日本で感じたこといろいろ

 毎回、日本に帰国すると面白いことや新たに気づくことにいろいろと遭遇する。もう数年前から起きていることでも、あらためてそういやそうだなと気づかされることも多い。今回の帰国でしみじみ感じたことを、しみじみとメモしておこうと思う。
・気候。暑い。蒸し暑い。年々暑さは増している気がする。特に東京は暑くてしょうがなかった。店の中を冷やしているエアコンの室外機が道に向いているところを歩いてて、熱風がブワっと顔に当たるのを感じて、都会ではこうやってどんどん家の中を冷やしながら外を暑くしてるんだなとつくづく思った。
・お土産屋。毎度、土産物会社の商品開発力には感心させられる。空港とか道の駅とかの土産コーナーは、美味しそうな買いたさをそそるお菓子が多くて目移りする。アメリカの土産ものの貧しさとは対照的。それに、買いやすい金額の物が増えてる。昔は1000円が最低額で、500円とかのチョイスが少なかったのが、今は500円程度でちょっと買いたくなるようなラインナップがすごく充実している。
 ただ、年々どこもオサレな感じにはなっているのだけど、だんだんと均一化が進んでいる気がする。どこどこ限定のお菓子というのは一杯あるけど、似たようなコンセプトで別の地域でも売っている。どこに行ってもレーズンサンドとチーズケーキ系の類似商品がいっぱい。今それだけ売れてるということなのでしょう。
・流行りもの。2年前に2年ぶりに日本に帰ったときは、いきなりみんなが焼酎を飲むようになっていて驚いた。今回はそこまでではないけど、岩盤浴?何なんですか、それは。あと、メイド喫茶?不思議なものが流行ってますね。
・テレビ。情報系の番組が多いのはずっとそうなのだけど、表現技術はどんどん高まっていると思った。事象をわかりやすく切り出して視聴者目線で説明する技術は、昔から同じようなことをしているように見えて、実はかなり進化していると思う。アメリカの同種の番組だと、出演者の口頭プレゼンに依存していて、周辺の映像技術とかプレゼンスキルはまるで発達していない。必要は発明の母というのはまさしくその通りで、Poorなしゃべりを前提に番組を作ると、周辺のいろんな技術が発達するのだなと。出演者のパワー不足は、一概に悪いことではないことがわかる。
 それと、朝のみのさんの番組で、小泉首相参拝の中継画面の画面の隅っこで、スタジオのみのさんがどんな表情をしているのかをずっと映し出してるのには笑った。(ほんとに視聴者がそう感じてるかは知らないけど)そんなものが視聴者を引きつけるリソースになるというのだから、みのさんはすごいですね。
・マンガ。デスノートと蒼天航路はやっとラストまで読めてすっきり。マイナーだけど「キマイラ」もラストまで読んだ。打ち切りなのか、作者の手に終えない展開になって終わらせたのか、かなり唐突な終わり方にはあまりすっきりしなかった。今回も空き時間を見つけるたびにマンガ喫茶へ突入して、読み進めたものの、当然読みたいもの全ては読めず、逆に欲求不満気味。
 今回の収穫は「頭取 野崎修平」、「バーテンダー」、「マネーの拳」の3作品。こういうよいマンガが読めると、日本のマンガ文化バンザイ!とつくづく思う。
 「頭取野崎修平」は、監査役~の続編。銀行業界再編と倒産銀行の建て直しのお話。ビジネスヒーローものの作品の中では一番いい出来だと思う。島耕作がサラリーマンの恋愛ファンタジー化するのを尻目に、この作品はひたすら硬派路線で読者をひきつける。
 「バーテンダー」は、「ソムリエ」の原作者による作品。読んでると酒飲みたくなるマンガ。すでに我が家にはハードリカーのボトルが並び始めていたりする。
 「マネーの拳」は、「ドラゴン桜」の著者の作品。ボクシング世界チャンピオンが引退後にベンチャー起業して活躍するという、これもビジネスヒーローもの。「ドラゴン桜」を気に入った人は、これも間違いなく楽しめるし、中途半端なビジネス書やセミナーよりもはるかにためになる。
 あと、前から読んでみたかった「のだめカンタービレ」も1巻だけ読んだ。これもとてもハマった。ストーリーのよさはもちろんのこと、ストーリーとは関係ない小ネタでクスッと笑える描写が多くて、青年誌向けの作品とテイストが違うところが面白かった。次回の帰国時のメインターゲットとなること間違いなし。
 他にもあった気がするけど、とりあえずはこんな感じで。