1/21(金) ペンシルバニアの冬

 早いもので1月ももう下旬に入った。月日の経つのは早い早いとずっと思っているのだからそろそろそういうもんだと思って、頭がそれに慣れればよいものなのに、なぜかいつも時間の過ぎる早さを感じる。これは子どもの頃の時間の流れ方が常に基準になっているからなのか。
 今年の冬は雪も少なくて、ずいぶん暖かいなと思っていたら、ここ二週間ほどはやたら寒い。5センチほどだが雪も積もっている。氷点下が続くので、あまり雪も解けない。車の窓が凍り付いて開かなくて、駐車場のチケットを取るのに難渋する。これでこそ、ここペンシルバニア州ステートカレッジの冬だなという気候がようやく訪れた。


 変なもので、暖かいのは嬉しかったのだが、来るべきものが来ていない感じで物足りない気がしていた。そこをこの寒さが襲ってきて、ようやく来たかーと何となく待ち望んでいたような気がするのは変なもんである。この土地の季節感というのに適応したということか。それにしても今日は天気が良かった。昼下がりの授業の帰り道、青空がやたらに映えていて、青空とはこういう空を言うのだなというくらいに澄んだ青空だった。あまりに見事過ぎて、インチキなんじゃないかと思えるくらいである。この冬の青空はこの土地の自然の中でも一番の私のお気に入りと言ってもよくて、いずれ日本に帰ったりした時は、この青空と、肉厚のハンバーガーにドクターペッパーなんかを懐かしく感じるのだろうと思う。
 今の私の生活は、読書とか論文書きのような個人作業が圧倒的に多い上に、ゲームのようなバーチャルな世界を研究しているので、自然や人間との接触が少なくなりがちだ。でも生の自然や人との交わりというのは人がよりよく生きていく上で欠かせないものだなと、当たり前のことをあらためて感じる今日この頃である。