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風の便り

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生涯学習通信

「風の便り」(第70号)

発行日:平成17年10月

発行者:「風の便り」編集委員会


1. 連作障害と年功障害

2. 英訳「俳句いろはカルタ」

3. 英訳「俳句いろはカルタ」(続き)

4. 矢野大和落語に学ぶ

5. MESSAGE TO AND FROM

6. お知らせ&編集後記

英訳「俳句いろはカルタ」
水原秋桜子監修、三浦ダイアン、三浦清一郎共訳

  「豊津寺子屋」の子ども達は宿題を終え、自習に飽きると「有志指導者」の先生方を交えて、様々な遊びを遊ぶ。低学年が集まってくる時間は未だ上級生が授業を続けているので学校内を駆け回る分けには行かない。したがって、自ずと静かな室内遊びに限定される。現在工夫をしているのは、「将棋」であり、「囲碁」であり、紙芝居や読み聞かせであり、「トランプ」であり、お手玉やおはじきや剣玉やビー玉などを使った「昔遊び」であり、百人一首、論語カルタ、そしてこの「俳句いろはカルタ」である。中でも俳句は、俳人の松清トモ子先生がいらっしゃるので正規のプログラムにも取り入れている。その関係で子ども達は俳句と言う伝統的な文学の形式にすでに慣れている。自分で作ったこともある。もちろん、カルタも大人気で、すべての子どもが遊びの中ですべての名句を暗唱してしまっている。カルタチャンピョン大会は子ども達の熱狂で毎回熱くなる。
  折から文部科学省は小学校へ英語を導入することを決定した。豊津も英語には熱心である。「雨にも負けず」の英訳も入手した。子ども達の反応を見ながら簡単な物から導入してみようということになった。そこでカルタの英訳の試みである。無謀にも恐れ多い俳句名人達の名句を清一郎が翻訳し、ダイアンが英語らしい英語に修正した。モデルはサイデンステッカー先生の芭蕉の名訳;『夏草やつわものどもの夢の後』である。先生の訳は"Oh! summer  grass,  trace of soldiers' dream."である。主語もない、述語もない。これで良いのだ、と合点した後は楽であった。翻訳が出来上った後は二人の合議で韻を踏むことが出来ないか、言葉を重ねて詩的なリズミカルな表現は可能か、などと苦心した。読者の皆さんがご覧になって、訳の上で修正・追加すべきことなどお気づきのことがありましたらお教えいただければまことに幸いです。

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