デジタルネイティブとデジタル移民の話

 一週間遅れの報告になってしまいましたが、先週2/19に日本イーラーニングコンソーシアム主催のeラーニング・ニューテクノロジーセミナーで講演してきました。
 いつもはシリアスゲームの話をしてくれとお呼びがかかることが多いのですが、今回は「テレビゲーム教育論」のデジタルネイティブの話を、とのりクエストをいただいたので、少し趣向を変えたネタを用意して行きました。


 デジタルメディアに慣れ親しんで育った若い世代の教育をどう考えたらいいか、という問題意識が今回のテーマになっていたので、その問題を考える導入として、参加者の皆さん各自のメディア自分史を振り返ってもらう小課題をやってもらいました。それと余興に即席で作った「デジタル移民度チェック」にトライしていただいて、楽しみながらデジタル移民の持つアクセントについて考えていただきました。ハイレベルなデジタル移民の領域に到達する人がいなくて、オチがすべってしまった感があったので、ちょっとバランス調整が必要かなというところでした。そのうち公開しようと思います。
 それらのワークを経た上で、デジタルネイティブがどう違うのかという現象面の特徴などの話題でいくつか話をして、それらを題材にグループディスカッションをして、成長過程のメディアの影響や、身近にいるデジタルネイティブの特徴などを話し合っていただきました。
 最後のまとめのところで、いくつかデジタルネイティブとの付き合い方を考える上で参考になる作品を紹介しました。
・映画「ダイ・ハード4.0
・アニメ「電脳コイル
・マンガ「こちら葛飾区亀有公園前派出所
 いずれもデジタルネイティブとデジタル移民の関係が味わい深く、楽しめるところが多いのでお勧めです。電脳コイルはまだ十分見れてないのでまた見てから語りたいと思いますが、ダイハード4.0とこち亀はデジタルネイティブと移民の関係の視点で見直すと気づきの多い作品だと思います。
 今回はあえてネタを詰め込みすぎずにディスカッションの時間を多めにとったのですが、質疑応答で時間で続出したのは、シリアスゲームについての質問で、急きょシリアスゲームの話に切り替えて話したりしました。今回は予告ではシリアスゲームについては触れなかったのですが、アンケートにも、もっとシリアスゲームの話してくれると期待してた、とか書いてあったりして、張り切って新曲でセットリストを組んだのに、前のアルバムの曲やれよとブーイングされるバンドマンのような、やや複雑な思いでありました。
 今回は上の年代の方々の若い世代に対して持つ悩みやこのテーマについての考えを伺うことができ、講師の側としてとても参考になる実りのある機会となりました。この機会を提供していただいた関係者の皆さまにはたいへんお世話になりました。ありがとうございました。