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風の便り

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生涯学習通信

「風の便り」(第36号)

発行日:平成14年12月

発行者:「風の便り」編集委員会


1. 「危機」を「危機」としない 2002年の総括

2. 「武器」としての概念

3. 365キロの日課  −生涯スポーツの効用−

4. 第30回生涯学習フォーラム報告

5. MESSAGE TO AND FROM

6. お知らせ&編集後記

”お知らせ”
1  第31回生涯学習フォーラム
日時: 平成14年1月18日(第3土曜日)
     事例及び論文発表  15:00〜17:00
     閉会後センター食堂にて夕食会 17:00〜

場所:  福岡県立社会教育総合センター

テーマ: 「小学生を対象とした英語教育」

事例発表者:  交渉中

論文発表:  三浦清一郎 (仮)「小学生英語教育の意味と想定される問題点」

 会場等準備の関係がありますので、研修参加御希望の方は一週間前までにセンター事務局(西畑)までお申し込み下さい。(TEL092- 947- 3511)

2  第32回生涯学習「移動」フォーラムin津和野

日時: 平成15年2月15日(第3土曜日)9:30〜16:00
    
テーマ: コミュニティの学校

3  第33回生涯学習フォーラム

日時:3月15日(土)
テーマ:「青少年のための背少年によるボランティア」
発表者:山口県長門市 西山達夫さん外


編集後記
内なる他人

   心理学を援用するまでもなく、自我には複数の「窓」がある。「自分がみてい
る自分」と「他人が自分をみているだろうと考えている自分」と「自分が他人に見せ
ようとしている自分」と「自分でも気がつかない自分」である。面倒なことだが、こ
のうちの何人かは「内なる他人」である。どうじたばたしたところで、これらの自分
と付き合って生きるのが人生である。歌人光村 清はそうした人生の厄介をみごとに
うたった。

   我が裡のユダは 馬ひきて 海のごと青き悲しみをつれて住まいぬ

   加齢と共に若かった頃には思い通りに動いた肉体までもが、他人の物のように
なる。思ったように身体は動かない。思いもよらぬ故障も起こる。心も同じであろう。
宥め宥め、今日まで来た。何とか言い包めて、何とか誤魔化して、何とか忘れて、日々
を生きた。しかし、人世の終着が近付けば、時に、不安とも、怖れとも、正面から対
面しなくてはならない。それが「我が裡のユダ」か?時にどうしようもなく心細くな
る時、「海のごと青き悲しみ」を漂わせた「内なる他人」に出会う。使者は、古風に
も、馬を引いて来る。黙示録では破滅の使者は「蒼き馬」に乗ってくると言う。年を
とって家族や友人がこよなくありがたいのはそうした瞬間である。

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