に終わった。
シリアスゲームサミットDC初日
シリアスゲームサミットの第一日目。サミットの内容的なレポートはシリアスゲームジャパンの方で書くので、こちらは個人的な感想中心で。
参加者は500人を越えているそうで、出展企業も十数社、運営も専門会社のCMPがやっていて、GDC(ゲームデベロッパーズカンファレンス)のように組織的でずいぶんと洗練されたカンファレンスになった。前回までは会場を走り回っていた主催者のベン・ソーヤーも、今回は運営は完全に手を離れたようで、ゆったりと会場を見て回っている。胴回りが巨大化したせいもあって、ずいぶん貫禄ある感じになった。最近の彼は、シリアスゲームイニシアティブの人というよりも、自分の会社デジタルミルの社長として、ゲーム開発プロジェクトの方に力を入れている感じだ。シリアスゲームコミュニティはすでに彼のファシリテーションの力を借りなくても自らの引力で動き始めている。ベンの偉いところは、シリアスゲームというマーケット一つを開拓して、そこで何も偉ぶらず、変な政治力に頼ろうとせずに、いちプレイヤーとして自分の会社のビジネスをやろうとしているところである。自分のやりたいビジネスができるマーケットを丸ごと作り出してしまうその豪快さは立派だと思う。
今回も昨年同様、夜はアメリカズアーミーがスポンサーのレセプション。会場にはバズーカ砲のシミュレータや、各種射撃シミュレータ、アメリカズアーミーのデモなどが所狭しと並んでいて、その中でみんな酒を飲みながら軽食や会話を楽しんでいた。こうしたデモを見るたび、ゲーム技術とシミュレータ技術の境界というのはなくなってきているのだなと思わされる。
同じくペンステートから来た台湾人のハイチュンと合流し、一緒に来たトルコ人のゴクヌーアと3人で近くの寿司バーで夕飯を食べ、招待されていた企業のプライベートパーティに参加した。行ってみるとそのパーティは、フロリダをベースにシリアスゲーム系のカンファレンスを企画している会社主催のもので、カンファレンスのプロモーションとネットワーキングを兼ねたパーティだった。会場内の雰囲気、それにこのパーティを見るにつけ、昨今のシリアスゲームを取り巻く状況はやや加熱気味な感があるのはやや懸念されるところである。技術的なものは新しいのが出てくるが、研究はそんなにさくさく進むものではなく、発表で見るものはほとんど前回に比べて目新しいものは出てきていない。新規参入者にとっては新鮮かもしれないが、このアプローチでこのハイペースを続けるのは厳しいかもしれない。そういう感想をシリアスゲームコミッティメンバーの一人であるイアン・ボゴストに述べたら、彼はすでにそのことを危惧していて、何か手を打たないといけないと言っていた。おそらく次回以降に向けて、コミッティ側でも何らかの手を打ってくる様子である。
ピッツバーグ-ワシントンDC
この週末は授業のフィールドトリップでオペラ鑑賞と、その足でそのままシリアスゲームサミット参加のためにワシントンDCへ出張。二日前に車が故障してしまい、やむなくレンタカーでの旅行となった。オペラを観にピッツバーグへ移動。朝っぱらから4時間も運転して行って、英語字幕つきのドイツ語オペラなんて観たら絶対寝るなーと思っていたら、案の定、一幕目は半分くらい寝てた。二幕目はちゃんと起きてた。プロットは三谷幸喜の作品みたい(三谷幸喜の方がこの作品より後なんだけど)で面白かったし、会場は全米でもトップクラスのオペラホールで、しかもバックステージツアーつきだったのでいろいろ見れて楽しかった。でもどうもオペラという形態自体が個人的に性に合わないらしく、オペラ自体はそんなにときめくものではなかった。ラストに花火の演出があるというので楽しみにしてたが、花火はモトリーとかキッスなどのロックコンサートの方が屋内でもすごいのをやっているのを知ってるので、それに比べればとてもおとなしくて物足りなかった。(まあそもそもそんなのと比べんなよって、話だろうけど。)オペラのような高尚な芸術にはあまり縁がないのですみません、という感じ。でも12ドルでこんな立派なのを観れるのはさすがと感心した。
オペラホールを後に、ワシントンDCへ向けて移動。今回の旅行は同じプログラムのトルコ人の新入生が終始同行しているので、あれこれ話して退屈はしなかった。自分も後輩にいろいろ情報をシェアするような立場になったのだなと思った。5時間ほどかかって、夜も11時半を回っていたが、とりあえず無事にホテルに到着。