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風の便り

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生涯学習通信

「風の便り」(第103号)

発行日:平成20年7月

発行者:「風の便り」編集委員会


1. 「学校を」支援するのか。「学校が」支援するのか?

2. 「学校を」支援するのか。「学校が」支援するのか?(続き)

3. 総論:「学校を」支援するのか。「学校が」支援するのか?

4. 祭りの仕掛け―人集めの原理 -第84回生涯学習フォーラムin行橋-

5. MESSAGE TO AND FROM

6. お知らせ&編集後記

お知らせ  

1 お詫び

 前回のお知らせのあと,3つの事業の日程が変更になってしまいました。ご予定に入れていただいた方々には深くお詫び申し上げます。
(1) 「学童保育」が主導する保教育 第2回「井関学童保育の夏休み子どもプラン」発表会は諸般の事情で8月23日(土)9:00AM−に変更になりました。
(2) 第84回生涯学習フォーラムと「美育の家」オープニングのスケジュールが混乱し、ご参加のみなさまには大変ご迷惑をおかけいたしました。
(3) 夏休み「豊津寺子屋」の発表会は8月23日の午前中の予定でしたが、午後に変更になりました。


2  学校発「放課後子どもプラン」
8月29日(金)9:00−
場所/問い合せ先:山口県下関市立神田小学校(下関市豊北町大字神田2519−1、
−0837−86−0006、FAX86−5091

  筆者の関わらせて頂いている最初の学校発の第1回子ども支援の実践発表会です。地域の方々はもとより、校内学童保育も恊働しています。教育は「総合的」な営みです。果たして、校長さんの意図が教職員に通じるでしょうか?


4 生涯学習フォーラムin福岡 (再開)

 福岡県社会教育総合センターを拠点とした生涯学習フォーラムin福岡を再開します。実行委員会代表は森本精造(福岡県飯恷s教育長)です。再開第1回は9月27日(土)午後3時からです。テーマは「小学校教育を革新する」を予定しています。第2回は11月29日(土)です。場所と時間は同じです。

5 福岡県桂川町 桂川東小学校創立50周年記念発表会

   日程:11/22(土)9:00AM−
   場所:福岡県桂川町立桂川東小学校
   内容:「子どもの生きる力」をどう表現するか―「桂東朗唱組曲」ほか

未だ先のことですが・・・

6  生涯学習移動フォーラムin SAGA
  日程:12/13(土)−14(日) 
  場所と中身:佐賀市勧興公民館「まちの駅」
  →佐賀市富士生涯学習センター(古湯映画祭会場)

7  生涯学習移動フォーラムin OKAYAMA
日程:平成21年1月26日(日−27日(月)
 場所:未定 、 内容(仮):「熟年者マナビ塾」と「シニアスクール」

8 第4回人づくり・地域づくりフォーラムin山口
 日時:平成21年2月14−15日(土−日)
 場所:山口市秋穂 セミナーパーク
 


■■■■■ 編集後記: 「泣き虫」を放し飼いにするな! ■■■■■

1  塾長あっぱれ!

 寺子屋に指導者の手を焼かせる一年生の男の子がいます。とにかく自分の気に入ったことしかしないのです。プログラムには従わない、指導者の言うことは無視する。強く言うと不満と不服従で固まってしまって部屋の隅っこでうずくまっててこでも動かない、というようなことが連続しています。運営を担当する主事さんも、「有志指導者」も毎日のことなのでほとほと困り果てて、とうとう実行委員会の議題になりました。顧問としての意見を聞かれましたので、「病的な原因があるのであれば、素人集団の寺子屋の手には負えません。可哀想ではあるが、学校の判断を聞いて除名すべきです」とお答えしました。
 事務局が学校の評価を聞きに行きました。学校では、「状況は好転している」というような曖昧な認識だったそうです。寺子屋に取っては、「病気によるものか、否か」が問題なのです。事務局も事情聴取にあたって突っ込みがたりません。どんな状況がどういう風に「好転している」のか、総論では何も分かりません。寺子屋の現場を知らない学校に取っては、所詮人ごとなのでしょう。
 前からご説明して来たように、寺子屋には「一匹の鬼」がいます。集団の規範と士気を維持するための「叱り役」の塾長です。101号に報告した通り、寺子屋では「他の子どもを危険に曝したり、著しいルール違反を繰り返す子ども」は塾長が「尻を叩く」など厳しく対処します。最近の親には、「他人の子を自分の子が棒で叩いても、自分の子には指1本触れてくれるな」という「自己中」が増えて来たので、そうした子どもは実行委員会で「除名」処分にすることも決めました。
 さて、現実問題です。男の子が固まってしまってどうにもならないという連絡を受けてその塾長が出動しました。大声で叱られて泣き出した男の子を外に連れ出し、塾長は「泣きたいだけ泣け!」と突き放しました。「先生方の言うことを聞かず、みんなと一緒の活動ができないのであれば、寺子屋へ来るな!」、「お前一人の寺子屋ではない」という趣旨のことを厳しく言い聞かせたそうです。好きなこと、楽なことだけやって、周りから機嫌ばかりを取られて来た子どもは、突然の「雷」と「脅迫」にさぞや驚いたことでしょう。(ほかの子どもたちも、やっぱり、塾長は「鬼」だと納得したことでしょう。)
 外につまみ出された男の子は、泣くだけ泣くと、小声で、「『寺子屋』は止めたくない」、と言ったそうです。すかざず、鬼の塾長に抱きしめられて、「以後、先生方の言うことに従います」と約束をして活動に復帰したそうです。その後は、固まることもなく、みんなと活動をともにしようと努力を始めているようです。今度こそ「状況は好転している」ということでした。寺子屋天晴れ!塾長天晴れ!です。

2  「泣き虫」の放し飼い

  その後、実行委員会の会長さんも気にかけられて現場を見に行ったそうです。驚いたことにこの男の子は未だ小便のしつけができていないことが分かりました。時に、パンツもズボンもびしょぬれのままだそうです。暑くなって異臭を放ちますので、友だちから敬遠され、自分でも不快感に耐えられないことでしょう。泣きたくなるのも当然でしょう。教えるべきことをきちんと教えないから、こういうことになるのです。親は教育者で父親もいるとのことでした。あきれ果てて「ばかでないか!」と思わず筆者が口を滑らしました。 『一歩前、やさしくそっと手を添えて、外に漏らすな、玉のしずくを』。昔から知っていた男の小便マナーです。男たちはにやっと笑い、女たちはくすくす吹き出しました。新しく会議に参加した女性の事務局主任が呆れ顔で筆者を睨んでいました。引っ込みがつかなくなって、「キャンプに参加させてください」。私が「連れ小便」で教えます、と宣言しました。
 予想外のことで、塾長は気が付かなったそうですので、男の子はいまだ小便にしくじってズボンを濡らし続けているのでしょう。筆者にキャンプでの「宿題」ができました。
「つの付く年までは叩いてでも教えよ」です。子どもの機嫌を取って「泣き虫」を放し飼いにするな!ということです。


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(代表) 三浦清一郎 E-mail:  kazenotayori (@) anotherway.jp

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