普段は大学のプールに通って泳ぐのを日々の運動の中心にしているが、冬休みの間は休業中なので泳げない。たまに外を歩いてくることもあるが、それほど運動量は高くないし、天気が悪いと行えない。そういう時には身体を動かす系のゲームが重宝する。
昨年の冬はEyetoy: Kineticが威力を発揮したが、最近はすっかり飽きてしまって、たまに筋トレのガイド(インストラクターが指示を出してくれるのに合わせてやると、良いペーシングになる。でもこれではフィットネスDVDとなんら変わらない)として使うだけになってしまった。
この冬は我が家にもWiiスポーツが新たに投入され、結構良い運動機会を提供してくれている。ボーリングやゴルフは大して運動にならないが、ボクシングはちゃんと振らないと勝てないので懸命に振り回しているうちに汗だくになり、結構な運動量になる。運動不足がたたり、今話題のWii痛も経験した。
ただ、これは上半身の運動にはなるものの、下半身はほとんど使わない。なので下半身の運動用にと、使わなくなっていたDDRを再登場させることにした。
部屋で一人でDDRをやっているのもやや微妙な気もするが、まあぶら下がり健康器でもゆりっこでもなんでも、家庭用フィットネス器具を一人で使っている姿はどれも微妙だし、別に人様に見せるものでもない。フィットネスクラブで他の人と一緒にエアロビをやる煩わしさと比べれば、私は個人的にこちらの方がまだましである。自分のペースでやれて、運動量という結果が伴いさえすれば、他者との交流をここには求めていない。このあたりのゲームでエクササイズすることにまつわる個人的な葛藤は、まだエクサゲームのマイナーさを物語っているところで、これもいったん普及してしまえば気にならなくなるのだろう。
さて、DDRを久々に使ってみるといろいろと良いところを再認識した。「ワークアウトモード」というのがあって、エクササイズ用に利用するために、体重や運動量の履歴が残せるようになっている。最初に使ったのは2年以上前で、当時からの体重やその後の利用動向の変遷を見ることができた。体重の増え具合に愕然とさせられた。
すでにDDRもそこそここなしていたこともあって、ハードレベルでもだいたいすべて制覇した気がして、もう飽きてきたのでそろそろ違うバージョンでも買ってこようかなと思い始めていた。ふとワークアウトモードのステップ調整をオンになっているのに気づいて、オフにしてみた。するとそれまでのハードレベルは何だったのかというくらいに難度が上がり、スタンダードレベルでもついていけなくなった。
ステップ調整とは、有酸素運動に適するように半拍以下のステップを出さないようにするオプション機能だった。そのためにハードレベルでも格段に易しくなっていた。それに気づかずにもうすっかり極めたような気分になっていたのだった。言ってみれば、補助輪をつけて自転車を乗り回して、自転車の世界を知り尽くしたような顔をしている子どもみたいなものだ。補助輪を外されて、転びまくって自転車の難しさを再認識したのと同じように、DDRの難しさを思い知らされた。
それと同時に、You Tubeとかネット上で出回っているような超絶ハイテクなDDRプレイができるプレイヤーたちは、ハードレベルでもこれくらいしか激しくないのに、どうやってあそこまでたどり着けるんだろう、とラーニングカーブのイメージが湧かずに今まで不思議に思っていた。
ところが、いったんステップ調整を外してしまえば、ものすごく難度の高いところまで細かくレベル調整ができることがわかった。これを繰り返しやっていけばスキル的にはそのレベルまでいけるというのがわかった。あと、彼らはゲーセンでプレイしているので、他のプレイヤーの動きがモデルとなって速習できるという面もある。ゲームが提供するスキル独習の支援と、社会的な学習の効果で非常に高度なレベルまで達することができるということがある程度イメージできた。ただ、自分にはそこまでの根性はないので自分ではそこまで試せない。
ぐうたらになりがちな年末年始も、WiiとDDRのおかげで毎日1時間ほど運動できた。運動すると食欲が出てつい食べてしまうせいで、体重はあまり変動がないものの、これらが無ければ増加の一途をたどっていたことだろう。
ここまで使えるのだから、EyeToy:Kineticのようなコンセプトで、もっと本格的にエクササイズを意識してきっちり作られたゲームが出てきてほしい。フィットネスビデオの市場はすぐに取り込むことが出来るし、ゲーマー層にもアピールできると思う。Wiiがかなりユーザーの行動を変化させているので、受け入れられやすさは高まっていると思う。あとは誰が本気を出して作るか、というところだろう。
月別アーカイブ: 2007年1月
Wii あれこれ
Wiiをプレイしての反応をいろんなところで目にするようになった。「Wiiスポーツのボクシングをクリスマス休暇中やっていたら2キロやせた」とか「うちの子はWiiで遊んで疲れて夜はよく寝てくれる」のような、コメントを見かける。YouTubeには、家族でWiiを楽しむ様子のビデオが山のようにアップされている。
Wiiで遊ぶ人々
お母さん編
お父さん編
Wiiを開発した人々へのインタビューが任天堂のWii公式ウェブサイトに出ていて、英語版ウェブサイトにもその英語訳が出ている。日英読み比べたりすると、英語ではこう言うのか、というのがあったりして、英語の勉強にもなるでしょう。
Iwata asks
http://wii.nintendo.com/iwataasks.jsp
社長が訊くWiiプロジェクト
http://www.nintendo.co.jp/wii/topics/interview/vol1/index.html
最後に、Appleの「マックとPC」TVコマーシャルのパロディで「PS3 vs Wii」というビデオが出ているのでおまけ。G4TVというゲーム情報ケーブル局の番組で作られたらしい。YouTubeにはコピーが大量に出回る人気コンテンツになっている。
職場や家族で見るにはやや不適切なので見る時はお気をつけください。
PS3 vs Wii
http://www.youtube.com/watch?v=ysRpcn6s4mQ
2007年を迎えて
こちらも新年を迎えました。あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
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今日は一年の始まりということもあって、今年はどんな年になるか、どんな年にしたいか考えていた。まずなによりも今年は、5年間の留学生活の総決算の年にしたいと思う。博士論文を書き終えて、日本に帰る、少なくとも帰るメドを立たせることが今年一番の目標だ。論文を書き上げて学位をとり終えるまでは、次の段階には進まない。迂闊に定職についてしまうと、自分の性格や実力的に、博士論文など一生書けるとは思えない。就職しても博士論文を書ける人はエライと思う。自分はそこまでえらくないので、ここは何としても博士論文を最優先で進めて終わらせること。これがまず一つ。
それから、昨年後半でメドの立ってきた「シリアスゲーム3部作出版プロジェクト」を滞りなく完結させること、これが二つ目。なので、基本路線は昨年と変わっていない。昨年から引き続いていることをきっちりやり切ること。これが今年の基本方針となる。
その上で、今年の後半からは、次のキャリアのステップに向けた仕込を具体的に進めることになる。いくつかやりたいことは明確になっていて、今から手を打てることは打ち始めている。今年前半の状況がよい場合、普通の場合、悪い場合、それぞれに動き方のイメージはだいたいできていて、それぞれに楽しい仕事はできると思う。あとは自分の努力で状況をよくできる部分を最大化することに専念するだけという気がしている。
昨年は自分にとっての大きな節目の始まりで、今年はその節目が続いている。昨年の始めには選択肢が定まらない感じがしていたが、一年経ってそのほとんどがそぎ落とされた。世の中にはやりたくないことや、関わりたくないことがたくさんあるし、どんな仕事にも良し悪しある。昨年一年でいろんな人に会い、いろんなことに触れてきたおかげで、自分の選択肢の中で自分に向かないことや今すぐやる必要のないことがいくつもあることがわかった。その辺りを考慮に入れて考えていくと、自然と自分が今向かうべきでない方向というのが見えてきて、向かうべき方向が絞れてくる。
そんなことを引き続き考えていきながら、今は目の前にはっきりしていることをきっちりやり切る、私にとって今年はそんな一年となる。