帰宅しました:よかったことと少し残念なこと

 約3週間の東京滞在も終わり、ステートカレッジの自宅に帰宅した。こちらでは暖かい方といっても、気温は一ケタ台、夜更けからの雨が夜明けに雪にかわり、寒さは増してきた。でもこれくらい寒くてようやく冬の感じがする。東京は暖かかった。
 執筆中の著書は初校を終えて、発売予定日も2月20日頃ということで確定しつつある。今回の東京滞在では、この本の仕事と、某大学の教材開発プロジェクトの仕事をしてきた。後は来年後半以降の日本での活動のための、いくつかの仕込的な活動をしてきた。それ以外はかなり骨休めというか、自分のための豊かな時間を過ごすことができて、心身とも癒されてきた感じになった。自分でコントロールできる時間が増えたために見落としがちになっているが、やろうとしている仕事の量や求められる質はあがってきているので、これからのチャレンジを続けるためにとても貴重な充電になった。
 うちに帰ると、残念なことに飼っている金魚のうち一匹が亡くなっていた。一番小さなオレンジの金魚だが、うちに来た当初は白地にオレンジ模様の金魚だったので、そのオレンジの見た目にもかかわらず「ちびシロ」と呼んでいたやつだった。他の金魚がちびとかミニとか呼べないほど育っていく中で、こいつだけ発育が良くなくて、いつまでたってもちびのままだった。なのでこれでもよく生きたほうなのかもしれない。うちに来て二年半ほど、のんきな顔で日々の疲れを癒してくれていたので、いなくなってしまうとなんとも寂しい気持ちになる。雪の降る朝、少し眺めのよいところに埋葬してその死を弔った。
 こうしてみると、葬式や追悼の儀式の類は、その亡くなった者のためではなく、その後も生き続けないといけない人たちのためにあるのだなと思う。立派な葬式を出したり、花を贈ったりしても、本当に亡くなったその人に届いているかどうかは実際にはわからない。ただの気休めだったとしても、少なくともそうしてその人のために何かをやっている人たち自身には大事なひと時である。でも、本当にその人のために何かをしたいのであれば、生きている間にすべきだと思う。

帰宅しました:よかったことと少し残念なこと」への2件のフィードバック

  1. 東京滞在お疲れ様でした。
    今回もお会いできて、またまた刺激をいただいて、
    ちょっとばかし、はりきって仕事に励んでいます。
    今度帰国された時もぜひご連絡下さいませ。はせ参じます。
    ところで、スーパーエッシャー展は、僕も行こうと思っています。
    DSLiteのガイドとは知りませんでした。
    これは楽しみですね。

  2. > yobotch さん
    こちらこそ先日は楽しかったです。
    またの帰国の機会もぜひお会いしましょう。

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