(3) 保小連携の諸側面
過去2年間、筆者が提案した対処策は以下のi−ivの通りでした。
i 幼少期指導の連続性/系統性
ii 子どもの状態の共同診断
iii 指導目標の共有
iv 関係者の連帯と団結
しかし、佐藤教諭が工夫したような肝心の実践処方が抜け落ち、結果的に保育士の実践指導を怠っていました。霞翠小や八木山小で実行したことを大山保育士研修では忘れていたということです。戦後60年の児童中心主義の教育は現場を金縛りにしています。そのため多くの教育関係者が教育理念を教育実践の処方に翻訳することが出来ないのです。原理原則を理解したからと言って,教員や保育士の実践処方能力や、指導技術を過信してはならないのです。
保育士研修に追加すべき要因は具体的課題、具体的場面に即した実践処方です。第v項目に加えるべきは,日常の実践指導の具体的処方です。しかも、当該処方は実際の現場で反復練習を原則としてやってみなければならないのです。