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風の便り

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生涯学習通信

「風の便り」(第89号)

発行日:平成19年5月

発行者:「風の便り」編集委員会


1. 社会教育の視点で読む「改正教育基本法」 −新しい思想は何を、どう変え得るのか?−

2. 社会教育の視点で読む「改正教育基本法」 −新しい思想は何を、どう変え得るのか?−(続き)

3. 第26回生涯学習実践研究交流会総括 I  「現実」が先、「現場」が先、「問題」が先

4. 第26回生涯学習実践研究交流会総括 U 「選択」と「集中」と「複合化」

5. MESSAGE TO AND FROM

6. お知らせ&編集後記

「移動フォーラム」および「福岡フォーラム」の年間計画

各地をお訪ねする移動フォーラムと福岡を拠点とする福岡フォーラムの概要が決まりつつあります。中身と方法はまだ立案中ですが、日程については動くことがないと思いますのでご参加をご希望の方々は今からそれぞれ予定表に組み込んで頂けると幸いです。

【 1  移動フォーラム 】
(1) 佐賀フォーラム:7月11日(水)、場所は「佐賀市」です。夜の交流会も企画しております。佐賀県の関 弘紹さん、佐賀市の馬場三恵子さんが計画してくださっており、佐賀市の公民館のみなさんを中心とした勉強会になります。
(2) 山口フォーラム:8月4日(土)〜5日(日)、場所は山口市のセミナーパークです。
山口県の赤田博夫さんと山口県中央指導者養成講座の研修生のみなさんが企画を担当してくれます。
(3) 鳥取フォーラム:10月7日(日)〜8日(月)です。場所は風光明媚な大山町です。
企画は大山町の山田 晋教育長と入江雅史さんと相談中です。
(4) 沖縄フォーラム:12月22日(土)〜23日(日)、場所は琉球大学(西原町)です。
井上講四先生と研究室のみなさんと相談中です。
(5) 大分フォーラム:3月1日(土)〜2日(日)、場所は国東半島の安岐町(三浦梅園の里)です。大分のみなさんは梅の花の美しい頃を選んだそうです。
中身は大分県の中川忠宣さん以下のみなさんと相談しております。

【 2 福岡フォーラム 】
第1回は飯恷sを予定して計画中です。テーマは「あなたにも作れるNPO-指定管理者制度の可能性」を何回か連続で研究することを考えています。企画の中心は飯恷sの森本教育長です。


■■■■■ 編集後記: 神様がくれた時間 ■■■■■

  5月の晴れた日は限りなく美しい。五月晴れとはよくぞ言ったものだと思う。日の出前に崖下の農家の一番鶏がなくと我家の犬達も"散歩に行きたい!!!!!"と鼻を鳴らし始める。昼寝の出来ない妻に気兼ねして仕方なく寝ぼけ眼をこすりながら犬たちと早起きして森に出かける。ここからが神様がくれた時間である。
  私が毎日歩く森は檜の人工林と自然の原始林とが細道に沿って混在している。森を歩くようになってわずか5年であるが、道ばたの木々は大いに茂って鬱蒼たるものになった。木漏れ日が美しく、木の間がくれの相原の池が緑色の鏡のように空を映し、雲を映し、森を映し出す。これまた神様がくれた風景である。体調が普通の日は二つの灌漑用の池を1周して玄界灘を一望するなだらかな丘に登る。誰も周囲にいなければ犬達を放してやる。父親のカイザーも走るが、子犬のレックスは前足を胸の下に抱え込んで跳ぶように宙を駈ける。日本語では「疾駆する」とでもしか言いようがないが、狩猟民族が「ギャロップ」というのがこれだ!レックスの向こうに宗像の4つの山;四ツ塚が横たわり、遠く玄界灘に浮かぶ筑前大島と地の島が見える。
  時間があって、体調がすこぶる良い時は一番高い「のぞみの丘」に登る。頂上は南北に開けていて、まちも、四ツ塚も一望できる。海から来る風は四ツ塚を越え、森を吹き抜け、まちへ駆け降りて行く。
  過日、公民館の英語クラスの生徒さんが「千の風になって」の原詩を教材に選んで暗唱し、みんなに紹介してくれた。死んだ後は、「風になる」という、今、人気の歌の元になった詩である。I am the thousand wind that blow、 I am the sun light on ripened grain(時に千の風になって吹き通り、陽光となって実った穀物に降り注ぐ)、とある。愛した人は墓にじっと眠ってはいない。優しい秋の雨になり、夜空に瞬く星になり、きらきらと輝く雪にもなる。朝は舞い上がって空に弧を描く鳥の力になり、愛するもの達を目覚めさせるという。英国で最も愛されている詩だとインターネットの解説にあった。そういう死に方ができれば一番良いのだが高齢社会の常として、そうは問屋が卸すまい。
  犬達と山道を下ってくると「紅葉の森」と表示のある小さな木立の丘に出る。秋も美しいが5月の新緑はこよなく爽やかである。紅葉の森と檜の森の間が草原になっていて今は一面のあざみが咲きほこり、あたりが紫色に染まっている。まちのシルバー人材の方々が整備した丸木の階段に腰を下ろすとあざみの静寂に身を包まれる。犬達にも紫色に染まった草原の美しさが分かるらしい。おとなしく私の両側に坐って吹き抜ける風を聞いている。これは神様がくれた時間である。


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