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風の便り

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生涯学習通信

「風の便り」(第39号)

発行日:平成15年3月

発行者:「風の便り」編集委員会


1. 校長と子雀、「基準論」再考−感想の断片

2. 少年問題の根本−熟年の共感、司会者は「レフリー」

3. ダイレクト・メソッドの常識−英語の授業は英語で!!、

4. 第22回大会総括   「継続」と「力」−「革新」と「伝統」

5. MESSAGE TO AND FROM

6. お知らせ&編集後記

MESSAGE TO AND FROM

   お便りありがとうございました。いつものように編集者の思いが広がるままに、お便りの御紹介と御返事を兼ねた通信に致しました。みなさまの意に添わないところがございましたらどうぞ御寛容にお許し下さい。

鳥取県大山町  山根 浩様

  久々の再会でした。お便りも有難うございました。今回は再び「基準」の問題を思い知らされました。「受験」に対するアレルギーも知らされました。理想の受験論とわが子の受験論の分裂は建て前と本音の分裂でしょう。平等な教育を説く教員の中に私立の受験校にわが子を送る例は世間がすでに承知しているところです。完全な制度がない以上、欠点があっても受験は「生きる力」の総仕上げの一つです。先生がご指摘になったように受験で子ども達は初めての真剣勝負を試されます。辛くても、挫折することがあっても、己の能力を世間に認めさせ、人材の社会的配分をするためには何らかの「試験」をするしか方法がないことは明らかです。受験を否定して、少年期の「生きる力」はない。お便りを読んで面接の予行演習を繰り返した子ども達の嬉しそうな顔が目に浮かぶようです。柔な総合的学習のプログラムはそこが分っていないのです。

島根県益田市 田原哲夫様

   生涯学習推進センターへの御転勤は大歓迎です。総括を拝読致しました。教員の固定的な学校観はご指摘の通りでしょう。加えて、大学教員の固定的な学校観、教育観があるのです。そこで学んだ教員が固定的になるのはまた必然なのでしょう。開かれた教育も、受験も、生涯学習も、教員自らの評価も、誰よりも大学がまったく変われないではないですか。かつての、「全学連」の主張のようで、我ながらおかしいのですが、教育の固定観念を壊すためには既存の日本の大学を解体するしか方法がないと考えるようになりました。しかし、それは無理でしょうから、せめて外国の大学、特に契約や社会との共生を重んずるアメリカの一流大学を日本に誘致して大学と認めて欲しいと思います。今は、日本の大学を守るために「各種学校」としてしか認知していないのです。これこそが悪名高き「護送船団方式」の典型です。競争なくして変革無し。社会との契約なくして責任無し。評価なくして進歩無し。小泉総理も十分お分かりの事とは思うのですが、、、。

山口県油谷町 藤田千勢様

  ようやく春めいて参りました。おたがい風邪から解放されてなによりでした。県の生涯学習センターの西山さんから山口ネットワークエコーの資料を頂きました。散見してお名前をあちこちに見つけました。お便りの趣旨も一層よく分ったような気が致します。日本の熟年世代は今日の日本を復興させた立て役者です。「生きる力」は青少年の比ではないでしょう。しかし、いかんせん、加齢と共に衰えるのが生物の宿命です。あなたのお考えの通り、高齢者の生きる力は活動によって維持されます。頭の固い年寄りには閉口しますが、同時に、現役を続ける事は何よりも活力維持にとって大切なことです。おたがい迷惑をかけずに頑張れるよう努力を続けたいものです。

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