2月22-23日の2日間、東京工科大学メディア学部主催の第1回シリアスゲームジャムを開催しました。会場はGreeさんのご協力で会議室をお借りしました。とても眺めの良い快適な環境でした。(Greeご関係者の皆様には大変お世話になりました。ありがとうございました。)
ゲームジャムというのは、短時間でゲームを開発するハッカソン形式のイベントで、世界同時に同じテーマで48時間でゲームを開発する「グローバルゲームジャム」がよく知られています。
http://globalgamejam.org/
今回は「Serious Game Jam for Happy English」と題して、英語学習をテーマにしたシリアスゲームを2日間で開発する形で行いました。通常のゲームジャムは会場に来てから昼夜通して48時間作業する形式ですが、このシリアスゲームジャムでは、開催当日の活動は午前から昼間のみと短い代わりに、事前にFacebookグループ上で企画準備の活動を行いました。一般公募で集まった36名の参加者が1ページの企画案を出して好きな企画に投票する「ペラ企画コンテスト」を行い、上位の5つのゲーム企画を開発する5チームを結成して、事前にグループで企画を練ってから当日の開発に臨みました。
私は初日のオープニングトークを担当しました。この10年のシリアスゲームの国内外の動きや、社会からの期待の高まりについて話しました。トークのスライドは公開してますのでご覧ください。
各チームとも、事前に仕込みをしてきたことで、開発は着々と進んで、2日目冒頭の中間報告の段階で5チームとも画面イメージやゲームの動きを見せる段階まで来ていました。最後の成果報告の際には、プレイできるレベルまで完成させたチーム、基本動作のデモまでのチームそれぞれでしたが、開発時間が短い中で5チームともゲームを形にするところまで持っていくことができていて素晴らしかったです。
見学に来られた方(学生運営スタッフのお父さん)が、個人ハッカソンでこのシリアスゲームジャムのプロモーションビデオを制作してくださったので、みんなで鑑賞して盛り上がりました。下記のFacebookグループでこのビデオや会場での様子の写真など掲載しています。
https://www.facebook.com/groups/1392487234342662/
今回開発された5本のゲームは公式ウェブサイトで後日公開されます。サイトには事前の活動で制作された22案のペラ企画も掲載されていますのでご覧ください。
http://www2.teu.ac.jp/media/~kishimotoy/SeriousGameJam/
今回は、主催の東京工科大学メディア学部の岸本先生、三上先生とともにIGDA日本の小野代表と、藤本の4名で準備委員会として企画準備を進めてきました。どれくらい参加者が集まるか全く手探りな感じでしたし、会場の確保や、運営面の細かい調整など準備作業は結構ありましたが、短期間で進めて実現できました。数年前はこのようなシリアスゲームの国内イベントをいつ開催できるか見通しも立たない感じでしたが、徐々に積極的に活動してくださる仲間も増えてきて、ようやくこれから国内のシリアスゲームの動きも力を増していけそうで楽しみです。
これまでもこのような機会が創れたらよいなと思っていましたが、ようやく実際にやってみて、思った以上に多くの示唆を得ることができましたし、シリアスゲームに関心を持っている人たちが集まって、アクションを起こせる場を提供していくことが、次につながる力を高めていくということを感じました。シリアスゲームがゲームジャムというアプローチと組み合わさると、多様な立場の参加者がゲーム開発に関われるようになり、ゲームと社会がつながる場になりました。「ゲームの力」を活かすアプローチの一つとして期待が持てました。
参加者の皆さま、運営スタッフや関係者の皆さま、どうもおつかれさまでした。また次回開催に向けて動きましょう。