ここしばらく、高校2年生向けにFacebook上で実施するオンラインサマーキャンププログラム「Socla」の仕込みに追われています。
http://www.facebook.com/BEAT.Socla
そのせいもあって、高校時代に自分はどういう感じで過ごしていただろうか、とふと仕事帰りに考えながら歩いていることが最近よくあります。というのも、仕事帰りに聴くiPodのプレイリストに90年代前半の作品を多くいれているせいで、音楽とともによく当時のことを良く思い出すのです。
高校生だった当時は、ちょうどバンドブーム真っ最中でしたが、その頃好きだったのは、Mr.Big、Winger、Extreme、FireHouse、Steelheart・・などのアメリカンなハードロック勢と、あとは北欧やドイツの・・・と濃いところをあげていけばきりがない感じです。
その頃は、将来どうなるかなど訳も分からず、大学もイメージで選んで、あとはとにかく東京に出てこれればいいやくらいに考えていたように思います。田舎の高校ではどういう選択肢があるかもよくわからず、実際、進学した慶應SFCも浪人で東京に出てきてから初めて知ったような状況でした。将来を考える手がかりもなく、ロールモデルにできる大人にもうまく出会えず、どこか空回りして過ごしていたような感覚が残っています。
そんなことを思い出しつつ当時の音楽を聴きながら、今準備しているプログラムのような機会を、当時の自分が得られたらどうだったろうと考えました。どんなテーマで将来を考えたかわかりませんが、普段は考えないようなことを考えるきっかけにできたのかな、という気がします。
今の高校生はもっと情報にアクセスしやすく、当時の自分とは状況も違うところがありますが、心のどこかで、あの当時の自分のような高校生が、もっとポジティブに将来のことを考える手がかりや一緒に考えてくれる存在を得てほしいという思いがありますし、そういうプログラムをお届けしたいと思っています。
今回のプログラムに参加する高校生の学びを支えてくださるボランティアサポーターをFacebook上で募集したところ、すぐに予定数を超える応募をいただきました。皆さんの参加に向けた抱負を拝見すると、皆さんそれぞれに、今の高校生に何か手を差し伸べられる存在となることの意味を大切に考えてくださっている様子が伝わってきます。
関わる人それぞれに、将来を考える高校生の助けになることへの思いがあり、その思いをつなぐ役割としてFacebookのようなソーシャルメディアが機能することになるのでしょう。学校という組織は、社会に対して子どもたちを守るために保守的になりがちで、こうしたソーシャルメディアを率先して利用しにくいところがあります。そのため必ずしもその生徒が在籍する学校自体が主体とならずとも、その周辺で学校の教員や親が安心できるようなソーシャルメディア利用の形を確立することが重要であり、これからの情報社会を生きていく子どもたちのために必要なことだと思います。このプログラムの試みが、その糸口になるようにがんばって取り組みたいと思います。