久々のブログ更新になりましたが、なかなか更新に至らなかった最大の要因となっていた大きなヤマを先日ようやく越えました。
先週一週間、博士論文ディフェンスのために留学先のペンステートの大学院に戻ってました。ディフェンスは無事に終えて、これで晴れて長かったABD(All But Dissertation:日本だと単位取得退学みたいな身分ですが、留学生は在学状態を保たないといけないので、これまで在学し続けてた)生活を終え、全部で足掛け8年弱に渡った留学生活もこれでようやく幕を引くことができます。
アドバイザーのDr. Smithは前日のフライトがキャンセルになったため、ロードアイランドから会議電話での参加でした。彼に論文提出までみっちり絞られていたおかげもあり、ディフェンスミーティングそのものはそこまで厳しいものにはならず、よい雰囲気で研究成果の意義や現場での活用、今後の展開についての議論が中心でした。審査委員は主査のDr. Priya Sharma(下記写真中央)、副査のDr. Susan Land(写真右)、外部副査のDr. Greg Smits(写真左)、それとアドバイザーのDr. Brian Smith(写真右端の挿入写真)の4名でした。
研究内容を簡潔に説明すると、歴史教育のためにマンガやアニメ、ゲームなどを教材とする際にストーリーの中で登場するキャラクターを教授エージェントとして捉え、そのエージェントに組み込む学習支援方法についての研究です。簡単な歴史アドベンチャーゲーム風の日本史ウェブ教材を制作して、デザイン研究のアプローチでその教材の改良と効果の評価を行いました。従来のこの手の研究で語られる、学習者の関心を高める、ということ以上の効果を出すためにどういう要素を取り入れて、その学習面の効果や阻害がどのような形で表れたかを議論しています。
今後は国内での諸活動と並行して、この研究の成果を国内外で発表するための執筆活動も進める予定です。ここまで研究を継続するために多くの方にお世話になりました。心より御礼申し上げます。この研究の過程の振り返りやあれこれについては、またぼちぼちと書いこうと思いますが、まずは無事生還のご報告まで。