ロバート・ウッド・ジョンソン財団が公募していたGames for Health研究プロジェクトで採択された12の研究プロジェクトが先月末に発表されました。
Discovering How Video Games Can Motivate Healthy Behaviors: More Than $2 Million Awarded to 12 Research Teams (Robert Wood Johnson Foundation)
http://www.rwjf.org/pr/product.jsp?id=30932
この研究プロジェクトは、ヘルスケア関連のシリアスゲームの実証研究を行う研究者と開発者のプロジェクトチームを対象に、同財団より総額約200万ドル(約2億1000万円)規模の研究補助金が提供されて行われるものです。この分野の研究者として知られるカリフォルニア大学サンタバーバラ校のDr. Debra Liebermanがまとめ役となり、全米の研究機関から申請された112件の中から選ばれた12の研究プロジェクトにそれぞれ最大20万ドル(約2100万円)の研究資金が提供され、1〜2年間かけて研究が進められます。
採択されたのは下記の12件の研究プロジェクトです。発表資料を抄訳して研究の概要をご紹介します。
・コーネル大学コミュニケーション学部(ニューヨーク州)
食育モバイルゲーム「Mindless Eating Challenge」の開発と評価。ゲームで効果的に正しい食習慣を教えるための教育手法を研究。
・インディアナ大学スクール・オブ・ヘルス(インディアナ州)
健康的なライフスタイルを促進するための代替現実ゲーム「BloomingLife: The Skeleton Chase」の開発と評価。競争型アプローチと協調型アプローチの比較研究。
・メインメディカルセンター(メイン州)
音楽ゲーム「ダンス・ダンス・レボリューション(DDR)」を利用したエクサゲーミングの家庭利用の実証研究。肥満の子どもがいる家族にDDRまたは万歩計を一定期間利用してもらい、体重等の指標の変化や家庭内のコミュニケーションへの影響を比較する。
・ユニオンカレッジ心理学部(ニューヨーク州)
バーチャルサイクリングシステム「Seniors Cyber」の開発と評価。50歳以上の成人を対象に、このシステムを利用しての運動面や精神的、生理的効果を測定、評価する。
・カリフォルニア大学サンディエゴ校スクール・オブ・メディシン(カリフォルニア州)
市販エクサゲームの「Xavix」を利用した子ども向けエクサテインメントの研究。行動選択理論をベースとした研究アプローチで、11〜15歳の子どもたちに数ヶ月Xavixを利用してもらい、利用状況や身体的な変化、行動変容などを研究する。
・セントラルフロリダ大学カレッジ・オブ・メディシン(フロリダ州)
依存症再発防止のための仮想現実環境の研究。18〜65歳のアルコール依存症患者にゲーム型のセラピーツールを利用してもらい、行動変容や健康面から依存症再発防止の効果を比較する。
・フロリダ大学カレッジ・オブ・パブリックヘルス・アンド・ヘルスプロフェッションズ(フロリダ州)
アクションゲームを利用した高齢者の日常の認知能力改善の研究。PS2のゲーム「クレイジータクシー」を65歳以上の高齢者にプレイしてもらい、従来の視覚的注意力改善トレーニングを受けた人と受けてない人とでどのような違いがあるか、またゲームがトレーニング継続の意欲に与える影響を評価する。
・ノースカロライナ大学チャペルヒル校スクール・オブ・パブリックヘルス(ノースカロライナ州)
ゲームプレイにおけるコントローラーと操作方法の違いがもたらす影響の研究。18〜35歳の被験者に異なるタイプのコントローラー(従来のゲームコントローラーとWiiリモート)、入力方法の異なるゲーム(ダンスパッド、ギターコントローラーを利用するゲーム)をプレイしてもらい、生理的な反応の違い、ゲームへの没入感ややる気の違い、プレイ時間の違いなどを評価する。
・サウスカロライナ大学リサーチ・ファウンデーション(サウスカロライナ州)
市販のエクサゲームを利用した障がい者の身体機能改善の研究。脳梗塞などで身体が不自由になった人たちにWiiまたはEyeToyのゲームをプレイしてもらい、運動能力やバランス感覚の改善への影響を比較する。
・南カリフォルニア大学スクール・オブ・シネマティックアーツ(カリフォルニア州)
健康的ライフスタイルを促進するモバイルソーシャルネットワークゲーム「Wellness Partners」の効果測定研究。SNSにバーチャルペットやロールプレイングなどの要素を持ったゲームを被験者に利用してもらい、一人用プレイ版と複数プレイ版をプレイした場合の行動変容などの効果の違いを比較評価する。
・バーモント大学スクール・オブ・メディシン(バーモント州)
嚢胞性線維症(CF症、のうほうせいせんいしょう)管理のためのブレスフィードバックゲームの開発と評価。嚢胞性線維症の子どものいる家庭で呼吸によって入力するゲームを利用してもらい、治療への影響や改善効果を評価する。ぜんそくなどの他の肺疾患への応用に向けた研究を行う。
・ワシントン大学スクール・オブ・メディシン(ワシントン州)
糖尿病患者の血糖値管理のための食生活改善を支援するモバイルゲームの開発と評価。18歳以上の2型糖尿病患者にカロリーや炭水化物摂取量の計算に関するゲームを利用してもらい、血糖値管理行動の改善度を測定、評価する。
Games for Health 紹介ビデオの最新版がYouTubeで公開されました。このビデオでは、エクサゲーミング、医療教育シミュレーション、患者向け学習ゲームなど、主要製品やプロジェクトが紹介されています。
Games for Health Video 2008 Part 1
Games for Health Video 2008 Part 2
Games for Health カンファレンスの日本動向紹介セッションの内容が、海外のシリアスゲーム情報サイトのSerious Games Sourceで取り上げられました。
GFH: The 'Overheated' State Of DS Learning Games In Japan(Serious Games Source)
http://www.seriousgamessource.com/item.php?story=18596
今回の藤本セッションでは、日本のゲームズ・フォー・ヘルス関連のゲーム会社各社の取り組みやニンテンドーDS市場の学習・実用系タイトルの販売状況、DSの健康関連タイトルの紹介などを行いました。ナムコと早稲田大学河合研究室のゲームの処方箋プロジェクトから「99のなみだ」の商品開発につながった話や、ナムコが長年取り組んでいるリハビリテインメントマシンの開発、SGラボの子どもの事故防止学習ソフトなど、セッションで取り上げた国内各社の取り組みについて記事で紹介されています。
今回発表内容を記事にしてもらえたのは、発表資料をきっちりまとめて公開しておいたことが大きいのかなと思います。ただ、取り上げた事例に関する翻訳は海外で知られている翻訳がないところは意訳したところが多く、タイトル名などに間違いもあるかと思います。それとセッション内での拙い説明もあいまって、事実と違う形で紹介されているところもあります(デジタルコンテンツ協会のシリアスゲームの動向調査報告書が2007年発行と紹介されてたり)。事例の内容等についてもその懸念がありますので、もし何か誤りなどあってご迷惑をおかけすることなどございましたらお詫びいたします(>ご関係者の皆さま)。
この記事のように、今回の発表を行ったことで日本のゲーム会社各社や研究機関で行われている取り組みへの海外の人々からの関心を呼び、日本のこの分野の発展に少しでも貢献できればうれしい限りです。
ここまで5回にわたって今回のGames ffor Health カンファレンスの模様をレポートしてきました。レポート最終回として、今回のカンファレンスのポイントをまとめたいと思います。
今回のカンファレンスでは、前回までと比較して次のような点が特徴的でした。
・規模の拡大
・大手保険会社の参入と一般層への普及
・個別テーマの具体化
・成功事例の共有と発展
・従来の取り組みとの合流
・規模の拡大
今回は参加者数で300名超、これは4年前のシリアスゲームサミットの参加者数を上回る規模です。シリアスゲームコミュニティの拡大とともに、シリアスゲームの個別分野のコミュニティが成長してきていることを示しています。紹介された開発事例のプロジェクトの予算規模はさまざまで、日本円で数百万円程度のものから、十億円以上の規模の開発プロジェクトまであります。Pulse!!やRe-Missionなどのように、このカンファレンスの常連ともいえるプロジェクトは、着々と発展している様子がうかがえました。
・大手保険会社の参入と一般層への普及
今回はキーノートに営利、非営利の大手健康保険プロバイダー、Humana、Cigna,、Inland Empire Health Plan、Kaiser Permanenteの4社がパネリストして参加し、それぞれのこの分野への期待を語り、現在の取り組みについて紹介しました。たとえばHumanaは、Humana Games for Healthというウェブサイトを立ち上げ、エクサゲームをはじめとするヘルスケアゲームの開発支援、利用推進を行っています。Kaiser Permanenteは、Amazing Food Detectiveを開発しています。ヘルスケア分野で全米最大の非営利財団のロバート・ウッド・ジョンソン財団が800万ドル以上の予算でこの分野への継続的支援を決めたことで、これらの大手ヘルスケアプロバイダーも本格的に動き出しました。その動きが波及して、Games for Healthに取り組む病院や研究機関などの活動にかかわる弁護士や広告代理店のマネージャなどもこのカンファレンスに参加していました。このことは、より広い層にこの分野の影響が広がっていることを示していると言えます。
・個別テーマの具体化
今回は、エクサゲーム、ゲームの効能、リハビリゲーム、ゲームのアクセシビリティ、医療シミュレーションと仮想世界、といったGames for Healthの個々の領域の取り組みが蓄積されてきたことが顕著になりました。AIDS対策のゲーム、食育ゲーム、救急訓練シミュレーションなど、さらに細かい個別テーマでも複数の事例が出てきており、それぞれに厚みを増してきています。
・成功事例の共有と発展
最初の開催から4年ほどが経過し、以前の発表では構想段階やパイロット段階だったプロジェクトが開発を終えて、ポストモーテム(事後評価)セッションも増えてきました。Re-MissionやAmaging Food Detective、Pulse!!などのプロジェクトは、これまでの活動から得た知見を参加者と共有する動きとなり、このコミュニティの知的基盤を高めることに貢献しています。
開発途中のプロジェクトのセッションも数多く行われ、それらのセッションでは、経験のある聴衆からのアドバイスが行われたり、有用な知識提供が行われたり、有意義な交流が行われていました。ラウンドテーブルセッションでは、今まではまだこれからプロジェクトを始めるという参加者が多かったのが、今回はすでにさまざまなプロジェクトを経験してその知見を持ち寄って研究課題を議論する様子が目立ち、このコミュニティの成長がうかがえました。
・従来の取り組みとの合流
医療教育分野は、軍事分野と並んで、以前からVR技術の利用やシミュレーション開発が行われてきた分野です。今回のカンファレンスでは、それらの従来からの流れとデジタルゲーム技術の利用から入ったこの分野の流れが合流して、それぞれのノウハウや知識が共有されてきていることを示していました。すでにデジタルゲーム技術と従来のシミュレーション技術の境界はなくなりつつあり、むしろデジタルゲーム技術の利用が進むことで従来の医療教育シミュレーションの分野が活性化されようとしているようです。
別の側面では、デモブースで遊具メーカーが自社開発した体育施設向け遊具やスポーツトレーニングツールを出展していたりして、このテーマに近いところで活動していた企業や組織の取り組みがあらたに注目される機会としてこのカンファレンスが機能していると言えます。
以上のようなところが、今回のカンファレンスの特徴だったかなと思います。あともう一つ付け加えるとすると、機会があるごと日本の事情を行ってきたことで、日本での取り組みへの認知も少しずつ進んできたかなというところです。Serious Games Sourceでも取り上げられて、ほかの主要セッション並みにしっかり記事を書いていただいてます。
GDCの一つのラインナップとして定着したSerious Games Summitとともに、このGames for Healthカンファレンスも、継続的に開催されることが決まっています。次回以降も現在進行しているプロジェクトが成果が紹介され、商業化された開発ツールを利用した新たなプロジェクトが登場することが期待され、とても楽しみなところです。
ただ、あいかわらず日本からの参加者がいないのが残念なところです。まだニッチなうちがニュースバリューとしても高いですし、普及が進む前の方が得られる情報や人的ネットワークも価値が高いことが多いと思います。今後日本でもこの分野への関心が高まり、日本からの参加者が増えることを期待しています。
Games for Health 2008 レポート、今回は医療教育に利用されるシミュレーション、仮想世界についてのセッションの模様をご紹介します。
今回のカンファレンスでは、医療教育シミュレーション、仮想世界のシミュレーション用途での利用をテーマとしたセッションが数件行われました。特に仮想世界については、カンファレンス開催前日のプレカンファレンスで一日ワークショップも行われました。
「Virtual World Panel」と題された仮想世界に関するパネルディスカッションでは、4人のスピーカーがそれぞれ話題提供したあと、会場とのパネルディスカッションが行われました。
まず、オレゴン州立大学の研究員でゲーム開発者のTim Holt氏より、仮想世界に関する基礎的な背景知識や、医療教育やヘルスケア分野で仮想世界を利用する際に考慮すべき点などの発表がありました。Holt氏は次のような点を提起しました。
・仮想世界の教育等のための利用に現在関心が高まっているが、導入する前に仮想世界の特徴をまず理解する必要がある。セカンドライフのような仮想世界では、多人数のプレイヤー間の社会的インタラクションがあり、常時利用可能な広大な環境を利用できるが、教育目的としてそれらが関係ないのであれば、仮想世界をわざわざ利用しなくても他の技術を利用した方が良い
・必ずしもフルスケールの3D仮想世界である必要はなく、ウェブベースドの2D仮想世界にもWhyvilleやClub Penguinのような良いものは出ているし、さまざまな環境や開発ツールが出ているので、それらの特徴や、実際の利用環境との適合性を考慮すべき
・医療シミュレーション用途の場合は、複雑なことが表現できる必要があるので、逆に一般的なものでは対応できないことに注意する必要がある。あくまで目的に合ったツールを選ぶべきで、自転車で用を足せるのに2トントラックを利用するようなことではいけない
スタンフォード大学スクール・オブ・メディシンのPatricia Youngblood氏が、Forterra Systems(仮想世界「There」を開発した会社)救急訓練シミュレーションについて紹介しました。このシミュレーションは、化学事故などで多くの急患が出た状況での救急対応を訓練するもので、活動過程の記録やユーザー間のコミュニケーションツールなど、仮想世界内で遠隔でのチーム活動に必要な機能が提供されています。訓練環境の再現に加えて、遠隔での教育が効果的に行えるなどのメリットが挙げられました。通常の訓練機会を利用しにくい人々、たとえば夜勤の多い看護士などにはこのシミュレーションの提供の意味は大きいそうです。
タコマコミュニティカレッジのJohn Miller氏が、セカンドライフ内で開発した看護士教育シミュレーションを紹介しました。医療教育の場で利用されるマネキン型のシミュレーターは、そのコストだけでなくその管理が大変なことが問題になっていて、Miller氏の大学のように小さな大学ではそれらを利用するのは困難なため、セカンドライフを訓練環境として利用できないかを考えたそうです。Miller氏は最初に2万ドルの研究助成を受けてプロジェクトをはじめました。
救急活動には、単にマニュアルを読んだだけでは身につけられないような現場での迅速な判断や適切なチームコミュニケーションが求められるため、このようなバーチャルな環境での訓練が有効でした。そして下記のビデオのようなシミュレーション環境が開発でき、今後さらに多様な訓練シナリオやリソースを充実させていくとのことです。
最後に、子ども向け仮想世界「Whyville」の開発者のDr. James Bowerが、Whyvilleでのこれまでの教育的な取り組みについて紹介しました。Bower氏は、テキサス大学教授で、このWhyvilleの開発会社NumedeonのCEOでもあります。Whyvilleは1999年にサービス開始され、小中学生女子がメインターゲット、登録ユーザー数は350万人、継続利用したユーザーは120万人とのこと。
Whyvilleでは利用する子どもたちのために、これまでさまざまな教育的取り組みを行っています。その一つが、食育をテーマとしたコンテンツの提供です。Whyvilleで生活するアバターが食事をする際に、栄養のないものばかりを食べるとアバターの血色が悪くなったり顔に吹き出物が出たりするようにすることで、正しい食生活を送るための知識や習慣を身につけられるようにしています。
2002年のバレンタインデーにはゲーム内にY-Poxという病気を導入しました。この病気にかかったアバターは、くしゃみでチャットが隠れてしまうなどプレイが不便になる症状にかかり、予防接種の必要性を学べるという仕掛けになっています。このように仮想世界の中に不都合な要素を持ち込むことは必ずしもユーザーの不満を生むわけではなく、ユーザーの活動に多様さを増して、それがひいてはプレイヤーの現実世界での生活にもよい影響となることをBower氏は指摘しました。
医療教育シミュレーションに関するセッションは、このパネルセッションのほかにも行われました。ジョージア大学のDr. Roman Cilirkaは、同大学のシミュレーションを利用した歯科教育の事例を紹介しました。歯科教育のカリキュラムでは、すでに4年間のカリキュラムがいっぱいいっぱいで、新たな手法を取り入れることが難しいという課題があるそうです。
従来のE-learningコースのような知識教育では十分ではなく、基礎知識の教育の後の初期の演習をカバーする方策として、同大学では精度の高いシミュレーション環境の開発を進めてきたそうです。これまではVR技術などの利用してきて、現在はテキサスA&M大学で開発され、先ごろBreakawayがライセンスを受けて販売を開始したシミュレーションプラットフォーム「Pulse!!」上で歯科治療訓練シミュレーションを開発中とのことです。
またカンファレンス会場では、パネルセッションで紹介されたForterra SystemsのOLIVEプラットフォームのデモが行われていました。上記のBreakawayの「Pulse!!」、Virtual Heroesの開発した「HumanSIM」のデモも行われていました。これらは、セカンドライフのような汎用的な3D仮想世界では再現できないような詳細な訓練環境も再現できる機能やリソースが提供されています。
参考:
Games For Health: Why You Should Care About Virtual Worlds(Serious Games Source)
http://www.seriousgamessource.com/item.php?story=18595
Games for Health 2008 レポート、今回はリハビリゲームとアクセシビリティ編です。
先日ご紹介したMSNBCのニュースでも取り上げられているように、Wiiを利用したリハビリを「WiiHab」と呼んで話題にする動きが広まりつつあるようです。今回のカンファレンスでは、Red Hill Studiosとカリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究者たちが開発中のパーキンソン病患者のリハビリ用ツール、PDwiiについてのセッションがありました。
このプロジェクトでは、Wiiのコントローラーを入力デバイスとして利用して、パーキンソン病患者の身体機能やバランス感覚の改善のためのゲーム型リハビリプログラムを開発しています。
セッションでは、開発中に実際に患者の方々に協力してもらいながら、機能の調整や評価が行われる様子が映像で紹介されました。最も重要な課題は「安全性の確保」で、実際の患者の状況に合った形で実用レベルまで落としこんでいくために、テストツールを使って動きを定量化したデータを評価しながら繰り返しテストを行って開発を進めています。
また、リハビリと関連したところで、今回のカンファレンスでは「ゲームのアクセシビリティ」が主要テーマの一つでした。カンファレンスの前日に行われたプレカンファレンスでも、このテーマで終日ワークショップが行われ、高齢者や障がい者などの身体的なハンディキャップをもつ人々に利用可能なゲームの開発の現状や課題が議論されました。
このアクセシビリティの話題で今回最も注目を集めたのは、カンファレンス初日の冒頭で紹介された、ギターヒーローの片手用コントローラーでした。このコントローラーは、片手で操作できるようにカスタマイズされており、一方の手でピッキングする操作はフットペダルで足で操作するデザインになっています(下記写真)。ゲーム機の改造エンジニアとして知られるBen Heck氏が開発したもので、Heck氏のブログで開発過程が詳しく紹介されています。

ギターヒーロー片手用コントローラーのフットペダル
リハビリゲームは、ゲームが身体的な機能改善につながるという点において、ゲームの効能研究の一つのテーマとして捉えられます。ゲームのアクセシビリティは、ゲーム開発全般におけるテーマですが、リハビリゲームの開発には直接的にかかわってくる重要な要素であり、相互に連動しているテーマと言えます。Games for Healthの取り組みがゲームのアクセシビリティ改善の取り組みと連動し始めたことは、この分野の活動が前進していることを示していると言えるでしょう。
★残りの連載予定:
・医療教育用シミュレーション&仮想世界
・全体まとめ
Games for Health 2008 レポート、今回はゲーム依存症研究編です。このテーマのセッションは二つとも参加しなかったので、Slideshareに公開された発表資料とSerious Games Sourceのレポートを参考にしてます。
ゲーム依存症を取り巻く問題を研究しているNeils Clark氏が、この問題の現状認識と改善に向けた展望などについて以下のような内容を発表しました。
・現状のゲーム依存症研究の問題点として、オンラインゲームがまだ未発達だった13年前に書かれたインターネット依存症の8項目の不完全な判定基準がそのままオンラインゲーム依存症の判定基準に用いられていること、また、大人と子どもでゲームへの依存傾向が異なるにもかかわらず、多くの研究では大人と子どもの区別がされていないことなどがある
・実際に依存症的な状態のオンラインゲーマーがいることなどの現状について「ゲームに問題がないわけではない」という認識を持つべきだが、まだ判定基準で測れることと実際にゲームの中で起きていることのかい離が大きく、まだこの問題を明確に把握する前段階にいるという認識もあわせて持つ必要がある
・この問題をよりよく理解する要素として、ゲームがもたらす「没入感」を脳がどう処理しているのかということ、プレイヤーの「カルチャー」やコミュニティ的な側面をどう位置づけていくのかということ、「ゲームと人のインタラクション」のより詳しいメカニズム、これらの3点が重要な要素となる
・オンラインゲームと一口にいっても、ゲームのタイプや依存に向かうパターンはそれぞれ異なるため、依存症のケースを分析するには、ゲームとプレイヤーの関係をモデル化する必要がある
・ゲーム依存症問題を現状のように安易に病理学的に捉えるのはさまざまな点で問題があり、必ずしも問題でない状態までを問題視する傾向がある。たとえば現実生活で問題を抱えている人が、World of Warcraft内のコミュニティで仲間と交流できる場があることで現実生活の抑圧から解放されているような例を見落とすことにつながる
・これらの問題の解決に向けて、ゲーム開発者側は、プレイヤーに長時間ゲームに没頭させ続けずに、ゲームから少し頭を切り替えるきっかけをゲームの中で提供するなど、ゲームデザイン面で対応できることを取り入れていくことが考えられる。実際にオンラインゲームの開発者の間でそのような取り組みも見られる
・研究者側は、研究者同士が連携して、この分野の最新動向を共有しながら研究に取り組み、インターネット依存症の判定基準の使い回しではなく、オンライゲームの状況に合った判定基準を形にしていく必要がある
参考:
GFH: Neils Clark On Moving Beyond 'Game Addiction'(Serious Games Source)
http://www.seriousgamessource.com/item.php?story=18586
Beyond Game Addiction by Neils Clark (presentation slide)
http://www.slideshare.net/neilsclark/gaming-addiction
★残りの連載予定:
・リハビリゲーム研究
・医療教育用シミュレーション&仮想世界
・全体総括
Games for Health Conference 2008レポート、今回は脳トレ系ゲームやゲームの効能に関連したセッションのまとめです。HopeLabのRe-Mission関連の効果研究プロジェクト、Popcapがスポンサーとなって実施したカジュアルゲームのゲームの効能研究のセッションの概要をご紹介します。
HopeLabのEllen Lapointe氏のセッションでは、HopeLabの開発した若いがん患者のためのゲーム「Re-Mission」のリリース後の成果と、ゲームアイデアコンテスト「Ruckus Nation」のプロジェクトの近況が報告されました。
Re-Missionは前回のカンファレンスの際はちょうどリリースして間もない時期で、一番注目されたタイトルでした。250万ドルもの開発費がかけられ、効果測定も多くの病院で大がかりな形で実施されています。がんの知識、自己効力感などの指標で改善が見られ、このゲームをプレイすることでがん患者によい効果があることが示されました。
開発当初は、知識面の向上を期待していたそうですが、実際に利用される様子からは、感情面やモチベーション面での変化によって治療への前向きな姿勢が形成されていることの方が重要だと気づいたことや、Re-Missionのプレイ中に起きる脳の変化を調べた結果、受動的な活動中にはない形で脳の特定部位の活性化が見られたことなどが語られました。
プレイしたがん患者のインタビューも紹介され、「このゲームをプレイして、がんと闘ってやっつけて気分が良くなったし、がんと闘う意識を持てるようになった」という患者自身の言葉が印象的でした。
次に、子どもたちのフィットネスに貢献するゲームのアイデアコンテスト「Rackus Nation」の紹介が行われ、賞金をかけた国際的なコンテストで多彩なアイデアが集まった様子が報告されました。優秀賞を獲得したアイデアが披露され、モーションセンサーなどのデバイスやユニークなゲームルールを組み合わせたさまざまなゲームが紹介されました。
HopeLabでは、今後3年間かけてこれらのアイデアをもとにした新たなゲームを開発していくとのことです。HopeLabは、eBay創業者夫人のPam Omidyar氏によって設立された非営利組織です。この組織の資金的なバックボーンがあるということも、これらのプロジェクトが成功している大きな要因となっていると言えます。シリアスゲーム開発にはたとえよいゲーム企画や研究テーマがあっても、資金調達がネックになってそれをどう乗り越えるかが課題になる面がありますが、HopeLabはまず資金面での問題をクリアできていたのが大きいでしょう。
Re-Missionについては、別のセッションでカリフォルニア大学サンタバーバラ校のDr. Debra Liebermanより、Re-Missionをストーリー描写やゲームプレイの要素を変えてカスタマイズした5タイプのバージョンをそれぞれプレイして、プレイヤーの反応の違いをみる研究の報告も行われました。ストーリー描写を変化させたり、ゲームプレイの要素を強めたりすることで、病気のリスク意識、自己効力感、治療への信頼などの異なる指標にそれぞれ相関が表れたということが報告されました。
ゲームの効能研究については、カジュアルゲーム会社のPopcapがスポンサーとなって、イーストカロライナ大学のDr. Carmen V. Russonielloらによって同社の3種類のゲーム(Bejeweled 2, Peggle, and Bookworm Adventures)について143人のプレイヤーの心理的、生理的な変化をみる実証研究が行われており、その途中経過が報告されました。
Dr. Russonielloは、レクレーション活動における心理的効果の研究を長年行っており、この研究もその手法を用いて行われたとのことです。
それぞれのゲームをプレイして、緊張感、抑うつ感、怒り、活気、疲労、困惑などの指標が測定して統計分析した結果が次々と紹介されました。Bejeweled2をプレイするとストレスが軽減された、Bookworm Adventuresをプレイすると感情的バランスが改善された、など全般的にポジティブな効果があることが示されました。Bookworm Adventure は男性により大きな反応が見られた、25歳以下のプレイヤーは困惑要因の改善が大きく見られたなど、性別や年齢によって異なる反応があるという点も示されました。
この研究は、現時点ではパイロット段階のため、今後さらに異なる条件や長期的な影響など、詳細な研究を行っていくとのことです。研究結果については、Serious Games Sourceのレポートでもう少し詳しく紹介されています。
Games For Health: Casual Gaming's Effects on Mood, Stress(Serious Games Source)
http://www.seriousgamessource.com/item.php?story=18587
★残りの連載予定:
・ゲーム依存症研究
・リハビリゲーム研究
・医療教育用シミュレーション&仮想世界
・全体総括
先日からGames for Health Conference 2008のレポートをお届けしていますが、今回はゲームをエクササイズに利用するエクサゲーミングに関連の情報をまとめてお送りします。
エクサゲーミングに関連するセッションは10セッションほどあり、自分で出ていないセッションも多くて全部をカバーすることはできないので、ここではざっと概要をご紹介します。自分で出ていない分のセッションの内容はSerious Games Source等の関連記事を参考にしています。
この分野で注目される動きの一つは、エクサゲーム機器を用いた家族向けフィットネスセンターの
「XRtainment Zone」の動向ですが、前回までにもこのカンファレンスでその取り組みが紹介されてきました。今回もこのXRtainment ZoneのCEO、Dr. Ernie Medinaが現在の活動状況を報告しました。同施設は、DDRやEyeToyを始めとする各種エクサゲームを利用していますが、「子ども向け肥満解消ジム」ではなく、「エンターテインメントの要素を高めた家族向けフィットネスコミュニティセンター」的なコンセプトで活動しており、フィットネスプログラムの全体の中でエクサゲームの利用が活かされるところで利用しているそうです。たとえば、通常のフィットネスジムのプログラムは運動嫌いの子どもたちには敷居が高いですが、そのような子どもたちのために、エクサゲームを導入プログラム的な位置づけで利用していて、ゲームで運動を楽しめるようになった子どもたちがさらに運動を続けるために、水泳やダンスなどの従来のフィットネスプログラムも提供されているとのことです。この施設の成功の要因には、単に物珍しさでゲームを利用するのではなく、ヘルスケア分野の専門家によるプログラム開発とコミュニティ形成の努力が背景にあるようです。
ゲームデザイナーのNoah Falstein 氏のセッションでは、「エクサゲーミングの歴史」と題した発表を行い、過去のエクサゲーミングの歴史をたどりながら解説しました。初代ファミコンの当時に発売されたバンダイの「ファミリートレーナー(Power Pad)」や、ナムコの「プロップサイクル」などのアーケードゲームなどのエクサゲームの先祖から、コナミの「DDR」やPS2のEyeToyのエクサゲーム、最近の日本のDS市場で提供されているヨガ等のフィットネス系タイトルも紹介されました。Falstein氏は「このマーケットにはユニークなゲームプレイを求めるゲーマー層と、ユニークなフィットネスツールを求めるユーザー層の二つの主なユーザー層がいて、どちらもまだ開拓する余地がある」という見方を示しました。
また、「エクサゲーミング研究パネルディスカッション」のセッションでは、この分野の研究者3名がそれぞれの研究プロジェクトの事例を紹介しました。ニューヨーク州立大学のDr. Stephan Yangは、DDRとEyeToyのそれぞれでエクササイズした子どもたちの運動データを分析し、米国保健福祉省が奨励する基準の適度な運動を十分な時間行わせるためのツールとして、これらのゲームがそれぞれに有効であることを示しました。
このほか、会場のデモブースでは、エクサゲーミングのコミュニティを支援するウェブサイトが、日本版のWii Fit の試遊機を提供していたり、ゲーム機と連動したエクササイズバイクなどのフィットネス機器の展示なども行われていました。また、北米では発売間近のWii Fitへの期待も高く、つい先日にはEAがWiiのバランスボードを使ったフィットネスゲームを開発することがアナウンスされました。これらの関連タイトルのリリースとともに、この分野の盛り上がりはしばらく続きそうです。
参考記事:
GFH: XRtainment's Medina Says Gaming Gyms Can't Be Glorified Arcades
http://www.seriousgamessource.com/item.php?story=18568
Games For Health: Noah Falstein On Exergaming History (Gamasutra)
http://www.gamasutra.com/php-bin/news_index.php?story=18561
次回以降の連載予定(順不同):
・脳トレ、ゲームの効能研究
・ゲーム依存症研究
・リハビリゲーム研究
・医療教育用シミュレーション&仮想世界
Games for Health Conference 2008 の冒頭のベン・ソーヤー氏のスピーチで、Wiiを利用したリハビリテーションを取り上げたMSNBCのニュース映像が紹介されました(下記ビデオ)。米国の医療機関でゲームを利用したリハビリテーションへの関心が高まってきていますが、このニュースで取り上げられているように、Wiiの普及がその動きを強力に後押しする状況になっています。Wii Fitの北米での発売とともに、この動きはさらに広がることになるでしょう。
Games for Health Conference 2008 の各セッションの発表資料は、プレゼン資料共有サービスのSlideshareを利用して一般公開されています。まだ一部だけですが、これから徐々に追加されると思います。
Games for Health 2008発表資料 (Slideshare)
http://www.slideshare.net/event/games-for-health-2008
ゲームニュースサイトやブログの紹介記事も掲載されています。英語OKな方はこちらもどうぞ。
GFH: Games For Health Conference Kicks Off In Baltimore (SeriousGames Source)
http://www.seriousgamessource.com/item.php?story=18556
GFH: Neils Clark On Moving Beyond 'Game Addiction' (SeriousGames Source)
http://www.seriousgamessource.com/item.php?story=18586
VIDEO/ONLINE GAMES FOR HEALTH COME OF AGE: FOUR MAJOR TRENDS NOW EMERGING (Games for Health)
http://www.gamesforhealth.org/archives/000223.html
なお、この一番下の記事でこのカンファレンスのハイライトとして取り上げられている「FOUR MAJOR TRENDS」は次の通りです。
・ゲームを利用したリハビリテーションやセラピーへの関心高まる
・エクサゲーミングのさらなる発展
・大手ヘルスケア企業の参入
・救急医療分野でのゲーム利用
この他にも、これから出てくる関連記事を順次追加していきます。
追記(5/14):
Notes on Games for Health 2008 (The Serious Games Blog)
http://seriousgamesblog.com/content/notes-games-health-2008
Games For Health: Casual Gaming's Effects on Mood, Stress (Serious Games Source)
http://www.seriousgamessource.com/item.php?story=18587
Games For Health: Why You Should Care About Virtual Worlds (Serious Games Source)
http://www.seriousgamessource.com/item.php?story=18595
GFH: XRtainment's Medina Says Gaming Gyms Can't Be Glorified Arcades (Serious Games Source)
http://www.seriousgamessource.com/item.php?story=18568
上記Slideshareでは10以上のセッションの発表資料が追加されました。
5月8〜9日にメリーランド州ボルチモアのボルチモア・コンベンション・センターで「Games for Health Conference 2008」が開催されました。今年の来場者は300人以上、セッション数も50以上と、これまでで最大の規模となりました。
会初日の冒頭、本カンファレンスのディレクター、ベン・ソーヤー氏の挨拶の中で、このGames for Healthがこれまでメインスポンサーのロバート・ウッド・ジョンソン財団から2年間で25万ドルの助成金を受けて活動を行ってきて、今後さらに100万ドル(約1億500万円)の助成で4年間の活動が継続されること、そして先日発表された、同財団からのGames for Health分野への700万ドルの研究助成金の拠出など、Games for Healthの活動状況が紹介されました。
また、2004年に最初に開催された当時と比較しての今回の盛り上がりの様子や、目前に控えた北米でのWii Fitの発売、Wii Sportsのリハビリテーションや利用、Guitar Heroの片手コントローラーの開発など、この分野の活動が進展してさらに注目を集めている状況や、今後のこのコミュニティのネットワークの重要性などについて言及されました。
これから数回に分けて、このカンファレンスの各セッションのレポートや、関連資料の紹介を行っていきます。
先ごろ開催されたE3で披露された、任天堂が開発中の健康ゲームWii Fit。記事を目にした方は多いと思いますし、このビデオもあちこちで貼られているのでもう見た方も多いかもしれませんが、まだ見てない方のためにここにも貼っておきますのでご覧ください。
が掲載されました(遅くて恐縮です・・・)。
がん闘病シリアスゲーム・Re-Mission
〜その開発・作品・評価調査〜
(株)シナジー社ウェブサイト
管理側(出資者側orプロデュース側)と
開発者側(クリエイター側)の相克とその克服、という
シリアスゲーム永遠のテーマについて触れています。
NBCで報道されたニュース映像はこちら。
プロモーションビデオはこちら。ちょっと長いですがご興味ある方の参考まで。
がシナジー社のウェブサイトに掲載されました。
2型糖尿病予防のための3Dゲーム開発中
〜Escape from Diab〜
まだ開発中ですが、行動科学の理論を使って比較的きっちり
作りこんでいる印象のゲームです。You TubeでTrailerが視聴できます。
以下の開発元のウェブでも視聴できます(下の方のTrailerから)。
http://www.escapefromdiab.com/
完成が楽しみです。
HIV/AIDSのような性行為感染症と並んで、日々の食生活が予防や管理の重要な
要素となってくる2型糖尿病は、教育介入による効果を得ることが難しい反面、
ゲームのような新しい環境、新しいツールを用いて理論ベースで研究を進めるには
非常に適した領域です。
3Dゲーム開発技術の成熟、社会的ニーズ(公的機関の研究予算措置)、
理論ベースなシリアスゲーム開発の成熟、色んなタイミングが詰まった作品になりそうです。
Games for Health 2006のレポート3回目が掲載されました。
【米国シリアスゲーム関連学会レポート】
Vol.3 米国社会問題としての肥満と
エクササイズゲーム支援ゲーム(Exergame)
ウェストバージニアとカリフォルニアの発表事例を紹介しています。
ご興味ある方は是非ご参照ください。
大変遅ればせながら・・・
Games for Health annual meetingのレポートが掲載され始めました。
トップページ
http://syg.co.jp/index.html
1回目原稿
http://syg.co.jp/gfh2006/index1_01.shtml
6回シリーズで、現在研究費について書いた2回目まで読めます。
順次6回目まで掲載されていくと思いますので逐次お知らせします。
9月28日、29日の2日間、ボルチモアのメリーランド大学医学部講堂で
標記開催されました。
Ben Sawyer氏が冒頭に以下のビデオ(英語)を流して昨年からの
発展をアピールしていました。
ゲーム業界の関係者だけでなく、医療専門家や医療分野の研究者にも
アピールする内容になっています。
You Tubeで見たいかたはこちら
http://www.youtube.com/watch?v=kjGJTST8DSg
詳細については後日別サイトにてレポート予定ですので、
掲載次第ご報告します。
ここ数年巻き起こっているファーストフード批判への対策として、米マクドナルドはサラダメニュー充実を図るなどのヘルシー路線を打ち出しています。そのPRの一環として、ゲームコンソールを使ったフィットネスプログラムとして話題を呼んだ、「Yourself! Fitness」とタイアップして、Yourself! FitnessのデモDVD(ヨガ、カーディオなど4種類)がミールセットのおまけについてくるキャンペーンを展開しています。
このYourself! Fitnessは、バーチャルインストラクターによる指導で、自宅にいながら本格的なトレーニングができるプログラムで、マクドナルドのPRではその指導部分のビデオを編集して各15分にまとめたDVDしたものが提供されています。
Yourself! Fitness ウェブサイト
http://www.yourselffitness.com/
シリアスゲームニュースサイトSeriousgamessource.comで、EyeToyやDDRなどの身体を動かして操作するゲーム(エクサゲーム)を各種設置した、子どもと家族向けのジム施設「XRtainment Zone」が紹介されています。
カリフォルニア州ロスアンゼルス近郊のレッドランズに設立されたこのジムは、「エクサテインメント」という、健康増進のためのゲーム利用をコンセプトに、子ども連れの家族がゲームを楽しみながら運動できるレクリエーション施設で、近日オープンに向けて準備が進められています。下記の活動紹介ブログでは、その施設の準備に並行して、地域でプロモーションイベントを行なう様子が紹介されています。
シリアスゲームソース記事
http://seriousgamessource.com/features/feature_060206_exergaming.php
XRtainment Zoneウェブサイト
http://www.xrtainmentzone.com/index.htm
XRtainment Zone活動紹介ブログ
http://xrtainmentzone.blogspot.com/
5月9日にロサンゼルスにて、「Games for Health Day」が開催されます。
この週に開催されるE3の前に参加できる日程となっています。
May 9, 2006 :: E3 Expo Week :: Los Angeles, California
Davidson Executive Conference Center
3415 South Figueroa Street :: Los Angeles, California 90089
主なセッション内容:
・ゲームを利用したヘルスケアコミュニケーション
・軍事医療、救急医療とゲーム
・サイコセラピーとトラウマ治療
・苦痛軽減へのゲーム利用
・がん治療
・認知トレーニングゲーム
・市販ゲームの利用とエクサゲーミング
参加方法:
一般からの参加は参加料99ドル。下記のサイトで申込できます。
http://www.acteva.com/booking.cfm?bevaid=107672
メディアからの参加も受け付けており、メディアパスの申込はBeth Bryant (bbryant@dmill.com) まで。
PopCapGamesがスポンサーとなって、頭脳の健康維持に有効なゲーム開発のための調査研究を行なっているGames for Healthプロジェクト中間報告がアナウンスされました。(Games for Healthのリリース)。
http://www.gamesforhealth.org/archives/000125.html
調査の結果からは、「クロスワードパズルやチェスを日常的にプレイするなど、脳を適度に運動させる生活をしている人は、認知症やアルツハイマーなどにかかりにくい傾向にある」「認知的な運動だけでなく、社会的活動や身体的な運動も同じく重要」などのコンセンサスが見られる一方で、その運動が脳の機能に働きかけるメカニズムや、改善の過程や程度に関する詳細は明らかになっていない状況で、さらに厳密な実証研究が必要だということがわかってきました。
従来はワークシートやカード式教材として出されていた製品が、デジタルゲームメディアに置き換えられて製品化される例や、市販のパズルゲームを頭の体操に利用して、機能改善が見られた例などが報告されており、ニンテンドーDSの「脳を鍛える大人のDSトレーニング」などの例も調査の中で取り上げられています。現在、認知機能の維持・向上とゲームに関連する基礎研究の文献調査を行なっている段階で、今後は専門家へのインタビュー等も計画されています。同プロジェクトで蓄積されたリソースは、この分野でのゲーム開発に取り組む開発者のために一般公開されます。
南カリフォルニア大学研究員の別府文隆さんによる、Games for Healthカンファレンスレポートの最終回が株式会社シナジーのウェブサイトに掲載されました。
シリアスゲームジャパン藤本徹氏インタビューと今後の展望http://syg.co.jp/seriousgame/gfh4_1.html
今回はこれまでのカンファレンスレポートを受けて、まとめのような形で藤本へのインタビューを中心とした構成になっています。
南カリフォルニア大学研究員の別府文隆さんによる、Games for Healthカンファレンスのレポート第3弾が株式会社シナジーのウェブサイトに掲載されました。
「市販のゲームを改良し、PTSD治療に活用」
「教育プログラムに組み込まれるシミュレーションゲーム」
「エンターテインメント業界のノウハウや資源をフル活用」
といった、セッションでの模様が紹介されています。
コナミの音楽ゲーム「ダンスダンスレボリューション(DDR)」が肥満対策として、米国ウェストヴァージニア州の公立学校の体育教育に採用されたというニュースが話題になっています。
このプログラムは、ウェストバージニア州とコナミの間の3年プロジェクトで、まず103校の中学校(生徒数約6万4千人)にXBoxのコンソールとDDRのソフトが設置されて保健体育カリキュラムの中で利用開始され、3年以内に同州の全765校(生徒数約28万人)の公立学校で展開される計画となっています。プロジェクトには、ウェストバージニア州健康保険局、公的健康保険機関ブルークロス・ブルーシールド、州教育省、ウェストバージニア大学、コナミが参加し、州の主導でDDR利用カリキュラム開発と、効果測定研究が行なわれます。
このDDR導入プログラム全体の費用は、約50万ドル(約6000万円)ほどで、州健康保険局とブルークロス・ブルーシールドが負担し、コナミも7万5千ドルを提供、不足分は州が民間の財源から確保する計画です。
同州は全米の中でも肥満率がワースト3に入り、小学校5年生を対象とした調査で約半数が太り気味か肥満と判定されていることや、同州の子どもの3分の一は糖尿病傾向にあるなどが問題となっています。
前年に、ウェストバージニア州健康保険局とウェストバージニア大の間で実施されたGames for Healthプロジェクトで、DDRの効果を研究するパイロットテストが実施されており、その成果を受けての本格展開となったようです。
ソース(いずれも英語)
Gamasutraの記事
去る9月16・17日、ウィスコンシン州マディソンでGames for Health 2004が開催されました。その模様がカーネギーメロン大学の伊是名さんのレポートで紹介されています。
健康のためのゲームカンファレンスが9月16-17日、ウィスコンシン大学マディソン校において開催されます。
詳細はこちら:
http://www.gamesforhealth.org/events.html