ベネッセコーポレーションの新作DSタイトル「空間☆図形 ひらめきトレーニング くうトレ」「ふしぎ?かがく なぞときクイズトレーニング なぞトレ」が今週発売されるのでご紹介します。
この2タイトルは、昨年発売されてヒットした「読みトレ」「えいトレ」に続く「ベネッセ 遊び×学びDSシリーズ」の最新作です。
僕もこの2作品の開発過程で、企画協力のような立場でささやかながら関わらせていただいたので、この2作品にはちょっとした思い入れがあります。ベネッセさんの開発チームの皆さんとこの2タイトルのゲームの仕様やデザインについてディスカッションしたり、シリアスゲームデザインの観点からデザインのヒントになりそうな題材を提供したりしながら、開発の舞台側を拝見させていただいてました。
プロトタイプのバージョンが上がるたびにアイデアが形になり、ゲームの楽しさが増していく様子を拝見するのはとても楽しい経験でした。マスターアップの段階で完成したバージョンを拝見した際、ソフトを手渡された時の担当プロデューサさんたちの嬉しそうな表情に、いいものができたという実感があふれていました。プレイしてみて、作り手側から見ているという贔屓目を割り引いても、ここまでしっかり作りこんで、プレイヤーへのこまやかな配慮もされた子ども向け学習ゲームは今までにないと言っていいくらいの完成度だと思います。
先日のGames for Healthカンファレンスのセッションの中で、日本のDSの学習・実用系タイトルの市場動向について話した際、「よくできた製品」「よい顧客ベースや流通チャネル」「十分な販促、マーケティング予算」の3つがそろっていないこのジャンルのタイトルはことごとく失敗していて、大半がうまくいっていないと指摘しました(これはどんな製品にも言えることですが)。そのような状況で、この2タイトルはこれら3つの要素がそろっていて、これから市場に出てどのような展開になるかとても楽しみです。
どちらのゲームも主に子ども向けに作られていますが、大人がプレイしてもなかなか手ごたえのある内容でしっかり遊べます。「くうトレ」の方は空間パズルゲームで、「なぞトレ」はさまざまなジャンルのクイズゲームです。どちらもボリュームがあって、飽きずに続けて楽しむための工夫が数々施されています。僕の幼い頃には、雑誌の付録のパズルやなぞなぞの冊子を大事に持ち歩いて何度も繰り返し遊んでいたものですが、今の子たちにはこのDSのゲームがそういう存在になるのかなと思います。このゲームを介して親子のコミュニケーションがはずんで、みんなで楽しめるように作られているので、お子さんをお持ちの方にはぜひおすすめです。
ベネッセさんのウェブサイトには、ゲームの詳しい紹介や体験版もあるのでチェックしてみてください。
「くうトレ」
http://www.benesse.co.jp/ds/kutore/
「なぞトレ」
http://www.benesse.co.jp/ds/nazotore/