★MESSAGE TO AND FROM★
お便りありがとうございました。今回もまたいつものように編集者の思いが広がるままに、お便りの御紹介と御返事を兼ねた通信に致しました。みなさまの意に添わないところがございましたらどうぞ御寛容にお許し下さい。
★ 東京都 近藤真紀 様
新しい挑戦に期待しています。できることなら「小学校教育の革新」の本を一緒に書きたかったですね。あなたの研究心、エネルギーに満ちた実践力は新しいお仕事でも必ずは力を発揮します。次は東京でお会いしましょう。あなたがどのような地平を切り拓くか、再会が楽しみです。
★ 福岡県篠栗町 久野玄仁 様
お便りを興味深く読みました。
『(前略)本年度、私は子どもたちの体力、特に「走力」を徹底的に鍛えました。全員が50m走で8秒50を切り、学級39名の50m走の平均タイムが8秒05までになりました。その結果、跳び箱で全員が6段の開脚跳びを難なく跳べるようになり、20名ができなかった逆上がりも、1ヶ月で19名ができるようになりました(1名は肺炎で練習できませんでした)。私は30人31脚を通して、走力だけを鍛えたつもりでしたが、このような効果が顕著に見られました。そして問題の学力ですが、(中略)昨年度の私のクラスは、国語で全国平均74.7点のところ学級平均73.7点(学年平均72.0点)、算数で全国平均72.2点のところ学級平均66.2点(学年平均66.2点)でした。ところが本年度「走力」がつき、2学期あたりから授業中の集中力の違いは何となく感じていましたが、学年末に行った国語と算数の学力テストでは、国語で全国平均79.1点のところ学級平均83.1点(学年平均78.5点)、算数で全国平均72.0点のところ学級平均74.0点(学年平均67.1点)という結果を出すことができました。』(後略)
昨年の秋、「30人31脚」の練習風景を見学させていただいたとき、この子ども達の学力は間違いなく上がると実感しておりました。あなたは「体力」と書いておられますが、実質は「集中と持続」の力であろうと思います。その基本が体力と耐性なのです。もちろん、教師・トレーナーとしてのあなたに寄せる子どもの信頼と服従が隠された鍵です。子どもたちはあなたに心服して授業を聞いたのです。冒頭の小論「熟達の証明」でも書きましたが、あらゆる観点であなたは現在の学校教育が抱えている問題点を克服したのです。
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