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生涯学習通信

「風の便り」(第98号)

発行日:平成20年2月

発行者:「風の便り」編集委員会


1. 「母」と「母性」は同じではない

2. Speech & Communication

3. 厳然たる生涯学習格差

4. 「民の時代」−「志縁の時代」

5. MESSAGE TO AND FROM

6. お知らせ&編集後記

 
●●●  お知らせ  ●●●
●1●  飯塚市「熟年者マナビ塾」の思想と実践(公開) 
      -「少老共生」ー学社連携に向って学校が動く―
日時:平成20年3月30日(日)13:25〜16:30
場所:福岡県飯恷s庄内町公民館「サンヒルズ」大ホール(0948-82-3344)
問い合わせ先:飯塚市教育委員会生涯学習課(0948-22-3274)
主な発表内容:市内22校の小学校のうちすでに19校に開設された「熟年者」と「学校」の「恊働」とは何か?何が生み出されつつあるのか?参加した熟年者と受け入れた学校関係者による実践事例のリレートーク。

●2●  八木山小学校 〜6年生を送る公開発表・感謝の集い〜

日時: 平成20年3月7日(金)午後14時開始
場所:八木山小学校体育館(飯恷s八木山)
主な発表内容:
  (1)  抜粋披露・学年別「学力向上プログラム」
  (2)  全校恊働朗唱:児童・教員・保護者・地域の方々の朗唱コラボレーション:「雨にも負けず(宮沢賢治)」、「父よ、母よ、ふるさとよ(万葉の歌から現代短歌まで)」
  (3)  体力向上・身体表現プログラム:  第7回全国学生エアロビック選手権大会第2位;   
九州女子短期大学専攻科木下さんの振り付け・指導による創作エアロビックス
  (4)  ふるさと学習・身体表現プログラム:ふるさと学習・身体表現プログラム:ハンガリー革命 50周年記念モニュメント像作製・「アート未来」理事・審査員雨宮一正氏の制作指導による児童の手作り獅子頭を取り入れ、地元の獅子舞保存会のご指導による「八木山獅子舞群舞」
  (5)  八木山小学校「親子の約束」運動の成果報告

●3●  「豊津寺子屋」3学期発表会

日時:平成20年3月15日(土)10:00〜
場所:豊津公民館(京都郡みやこ町豊津)
主な発表内容:
(1) 「豊津寺子屋」4か条の心得
(2) 始めの歌(「雨にも負けず」:宮沢賢治)
(3) 論語カルタ(暗唱60句)
(4) 3学期の歌と踊り
(5) 縄跳び選手権
(6) 手話と歌
(7) 終わりの歌(「夕暮れのときは良い時:堀口大学」)
(8) 子どものお礼とあいさつ

●4●  第83回生涯学習フォーラム「特別企画」
      生涯学習通信「風の便り」100号発刊記念フォーラム

 皆様のご支援のお陰をもちまして、失意の中から立ち上がり、過去およそ8年の長きに亘って「風の便り」を書き続けることが出来ました。4月号をもって100号に達します。恒例の「生涯学習フォーラム」の場をお借りして、「経過と成果」をご報告申し上げ、加えて、ささやかに感謝の意を表したいと考えましたところ、友人諸氏のご配慮で下記のとおりの「おおごと」になりました。ご参加いただける皆様の日程と会場となる福岡県立社会教育総合センターのご都合も考慮し、日時は5月16日(金)16:00〜と決めました。この日は、第27回中国・四国・九州地区生涯学習実践研究交流会の「前夜祭」にあたります。フォーラム終了後は、場を変えて、引き続き全国の生涯学習実践者との「前夜祭交流」にご参加いただけるとまことに幸いでございます。
 5月は新年度の各種事業が転がり始める時期ですので、ご案内には少し早いのですが、日程の調整をご配慮いただきたくお知らせ申し上げます。


 趣旨 生涯学習通信「風の便り」100号発刊を記念し、8年余り執筆してこられた三浦清一郎先生から、購読者の皆さんへ「100号発刊感謝の夕べ」を開催したいという旨の申し入れがありました。    
 本来は購読者である私たちが先生への感謝の夕べを開催すべきと思いましたが、先生の気持ちを大事にしつつ、一緒に編集に関わってきたメンバーで企画委員会を立ち上げ、購読を通して励まされ、新しい実践を続けてきた多くの購読者に呼びかけ、第83回の生涯学習フォーラムを「特別企画」として考えました。主たる中身は、三浦先生から購読者へ、そして購読者から先生へ、感謝を込めた「生涯学習リレートーク」です。
 趣旨ご理解のうえ多数のご参加を期待しています


企画委員長  森本精造


                       記

  共 催  「風の便り」編集長  三浦清一郎
       100号発刊記念フォーラム企画委員会(代表 森本精造)
  日 時  平成20年5月16日(金) 16時〜
 (閉会後は第27回中国・四国九州地区生涯学習実践交流会の「前夜祭」に移行の予定です。)
  場 所  福岡県立社会教育総合センター
  主たる内容  出席者による「生涯学習リレートーク」


■■■■■ 編集後記: 「教育的時差」  ■■■■■

  豊津の寺子屋で子ども達に「雨にも負けず」を暗唱させた時、1年生になぜそんな明治期の難しい資料をあたえるのですか、と質問がありました。「いつか役に立ちます」。「日本人の共通教養」だからです、とお答えしました。
  水原秋桜子さんが選をした「俳句いろはカルタ」を導入した時は、「あそび」の道具だ、と思われたからでしょうか、どなたも質問されませんでした。「降る雪や明治は遠くなりにけり(中村草田夫男)」や「曼珠沙華抱くほどとれど母恋し(中村汀女)」などは小学生の理解を超えているでしょうが、誰も何も言わなかったのです。
  子ども達が朗唱に慣れて、寺子屋の「終わりの歌」に、いよいよ「夕暮れの時は良いとき(堀口大学)」を導入した時には、さすがに実行委員さんからも"難しすぎませんかね"と非難を帯びたコメントが出ました。

   『青春の夢遠く失い果てた人々のためには、
   それはやさしい思い出のひと時、
   それは過ぎ去った夢の酩酊………』
と続けば、小学生にはわからないだろうな、とは筆者も思いました。しかし、つぶやくように私は反論しました。
「私は習ったのです」。子どもは「分からないものでも覚えてしまうのです」。「何十年も経って、ふたたび甦ってくるのです」。それが「教育的時差」です。「今は分からなくても覚えていれば分かる時が来ます。」あとで「覚えておけば良かった」と思う時では遅いのです。
   『時に感じては花にも涙をそそぎ
   別れを憾んでは鳥にも心をおどろかす』(春望、杜甫)
が中学生の年頃に分かるでしょうか、とお聞きしたのでした。
  朗唱はいまや川島隆太教授(東北大学)の大脳生理学の研究を経てその効用が科学的に認められました。「詰め込み」だの、「個性を忘却した反動」であるという批判も影を潜めるようになりました。飯恷sの八木山小学校の朗唱プログラムには奈良時代の万葉集から昭和万葉集までの秀歌を集め、「父よ、母よ、ふるさとよ」の資料集を編纂しました。その多くはおそらく現段階の子どもの理解を超えているでことしょう。まして、1・2年生に歯が立つ筈はありません。しかし、先生方が苦戦している間に、その1・2年生があっという間に覚えてしまうのです。例えば「万葉集」です。
『旅人(たびびと)の宿(やど)りせむ野(の)に霜(しも)降(ふ)らば 吾(あ)が子羽(は)ぐくめ 天(あめ)の鶴群 (たづむら)』(万葉集(まんようしゅう)、遣唐使(けんとうし)のわが子を見送(みお)る母が詠(よ)んだという歌(うた))」

例えば、正岡子規です。
『くれないの梅散(うめち)るなべにふるさとにつくし摘(つ)みにし春(はる)し思ほゆ』(正岡子規(まさおかしき)、「竹の里歌」(たけ さとうた))

 筆者はこれらの歌を暗唱してしまった子ども達の未来の幸福を疑いません。「父よ、母よ、ふるさとよ」は時空を超えて子ども達の未来に甦ります。それが「教育的時差」です。
八木山の資料を編集している中で、昭和万葉集のある歌にであいました。こちらは「研究者の幸福」と言わねばなりません。

  学問はさびしからねどサザンカの
  散りしことすら知らず経にけり(昭和万葉集、峯村文人)


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(代表) 三浦清一郎 E-mail:  kazenotayori (@) anotherway.jp

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