最近の食生活の変化

 渡米して2週間が過ぎた。今週は大学が春休みで街は静かなもの。先週末ちょうど買い物に出たら休み前の大移動が始まっていて、車に友達同士で乗り合わせてどこかへ旅行に出ようとしている学生たちをたくさん見かけた。
 もう今回の渡米期間の3分の1を消化したことになるが、あっという間だった。日米間の移動もたびたびなので、時差調整も含め生活のセットアップがはやくなって、すぐにペースを作り出せるようになってきた。スポーツ選手のキャンプや合宿のような感じで、ひとり合宿のような日常が非常に坦々と過ぎていく。そのなかでブログ更新がだんだんと優先度が下がってきているので、たまには気分転換をかねつつ挽回する意味も込めて、たまには日々の生活のことなど書いておいたりしておこうと思う。


 こちらで普段食べている食事はほぼ毎日同じようなメニュー。朝は季節のフルーツを入れたシリアルヨーグルトとグレープフルーツとコーヒー、あとはデザートにドーナツやワッフルなどの甘いものが入ったりするくらい。昼はレタス、ブロッコリー、ニンジン、ピーマン、ラディッシュ、オクラ、スナップエンドウ、ワカメ、トマト、キュウリなどの野菜をローテーションで入れて、それにターキーハムやローストビーフを添えた山盛りのサラダ。夜も似たようなサラダに肉系の料理を一品、それにご飯かパスタかパンを合わせて、それに気が向いたらビールかワイン一杯。火を使ってしっかり料理らしい料理をするのは週1回とかその程度。おかげで料理の勘は多分だいぶ落ちていると思う。
 もともと野菜はよく食べる方だったのに加えて野菜好きの妻とのコンビで我が家の食生活が形成されてきたこともあって、一日の野菜と果物の摂取量がかなり増えた。結婚というのはある意味異文化の融合であって、食生活にはそれが顕著に現れる。オクラとかゴーヤとか前はまるで興味もなかった野菜を、今は自分で買ってきては料理している。ブロッコリーやエンドウは面倒なので冷凍野菜で済ませていたのだが、新鮮な野菜の味に慣れたら、冷凍野菜がひどく不味く感じるようになったので冷凍ややめてフレッシュなものに切り替えた。
 以前は季節感のない食事をしていたので気にしなかったが、野菜や果物をよく買うようになると、スーパーで買い物している時のものの見え方が変わる。リンゴはそれほど好きな果物ではなかったので気づかなかったが、今は毎朝よく食べるので、いまさらながらスーパーでリンゴの新鮮さや安さに感動していたりする。リンゴが豊富な様子に、ここは北国なのだなと、こちらに来て7年目にしてあらためて気づかされた。
 もう何度も以前に書いたように、レストランなどで外食する分には日本と同じか下手すると高くつくのだけども、自炊するなら同じ金額で東京で買える2~3倍の量の野菜や果物が買えて、その分食費は安くて済む。かなり切り詰めてもほどほどによい食生活ができるし、ベースコストを切り詰められる分を少しいいものを買う費用にあてれば、だいぶ豊かな食生活になる。そうやって生活の質が保てるところはアメリカが生活しやすいと感じる理由の一つだなと思う。