HOME

風の便り

フォーラム論文

編集長略歴

問い合わせ


生涯学習通信

「風の便り」(第86号)

発行日:平成19年2月

発行者:「風の便り」編集委員会


1. 「男女共同参画」−男の履修義務−

2. 「風」の教育機能−集団の治癒機能

3. 第75回移動フォーラム:子どもフォーラムin綺羅星7 

4. 第2回「ひとづくり・地域づくりフォーラムin山口」

5. MESSAGE TO AND FROM

6. お知らせ&編集後記

★MESSAGE TO AND FROM★

  お便りありがとうございました。今回もまたいつものように編集者の思いが広がるままに、お便りの御紹介と御返事を兼ねた通信に致しました。みなさまの意に添わないところがございましたらどうぞ御寛容にお許し下さい。

★ 長崎県長崎市 武次 寛 様        

  過分の郵送料をありがとうございました。定年の準備が必要です。一番恐ろしいのは「自由の刑」です。精神が衰退し、活力が低下し、食欲や睡眠、興味や関心を奪い去ります。日常の私を救ったのは英語ボランティアでした。それゆえどんなに忙しい時でも指導を続けています。仲間も増え、思いがけぬ交流も生まれています。
  いずれ私も加齢と共にやがてどこからも執筆の依頼も、講演の依頼も来ない日が来るでしょう。それは言わば「最終定年」です。その時に備えて、自宅で子どもの学習指導を始めたいと恐る恐る妻に相談しています。私はしつけの悪い子は怒鳴ったりしますので、近所付き合いのトラブルが予想されるということで、まだ「go sign」はもらえていません。しかし、『その時が来た時』では遅いのです。定年の準備は気力・体力共にまだ旺盛な時に始めなければ人々の関心も評価も得ることはできません。現役の時に始めなければならないのは、「自由の刑」の中では準備のエネルギーそのものが消え失せるからです。定年者の油断はここにあるのです。

★ アメリカ、ペンシルバニア州立大学 藤本 徹 様

  本日、2/21、東京電機大学出版部から本が届きました。『シリアスゲーム』の出版おめでとうございます。30代前半での上梓は誠にお見事でした。ゲームの教育的応用は社会的影響も大きなものがあると確信しています。『世界の現実も、チームワークも、生きる智恵も僕らはすべてゲームで学んだ』という帯の宣言文が衝撃的でした。
  しばらくはアメリカの地の利の中でご活躍下さい。伝統的な日本文化は、多少の変化はあったとは言え、まだまだ「長幼の序」を「才能の序」と混同し、「年功」を「実力」の上に置いています。特に日本の大学は変化に鈍感で、外部に閉鎖的で、己に甘く他者に厳しい自己中心的風土で、なにより若い才能には抑圧的です。あなたが延び延びと活躍できるようになるのはまだまだ先のことでしょう。就職にあたってはかつての私の轍を踏まぬよう重々慎重に文化を選んでください。個性と創造性に寛容なこと、アメリカの風土に優るところはまだないと思います。

★ 鳥取県大山町 山田 晋 様

  山口大会の写真をありがとうございました。塩崎千枝子先生とは久々の"戦友"との再会になりました。また、大山の改革が壱岐市の霞翠小学校の取り組みと重なることにも改めて気づかされました。山田教育長と松田教頭先生の巡り会いは教育再生のドラマを予感させます。教育改革は小学校改革が核になることを確信しています。幼保一元化はプログラム次第でその先駆けになることでしょう。小学校が変われば、教育を尊び、教師を大事にしてきた日本の風土を生かして家庭の教育力にもてこ入れができる可能性が残されています。研究者にも共同実践、共同研究のできる現場が切に望まれます。小生もがんばりますのでどうぞお力をお貸しください。

★ VOLOヴォロの皆さん

  過日、長谷川進一さんからVOLOボロ塾の結成通知をいただきました。楽しみです。今回の山口大会でのみなさんのご活躍はとくと拝見いたしました。人のおもてなし、大会の運営とはこのようにするのだというお手本でした。大会の成功を支えた第1要因は間違いなくみなさんを中心とした100人のボランティアの方々でした。「参加」と「運営」の二刀流は誠にお見事でした。中・四国・九州の生涯学習実践研究交流会の事務局を長年にわたって支えてきた永渕さんからは「福岡の大会に最も欠けているものを見せてもらいました」という感想でした。赤田さんも、大島さんも、私も,みなさんに見られていることを常に意識して、胸を張って仕事をしました。3/10(土)の福岡の生涯学習フォーラムでは赤田・大島のお二人が1年の研修過程を振り返りVOLOぼろ塾の結成に至る「方法論」と「交流の進化」の道筋を報告することになっています。VOLOとはギリシャ語で生涯学習の意味であること今回初めて知りました。

★ 大分県日田市 安心院光義 様

  フォーラム応援のお便り拝読いたしました。元気が出ました。たくさんの方々から支援の申し出をいただいております。しかしながら、これからは「拠点方式」から「出前方式」に転換する実験を開始してみたいと思います。これまでは福岡が拠点であったがために、たくさんの方々に福岡へお出でいただきました。われわれはそのことのありがたさに気づいていなかったのではないか,という反省もあります。そこで今後はすこしずつわれわれが出かけて行く新しい方法を試してみようという話し合いを続けております。どうぞ見守ってください。


 

←前ページ    次ページ→

Copyright (c) 2002-, Seiichirou Miura ( kazenotayori (@) anotherway.jp )

本サイトへのリンクはご自由にどうぞ。論文の転載等についてはメールにてお問い合わせください。