明日は中間選挙。投票日前夜の今日は、テレビをつけると各候補のCMがラストスパートで大量に流れている。さわやかキャンペーンCMもたまに見るが、今日は特に対抗候補を徹底的にこき下ろすネガティブキャンペーンCMが目立ち、選挙CMの合間に普通のCMをやっているような時間帯もある。
予算潤沢な候補は、選挙期間中何種類かのCMを使い分けて、自分の実績を誇りつつ相手を貶めたり、相手のネガティブキャンペーンに対抗したりして選挙戦を進めている。今まで見なかったのにやたら今日だけ見かける候補のCMをもいて、今日だけ集中的にCM予算を投下しているらしい。しかもそれがすごく品のないネガティブCMだったりするのが笑える。
どちらかがネガティブCMを始めると、相手も反撃してネガティブCMを打ち始めて、泥仕合のようになる。あいにく投票権はないのだが、そういうのを見ているとどちらにも投票したくなくなる。支持者から集めた選挙資金をそうやって自分たちを貶めあうのにじゃぶじゃぶと使っているのを見るのはなかなかやるせないものがある。双方が大量にCMを投下することで、見ている側にすればだんだんどうでもいい感じになってきて、CM効果そのものが無力化していく。それも広報戦略の一つなのだろうが、無力化させるにも大量の資金が必要というのが虚しいところである。
実績のある候補者はそれを示せば見ている人の心に残るのでPRもしやすいが、何も売りにするものがない候補は、中身のないさわやかCMだけでは大して効果もないので、結局はネガティブCMによって相手を貶めて勝ち残ろうとする戦略に出る。自分に売りがない候補ほど、やり方も品がなくなってくる。政治家を目指そうとする人は、たいていたたけばほこりの一つも出てくるような人たちばかりらしく、ネガティブキャンペーンのネタには困らないようだ。ただし、ネガティブ合戦に陥ると自分のさわやかイメージにも傷がつくので手加減しがちな候補もいる。テレビCMを見ていると、そんな各候補の事情や思惑が見えてくるところがあって面白い。