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風の便り

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生涯学習通信

「風の便り」(第43号)

発行日:平成15年7月

発行者:「風の便り」編集委員会


1. 学社連携−Paper  Marriageの行方

2. 「主人」は遅れているか?:言語の二重機能とカルチュラル・ラッグ −「符牒」と「符牒の意味」−

3. 『潜在光景』

4. 「生涯学習とグループ・サークル」(第36回生涯学習フォーラム報告)

5. MESSAGE TO AND FROM

6. お知らせ&編集後記

第37回生涯学習フォーラム

日時:8月16日(土)15時〜17時

場所:福岡県立社会教育総合センター

テーマ:サマープログラム

発表者:交渉中

参加論文:サマープログラム−非日常的季節の冒険(仮題)(三浦清一郎)

フォーラム終了後センター食堂にて夕食会

事前参加申込みをお願い致します。(担当:肘井)09ー947ー3511まで

 

編集後記

貧しき論理、貧しき実践

   出張先のホテルが部屋に新聞を入れてくれた。何気無く見ていたら「男女混合名簿やめます」という見出しが目に入った。”新潟の小学校長「性差否定は認めない」”と補助見出しにあった。(2003年6月28日、毎日新聞)

   校長の論理も、校長が自分の論理の根拠として引用した研究者の論理も貧しくて説明に値しない。評論家の樋口恵子さん、同じく教育評論家の尾木直樹さんのコメントは、それぞれ「ちょっと行き過ぎ」、「良識に従い行動を」というものであった。これらのコメントの論理も紹介には値しない。関心のある方は直接新聞記事に当たられたい。

   男女共同参画の理念と実践は、「筋肉文化」に挑戦し、数千年も続いた男支配の伝統を修正しようとしている。簡単に行くはずはない。制度の改革も、思想や感性の自己変革も、行きつ、戻りつのジグザグコースを辿るのは仕方がない。それゆえ、固まった信念を持つ校長さんが、学校の「男女混合名簿」が「性差否定」につながる、と判断して「やめる」という「試行錯誤」が起こるのも分からないわけではない。思想運動にはいつも極論や跳ね上がりが生じる。正義をふりかざした運動体の独善も世の常である。何人の人がそうした独善や跳ね上がりの犠牲になったか数知れない。したがって、当然、それらに対する反発も世の常である。しかし、新潟の校長が「混合名簿」を復活するのであれば、自分がやろうとしていることの意味を自ら確認してみるといい。方法は簡単である。当該の校長は、試しに、復活する男女別々の名簿を、これまでとは逆に、「女の子」の名簿を先きに、「男の子」の名簿を後にしてみてはどうであろうか?さて、できるかな!?校長先生の「混合名簿廃止論」は、貧しき論理、貧しき実践である。

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