今日は大雪で仕事を切りあげて早く帰ってきて、少し予定外に時間ができたので、しばらく書いてなかったテレビネタをまとめて。
今定期的に観てるのは、弁護士ドラマ「プラクティス」の続編の「ボストンリーガル」(ABC)、マーサ・スチュワート版「アプレンティス」、元祖ドナルド・トランプ版の「アプレンティス」、フレンズのジョーイがスピンオフした「ジョーイ」、次期大統領戦で盛り上がる「ウェストウィング(ザ・ホワイトハウス)」(以上、NBC)といったところ。あとこの間第一シーズンが終わった刑務所脱走もの「プリズンブレーク」(FOX)も観てた。
当初「ボストンリーガル」は、前シリーズ「プラクティス」の番外編的な雰囲気で始まったが、今は完全に独自のカラーが定着した感じ。「プラクティス」の頃は弱小弁護士事務所を舞台に、アメリカの法廷の矛盾や葛藤をシリアス路線で描いていて、そんなに派手でない俳優たちがいい味を出しているのが売りだった。一方の「ボストンリーガル」では、前シリーズの後半に出てきたジェームズ・スペイダーが事務所をクビになって就職した大手弁護士事務所に舞台を移し、アメリカの政治システムや社会システムの問題点を軽妙なタッチで皮肉を込めて描いている。
ジェームズ・スペイダーと、彼の働くファームのシニアパートナー役のウィリアム・シャトナーの絡みが出色で、中高年の男同士の友情もストーリーのフックとなるテーマとして扱われている。出てくる俳優はみんな花があり、コメディタッチで展開するので全体的に華やかである。スペイダーとシャトナーのゆかいなやり取りをシチュエーションコメディを観るように楽しみながら、しかも法廷ものの醍醐味である法廷シーンも毎回きっちりおさえてあるシナリオと演出はさすがといったところで、作品のでき自体すでに前シリーズを凌いでいると思う。
「プラクティス」でもタバコ訴訟など社会問題が扱われていたが、今回もイラク戦争や宗教、銃規制、弁護士の倫理問題などをメッセージとして送り続けている。小ファームから大ファームに舞台を移すことで扱う案件が大きくなって、扱うテーマも変わるというのはうまい移行の仕方だと思った。いい作り手というのは、作ってるうちに次のテーマを見つけて、今の作品をフェードアウトさせながらうまく次の作品に展開させることができるんだなと感心させられる。そのおかげで、前のファンもうまく引っ張ってこれるので、余計なマーケティングの手間がいらない。アメリカのテレビ業界の持つノウハウの高さを示す一例である。
「ウェストウィング」についても書こうと思ったけど、長くなったのでまた次回。いずれもおすすめ。
「Boston Legal」第1話:弁護士アラン・ショア
この日を何年待ちわびたことでしょう。
奥深い海外ドラマの世界があることを、アメリカにはこんなにも上質なドラマがある、尊敬すべき脚本家がいるということを教えてくれた「The Practice」
。
最初は、こんなに本格的な刑事裁判ドラマで人気があるとは本当なのか
初めまして!
ボストンリーガルで検索して読ませていただきました。
日本ではまだ放送が始まったばかりで、しかも、J-COMデジタルに加入していないと視聴できないので、まだまだボストン・リーガルの知名度が低く、寂しい限りです。
先週、初回放送がありましたが、相変わらず問題提起をしてくれる姿勢はプラクティスと変わっていないので、ほっとしました。
記事、とてもわかりやすく明瞭で、とても感心して読ませていただきました。
アメリカにお住まいなのですね。
これからゆっくり他の記事も読ませていただきます。
TBさせていただきました。
宜しくお願いいたします。