近況など

 最近ブログ更新の頻度が著しく落ちているのだけど、その理由として自分の活動にブログのネタに適さない仕事が増えてきたことがある。あと、自分の自由になる時間が著しく減ったこともある。クライアントありきの仕事の話はどこまで書いていいか考えだしたりすると手が止まるので書いてない。
 本務の仕事は面白いのだけど、自分の研究テーマとさほど合致していない度合いが高いので、なかなか自分の研究が進まず悩ましいところがある。なので研究のことは書けるほどたいして進んでないという事情もある。
 それになぜだか知らないが、国内外の学会誌の査読の依頼が重なって、ここしばらくは毎週末何がしかの査読をやっていた。査読もひっそりやる性質のものだからツイッターでぼやくくらいのことしかできず、それもブログから遠のいた理由の一つ。
 それと担当授業が週2コマあったので、これも結構時間を取られる。SFCの方は学部長授業の副担当なので細かい話は専任の先生にお任せしっぱなしだったのだが、それでもなんだかんだと時間を取られた。
 そんな授業も先週でようやく終わり、あとは工芸大の方の採点を提出すれば晴れて今期はお役御免、となる。査読も山を越えて後は引き受けている特集の原稿を仕上げればどうにか落ち着きそうなところ。後期は授業を担当していないので、少し研究に時間を充てたいところ。
 というところで、今週はようやくブログでも書くかという気になった次第。以下は近々の出没予定などお知らせしたいと思います。
1.今週末に東北大学で開催されるCIEC(コンピュータ利用協議会)のPCカンファレンスで1本発表してきます。タイトルは「近年のデジタルゲーム利用教育研究の動向と成果に関する考察」、最終日8月9日午前の発表です。シリアスゲームの研究動向を少し整理、考察した(した、と過去形では言いきれない感が多分にありますが)ところを発表します。
http://gakkai.univcoop.or.jp/pcc/2010/index.html
2.次に8月31日~9月2日に開催されるCEDECの学生向け「『ゲームのお仕事』業界研究フェア 2010」で「シリアスゲームの可能性」と題して講演します。9月2日(木)午後です。
http://cedec.cesa.or.jp/oshigoto/2010/program/sessions/O10_O7015.html
ちなみに、CEDECでは同じく9月2日にMITメディアラボの石井裕教授が基調講演されるとのことで、とても楽しみです。発表公募もすごい数集まったとかですごい賑やかそうです。
http://cedec.cesa.or.jp/oshigoto/2010/
3.9月のJSET(日本教育工学会)の全国大会ではワークショップ枠で、「W04 「大学」をテーマにシリアスゲームをデザインする」と題してワークショップを主催します。実際にガシガシとワークしていただくような構成にしようと計画しています。
http://www.jset.gr.jp/taikai26/program/program_06.php
何やら、ワークショップのみの一般参加無料だとのことですので、大会参加者の皆さんはもとより、お近くの大学好きなシリアスゲーム作りたい方(そんな人いるか知りませんが)はぜひご参加ください。それと口頭発表の方も、昨年発表した博論研究のその後の展開についてエントリーしたので、そちらも通れば発表してきます。
 あと、こういうことを人目に触れるところで書いていいのか微妙なんですが、関連して一つご報告を。
 先日、JSETで研究奨励賞の候補者にノミネートされたと通知が来てひそかに小躍りして喜んでたんですが、受賞連絡通知の予定期限を過ぎたので残念ながら落選したみたいです(これまでこの学会で何も功徳を積んでなかったのでそもそも望むべくもないですが)。拙い発表にも関わらずご支援くださった皆さま、ありがとうございました。心から感謝しています。
 というのも、僕のように学部卒~会社勤め~博士留学~帰国して国内メインで活動、というパスを辿った研究者って、国内研究者全体の割合から見ればそんなに多くないと思いますが、そういうパスを辿ったせいか単に自分のせいなのか、これまで国内の学会にいくつか参加しても何となくそのコミュニティに居場所がない感じがして、やや疎外感のようなものを感じるところがありました。正直、やっぱ海外でやった方がいいかな、とか思うことは今もたまにあります。なので、今回ノミネートの知らせをいただいた時、何となくコミュニティに迎えてもらって居場所ができたような気がして、個人的にとても嬉しかったです。さらに精進して、今度は奨励賞いただけるように頑張ろうと思います。
4.その後は少し先ですが、DiGRA Japan(日本デジタルゲーム学会)の大会が12月18~19日に東京工業大学の田町キャンパスで開催されます。大学の授業でシリアスゲームを題材とした教育実践について発表エントリーしたのと、そちらはいつのまにか実行委員会に組み入れられていたりしたので、こちらにも出没します。
http://www.digrajapan.org/modules/news/article.php?storyid=317
 という感じで、たまにそこここに出没しつつ、前述したように夏以降は授業の負荷が減る枠で、論文書いて、研究プロジェクトの企画を立てて、自分のアジェンダで前進したいところです。ただ、本務の仕事に空いた分の枠をすぐに食われそうな感もあるので、引き続き難しい状況に耐えつつ、地道にわずかな時間をやりくりして研究を続けるしかなさそうです。
 でもこういう時こそ、いざフリーハンドを与えられた時に持て余してしまって活躍できないようなさえない状態にならないよう、耐えながら足りない力を養う時期なのだろうと観念して精進します。当ブログは相変わらず更新ペースは落ち気味で推移しそうですが、お引き立てのほどよろしくお願いします。