MITメディアラボの研究者が、人が退屈しているかどうかを見分ける装置が開発したという記事が出ていた。メガネに内蔵されたデジタルカメラとモバイル端末を使った画像認識装置で、会話中の相手が退屈したり困惑したりしているしぐさを検知して、その端末のユーザーにお知らせが入る仕組みなのだそうだ。マシンラーニングのアルゴリズムで、人の顔のパーツの動きや表情のパターンをソフトウェアに学習させて、そのパターンとの適合度で退屈を判断するというメカニズムで、今はさらにその認識の精度を上げたり、利用するデジカメの技術を高めたりしているそうだ。
この装置は現状では少人数の会話を想定した設計になっているが、記事の最後に紹介されているコメントのように、授業やプレゼンのような場で大人数の反応をモニターするのに使えたら教室でのダイナミクスはずいぶん変わるかもしれない。あるいは、この装置を使って、教師のタレントショーみたいなことをやって、退屈判定が一定以上出たら退場、みたいなことができるかも。でも、人のしぐさのクセはさまざまなので、この方式がどこまで有効なのかはわからない。よく年配の人で、明らかに寝に入ってるようなしぐさで人の話を聞いてる人なんかもいたりするし(ホントに寝てるときの方が多い気がするが)、そういうのをいちいちチェックして正しく判定するのはかなり困難な感じがする。とはいえ、技術革新は普通の発想では及ばない形で進むので、研究を続けていれば何かすごいものが出てくるかもしれない。