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風の便り

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生涯学習通信

「風の便り」(第74号)

発行日:平成18年2月

発行者:「風の便り」編集委員会


1. 夢の過疎対策構想 「森林ボランティア」は可能か!?

2. 夢の過疎対策構想 「森林ボランティア」は可能か!?(続き)

3. 第64回フォーラムレポート 『みんなちがってみんないい』

4. 子育て支援−「ボランティア指導者」の評価と意見

5. MESSAGE TO AND FROM

6. お知らせ&編集後記

★★★ お知らせ  ★★★

第65回生涯学習フォーラム   

* 日時: 平成18年3月11日(土)15時〜17時、
     研究会終了後、センターレストラン「そよかぜ」にて夕食会を予定しています。どうぞご参加ください。
* 場所: 福岡県立社会教育総合センター
* 事例発表: 1 「福岡県穂波町教育行政の五年間ー実践の成果と評価の方法」
(福岡県穂波町教育委員会 森本精造教育長、川原田寿史校長)
          2 福岡県立社会教育総合センターの事業計画評価  (菊川律子所長)
* 論文発表: 2007年問題2:熟年の危機と生涯学習(三浦清一郎)

会場その他準備の関係上、事前参加申込みをお願い致します。(担当:恵良)092-47-3511まで。
 


◆◆◆◆◆  編集後記:「志縁」に賭けて  ◆◆◆◆◆

  向老期は「衰弱と死に向かっての降下」が宿命である。心身機能の降下のカーヴを緩やかにする事はできてもなん人も降下そのものを止める事はできない。筆者にも降下は着実に続いている。今後は確実にやってくる人生の「無常の風」を予想しなければならない。2006年は「風の便り」の購読の更新にあたって、読者に不慮の事故や病いによる中断の場合のお断りを事前にお願いした。中断を想定した「未来のわび状」はすでに書いて、日本とアメリカで「便り」の編集/公開を支えてくれた人々に託した。
  個人の日々においても「老い」を想定した引越しを実施した事はすでに書いた。しかし、現実は筆者の想定以上にすさまじい。知人の外国人の妻が日本人の夫の死に直面した際、日本人の親族になんとも情けない処遇を受けた事を見聞した。日本人の敵が日本人になりつつある事は我が身の回りでも起り始めている。海を渡って異国へ来た妻に後顧の憂いがないよう遺書も書いて渡した。振り返れば我が人生は、自分自身にも、努力の結果にも大いに不満であるが、今更悔いても詮無いことであろう。どこかで区切りの覚悟を決め、過去の軌跡にも「足る」を知るように心掛けたい。
  今年は中国・四国・九州地区生涯学習実践研究交流会の25周年である。福岡の実行委員と事務局はすでに開催プログラムの準備を開始している。福岡教育大学の小さな教室から始まったささやかな実践研究が25年に渡って続いたのは志を同じくする多くの人々とのご縁の賜物である。本年筆者は敬老の日に紅白まんじゅうが届いて名実共に高齢者の仲間入りをした。
  これまで「志縁」に賭けて様々な挑戦を試みたがそろそろ区切りの課題も出てきた。本年5月には大会の「代表世話人」を辞任する事に決めた。「志縁」の判断は決して簡単ではない。「志縁」であると思ったものがそうでなかった事は、大学改革の失敗をはじめ沢山ある。そうした思い出は自分の気持ちの中に今も不快に沈澱している。「実践研究交流会」は幸運にも例外的に成功した事例である。また、近年、時間とエネルギーを注いだ「豊津寺子屋」の実践も同様の幸運に恵まれた。
  しかし、「寺子屋」の母体である豊津町が合併に伴って3月には消滅する。豊津町が消滅する以上こちらも区切りの時期である。過日、畑中町長にお目にかかって顧問の職を辞した。政治の理解と担当者の献身的な努力が「寺子屋」の実践を支えた。実行委員会の皆さんを含め関係者との「志縁」が「寺子屋」の基本であった。合併の先に何が待ち受けているかは不明である。しかし、共通の「志」が残っている限りこの世は「志縁」に賭けて挑戦し続けるしかない。判断が難しかろうとなかろうと、「志縁」の人間関係こそが最も筆者を奮い立たせ、もっともやり甲斐を実感させる。この世の希望はそこにしかない。今回ようやく学文社の理解を得て10年ぶりの出版を果した。ここにも未来の「志」の縁を感じざるを得ない。再び気力を奮い立たせて新しい挑戦に赴く。希望を失わない限り青春は続くとサミュエル・ウルマンは書いた。筆者は青春が続くとまでは思えないが、「志縁」に賭ければ少なくとも先へ進む事ができると実感している。

お知らせ:
「風の便り」及びフォーラム論文に発表してきた少年教育論のまとめを学文社から出版いたしました。書名は「子育て支援の方法と少年教育の原点」(¥1、890)です。ご興味がありましたら書店又は筆者までご一報下さい。
 


『編集事務局連絡先』  
(代表) 三浦清一郎 E-mail:  kazenotayori@anotherway.jp

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