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風の便り

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生涯学習通信

「風の便り」(第76号)

発行日:平成18年4月

発行者:「風の便り」編集委員会


1. 首長部局の生涯学習

2. 2007年問題−その4 「親孝行したくないのに親が生き」

3. A小学校への提案− その2「なる」から「する」へ−「学力保障」の基本視点−

4. 第66回生涯学習フォーラムレポート

5. MESSAGE TO AND FROM

6. お知らせ&編集後記

★★★ お知らせ  ★★★
中国・四国・九州地区生涯学習実践研究交流会 第25回記念大会
● 日時: 平成18年5月19日(金)〜21日(日)
 (19日金曜日は「前夜祭夜なべ談義」−「実行委員会」です。)
** じっくり話し込みたい方は前日からどうぞ!会費は2,000円です。

● 場所:福岡県立社会教育総合センター(事前申込みが必要です。)
(福岡県篠栗町、TEL:092-471- 3511)

● 事例発表:5月20日(土)
コミュニティ・カフェ『夢ほっとプラザ』(岡山県)から「ジュニア生涯学習チャレンジ100単位プラン」(鹿児島県)まで34事例

** 6時間の研究発表、6時間の懇親・交流会!
   体力を温存して、名刺は100枚ご持参下さい!
** 各地の地酒、特産品がそろいます。お楽しみに!!

● 特別企画:5月21日(日)9:00〜11:30 『インタビュー・ダイアローグ』 
第一部:各県実行委員の皆さんに尋ねる「定年と老いをどう生きるか?」
第二部:メディア担当者及び政策立案者に尋ねる「残された『生涯時間20年時代』の生涯学習施策はどうあるべきか?」

  大会25周年記念出版;『市民の参画と地域活力の創造?生涯学習立国論』は5月10日刊行の予定です。大会前に入手ご希望の方は「風の便り」事務局までご連絡下さい。


第67回生涯学習フォーラム「この指とまれ」(ご案内)
  5月の定例フォーラムは第25回中・四国・九州地区生涯学習実践研究交流会のためお休みです。第67回フォーラムは上記大会の総括を兼ねた「生涯学習実践プログラムの評価」(仮)を実施します。

◆ 日時: 平成18年6月17日(土)15時〜17時
研究会終了後、センターレストラン「そよかぜ」にて夕食会を予定していま
す。どうぞご参加ください。
◆ 場所: 福岡県立社会教育総合センター
◆ 総括ディスカッション: 「生涯学習実践プログラムの評価」(仮);生涯学習施策が果すべき役割と機能

当面の報告予定者(各人5分)
● 大島まな(九州女子短大):女性の視点で展開するコミュニティカフェ「夢ほっとプラザ」の構想と展開(岡山県事例)
● 菊川律子(福岡県立社会教育総合センター):韓国釜山地域平成教育情報センターの現状と課題(韓国事例)
● 諏訪康夫(同上):福祉保健所による子育て支援・地域づくりプロジェクトへの参画(高知県事例)
● 永渕美法(九州共立大):「佐賀県生涯学習インストラクターの会;『クリエイトさが』の生涯学習支援」(佐賀県事例)
● 樋田京子(福岡県生涯学習課):「学校、地域、社会教育行政の協働による地域教育力の向上施策の実践(長崎県事例)
● 古市勝也(九州共立大):「ジュニア生涯学習100単位プラン」(鹿児島県事例)
● 三浦清一郎(社会教育研究者):「幼少年教育システムにおける『教育』と『福祉』の融合」(鳥取県事例)
● 宮野哲美(福岡県立社会教育総合センター):「学校を拠点とした『子育て』、『子育ち』支援プログラムの実際と運営」(島根県事例)
● 森本精造(福岡県飯塚市教育委員会):「NPO法人子ども達と学ぶ教室シニアスクールの過程と成果」(岡山県事例)
◆ 論文発表:2007年問題5:熟年の危機と生涯学習の処方箋(三浦清一郎)

会場その他準備の関係上、事前参加申込みをお願い致します。(担当:朝比奈昌二)092−947−3511まで。


◆◆◆◆◆  編集後記: 来年の花に逢う贅沢  ◆◆◆◆◆

  二日二晩降り続いた雨が上がって森に出かけた。青空の碧が見たことのない碧であった。今年の桜は見事に長く咲いた。雨にもめげずに半分は咲残っていた。年を取ると人生は引き算になる。"もういくつ寝ると、、、、。"とは想わない。後10年しかない、と想うようになる。それゆえか、森でも川でも海辺でも、様々なところで花に別れる。来年も逢いたいものだと言って別れる。「無常」の観念は理解から実感へと変わってきた。年々歳々花相似たり、歳々年々人同じからず、である。
  親戚知人の訃報が続いている。宗像市の市長も中国で仕事の途中で客死した。筆者と同年齢である。心筋梗塞が原因であったと報じられた。解説によると日ごろの運動不足、食べ過ぎー太り過ぎ、過剰な飲酒、過剰なストレスなどすべてが原因になるという。市長職ともなれば自身のコントロールの及ばない超多忙なスケジュールの中でこれらすべての原因が同時に発生するであろう。ルーの3原則第一項;「使い過ぎれば壊れる」が発生したに違いない。年寄りが仕事を続けるとすれば、若い人々と同じようなスタイルを続けられるはずはない。筋肉から始まって、肺活量も、新陳代謝率も、反応速度も、歯や、目や、脳味噌に至るまですべてが同時に衰弱と低下を始めるのである。リズムもペースもゆっくり行くしかない。唯一、最大の問題は実際に年を取るまで誰も「そこ」には行ったことがないという点である。要は生涯学習と生涯スポーツの「想像力」が問われるのである。高齢者に提案している「読み書き体操ボランティア」の処方原則は動かない。来年もまた蓮尭や辛夷に始まり、雪やなぎ、さくら、そして新緑と移って行く森を歩きたい。高齢期というのは来年の「花に逢う」ことが贅沢の一つになるのである。
  春休みに読み返した山岡壮八の「織田信長」は文体といい、時代分析といい、人物評価といい実に読みごたえがあった。若い時には分らなかったことを改めて教えてもらったという感が深い。巻の5は武田勝頼が天目山に滅び、信長と光秀の相克が激しくなって行く下りであるが、山岡はふたりに託して「暴挙」と「革命」の違いを断じ、天才と秀才の時代観の違いを論じている。山岡は、人の恨みやこの世の因縁を信じて慈悲や善政を説く光秀に対して、信長をして"前の出来事を想い合わせて、小賢しく後のことまで口にする妄想"と切って捨てさせている。常人はついに革命児を理解できなかったと書いている。「第3の波」以来現代もまた革命は続いている。


  天目山に自刃した勝頼の妻は辞世を誦した。

  残りなく散るべき春の暮れなれば 
  梢の花の先立つぞ憂き

  筆者にとって残りなく散るべき春の仕上げは第25回中国・四国・九州地区生涯学習実践研究交流会である。来年もまた同じように書きたいものである。
 


『編集事務局連絡先』  
(代表) 三浦清一郎 E-mail:  kazenotayori@anotherway.jp

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