I Survived a Japanese Game Show 人気番組に

 先日ご紹介したリアリティショー「I Survived a Japanese Game Show」、どうやら視聴率はかなり好調なようで、初回は裏でやっていた人気の料理人修行リアリティーショー「Hell’s Kitchen」を上回ったそうだ。
 番組ウェブサイトでやっているオンデマンド放送は日本からは多分見れなかったと思うのだけど、たぶん写真のページなら見れると思うので、番組がどんな感じか見てみたい方はこちらからどうぞ。ネットでちょっと調べたら、いろんなファンサイトやブログでこの番組が話題沸騰中の様子。日本でも話題になってきているようで、海外テレビ情報やニュースサイトでいくつか紹介されている。


日本ゲーム番組の米国版、関係者は「文化の違い」を指摘 (CNN.com)
日本人初の「米国テレビ番組司会者」に抜擢、神田瀧夢って誰? (Narinari.com)
「I Survived a Japanese Game Show」ホスト役、トニー・サノさん聞く (Hokubei.com)
 この番組はアメリカ人たちが日本のバラエティ番組に出ているという設定になっている。上の記事にも出ているように、その日本の番組「本気(マジ)で!」の司会者役の神田瀧夢氏がかなりいい味を出している。
 彼はアメリカで活動するコメディアン/俳優なのだそうだが、彼にはこの番組が出世作となったことだろう。人気ドラマの「Heroes」に出てきた日本人俳優のマシ・オカのように、これで格がかなり上がるのは間違いない。
 個人的には司会者よりも、横で変な存在感を放っている審判員のジャッジ・ボブ(Judge Bob)がかなりお気に入り。残念ながら彼の情報はクレジットに出てなくて、日本のタレントなのだろうか。ネットで少し調べたが出てこなかった。その代わり、アメリカ人のテレビ好きな人たちのブログが結構出てきて、彼のキャラに心を奪われた人も多いらしいことがわかった。
 在米日本人の人たちがブログで感想を書いているのをいくつか見てみると、日本のことが誤解されているとか馬鹿にしてけしからんとかいった論調の人が目立つ。でも、日本のバラエティって昔からこんな感じだったし、今も大して変わらないと思うのだが、どうだろうか。
 フレンドパークを元ネタにして、ひょうきん族とかたけしの番組とか混ぜればこういう感じになるし、むしろよく日本のバラエティ番組のバカバカしさをよく勉強して、よく再現している。日本の制作スタッフも雇って一緒にやっていて、丁寧に作っているところを評価すべきだ。
 それにこの番組に文句を言っている人たちには、もっとジョークを理解した方がいいと思う。むしろアメリカ人の制作者からは日本のバラエティ番組がこういう風に映っているのだなというのが見えて面白いし、元ネタのアレンジの仕方を楽しんだ方がよい。毎日新聞の英語サイトの件でもあるまいし、日本が誤解されるとか真に受けるんでなく、一緒になって笑うところだろう。
 この番組は、アメリカの最近の日本ブームと、飽和気味のリアリティショーフォーマットにひねりを加えたのが功を奏している。秋放送の予定が夏に変更になって短期で制作されたそうだが、その即席感が番組のテイスト的にはよい方に作用していると思う。
 海外に出たことのないアメリカ人たちのカルチャーショックの様子や、日本のテレビ文化のパロディネタが満載で、普段バラエティ番組が嫌いな人でも視点を変えて楽しめる要素が多い。日本でもぜひケーブルの海外チャンネルあたりでやってほしいところだ。